東北理学療法学
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28 巻
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巻頭言
目次
研究論文
  • 連続心拍変動スペクトル解析によるHRVT の判定基準の妥当性について
    藤澤 宏幸, 高橋 一揮, 小野部 純, 吉田 忠義, 鈴木 誠, 近藤 和夫
    2016 年 28 巻 p. 1-5
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究の目的はランプ運動負荷時の連続心拍変動スペクトル解析によるheart rate variability threshold(HRVT)の判定基準の妥当性を検討することである。

    【方法】運動負荷試験における対象は若年成人21名とし,検者は臨床経験5年以上の5名とした。自転車エルゴメータによるランプ運動負荷試験を実施し,呼気ガス分析により嫌気性代謝作業閾値(AT)の測定と心電波形から連続心拍変動スペクトル解析を実施した。検者は21名のスペクトル解析結果をもとに,定められた基準にしたがってHRVTを判定した。

    【結果】検者間級内相関係数は0.90と高い一致をみた。AT時の心拍数と各検者が判定したHRVTの心拍数とのピアソン積率相関係数は0.58と有意な相関関係を示した。

    【結語】本研究の結果から,連続心拍変動スペクトル解析を用いたHRVTの判定基準は信頼性の高いことが明らかとなった。また,AT時の心拍数とも有意な相関関係がみられたことから,解析法の妥当性についても肯定的な結果となった。

  • 藤澤 宏幸, 高橋 一揮, 小野部 純, 吉田 忠義, 鈴木 誠, 近藤 和夫
    2016 年 28 巻 p. 6-12
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究の目的は正弦波運動負荷試験における短時間プロトコールの妥当性について検討することとした。

    【方法】対象は健常男性21名とし,自転車エルゴメータによる正弦波運動負荷試験を実施した。運動周期は3分,2分,1分の各2周期であった。酸素摂取量と心拍数について,運動強度との相互相関係数を求め,時間遅れと振幅比を求めた。なお,被験者を鍛錬群と非鍛錬群に分け,群間と運動周期の2要因に対して2元配置分散分析にて検討した。

    【結果】酸素摂取量の時間遅れでは,運動周期3分および2分で群間に有意差があった。心拍数の時間遅れでは,鍛錬群で短い傾向があったが,群間の主効果はなかった。振幅比は両指標とも運動周期のみ主効果があった。

    【結語】本研究の短時間プロトコールによって,有酸素運動能力を評価することできた。本プロトコールの総運動時間は26分であったが,さらに短縮することで臨床への応用も可能であると考えられた。

  • 皆方 伸, 佐藤 雄一, 佐藤 聖子, 猿田 真紀子
    2016 年 28 巻 p. 13-19
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,脳卒中専門病院で計画された褥瘡対策の内容を調査し,理学療法士の関わり方を検討することである。対象は,回復期リハビリテーション病棟に入棟した脳血管障害患者121例。方法は,診療録から「褥瘡に関する診療計画書」に記載された車イスに対する褥瘡対策計画数とその内容,7種の危険因子の有無,同時期に評価されたFunctional Independence Measure(FIM)を収集した。検討は,褥瘡対策計画数に関与する因子の抽出を行った。結果,対象群の約8割が褥瘡対策を必要とした。褥瘡対策計画数に関与する因子は,FIM運動項目合計得点,イス上での姿勢保持・除圧,皮膚湿潤の有無であった。皮膚湿潤は,尿失禁が問題になること多いため,理学療法士の関わり方として,急性期治療時から排泄動作自立を目指したアプローチが褥瘡対策に繋がる可能性が示唆された。

  • 照井 駿明, 吉田 英樹, 前田 貴哉
    2016 年 28 巻 p. 20-26
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    本研究では,直線偏光近赤外線(LPNR)の星状神経節(SG)近傍照射が,脳卒中後肩手症候群(SHS)患者の疼痛や関節可動域制限といった臨床症状を改善し得るか否か検討することを目的とした。対象は,脳卒中患者13名に対して,【実験1】安静背臥位を15分間保持(馴化時間)後,10分間のLPNRのSG近傍照射と,【実験2】馴化時間終了後,10分間の安静背臥位を実施した。検定項目は,手指皮膚温と,Numeric rating scale(NRS),肩関節屈曲可動域(肩屈曲ROM)とした。結果,手指皮膚温について,実験1,2ともに有意な皮膚温の上昇を認めた。肩屈曲ROMとNRSについて,実験1では有意なROMの拡大,NRSの減少を認めたものの,実験2では有意な変化は認められなかった。以上から,LPNRのSG近傍照射が,SHS患者の臨床症状を改善させる可能性が示唆された。

  • 桂 理江子, 鈴木 博人, 川上 真吾, 三木 千栄, 鈴木 誠
    2016 年 28 巻 p. 27-30
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,地域在住高齢者の一日平均歩数とバランス能力の関連性を明らかにすることとした。対象は高齢女性82名(年齢:75.5±6.0歳)とした。測定項目は一日平均歩数と最大サイドステップ長であった。一日平均歩数で対象者を二群(高活動群・低活動群)に区分した後,対応のないt検定を用いて,最大サイドステップ長との比較を行った。また一日平均歩数と最大サイドステップ長との関係性を検証するためPearsonの積率相関係数を用いた。その結果,二群間における最大サイドステップ長には有意差が認められなかった。また,一日平均歩数と最大サイドステップ長の関連を対象者全体で比較すると,有意な相関は認められなかった。しかし,高活動群・低活動群の二群に分けると,低活動群において有意な相関が認められた。今回の結果から活動量が少ない者に対しては,バランス能力の低下が考えられ,身体機能面への介入が活動量に対して一定の効果をあげる可能性が考えられた。

  • 平山 和哉, 有原 裕貴, 対馬 栄輝, 近江 洋一
    2016 年 28 巻 p. 31-36
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    腰椎牽引療法によって効果を実感している患者の特徴を明らかにすることを目的として,横断的にアンケート調査を行った。対象は,当院において腰椎疾患の診断を受け,腰椎牽引を実施している51名である。アンケート内容は症状の詳細と牽引効果の実感についてとした。統計解析は,従属変数を牽引効果の実感,独立変数を症状の詳細および電子カルテから抽出した性別,年齢,診断名,画像所見,併用治療の有無として多重ロジスティック回帰分析を実施した。

    当院における牽引療法の対象者は高齢者,かつ長期通院者が多かった。対象者の72.5%が牽引による効果を実感していた。牽引による効果を実感することに関連する因子として,腰の重苦しさがある,運動療法の併用あり,罹患椎間数,年齢の4項目が選択された。今後前向き研究を行う際には,運動療法の併用や画像所見についても考慮すべきことが示唆された。

  • 添田 健仁
    2016 年 28 巻 p. 37-40
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は健常成人男性に対して全身振動刺激(Whole Body Vibration:以下WBV)を実施し,胸郭可動性及び肺機能の変化を調査することである。健常成人男性8名を対象にWBV実施前後の胸郭拡張差と肺機能検査を行った。胸郭拡張差は腋窩高,剣状突起高,第10肋骨高の全てでWBV後に有意に拡大した。肺機能検査はVC,%VCで有意に上昇した。WBVにより即時的に胸郭の柔軟性が向上し,吸気が増加することが示された。本研究は5分間の機器での介入で効果を示し,リハビリテーション実施時間の有効活用や,画一的な効果の提供につながるものと思われる。

  • 古川 勉寛, 藤原 孝之, 上條 正義
    2016 年 28 巻 p. 41-45
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    意思の発動が下肢骨格筋支配の脊髄興奮準位に及ぼす影響を明らかにするため,示指屈曲運動のアクティブトリガを用いHoffman波(以下,H波)を測定した。方法:健常成人男性7名(21歳)を対象として,右示指屈曲運動を反復する条件(以下,Rt条件)と左示指屈曲運動を反復する条件(以下,Lt条件)および安静条件(以下,Pre条件)を設定した。RtとLt条件では,静電容量スイッチ式のタイミングパルス発生装置を外部トリガとして電気刺激装置に接続し,示指が接触した時点で電気刺激装置を掃引した。H波導出は,右側のヒラメ筋筋腹中央部とした。結果:H波振幅値(mV)は,Pre条件:1.08±0.71mV,Rt条件:1.65±1.11mV,Lt条件:1.66±1.17mVであった。多重比較検定の結果,Pre条件とRt条件間,Pre条件とLt条件間に有意差が認められた(p<0.05)。

  • 福田 守, 樋口 朝美, 冨澤 義志, 鈴木 博人, 川上 真吾, 鈴木 誠, 藤澤 宏幸
    2016 年 28 巻 p. 46-54
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】端坐位での振り向き動作における眼球運動,頭頸部,胸腰椎および骨盤の回旋の運動協調性について,目標物までの距離,角度,方向による差異を明らかすることとした。

    【対象】健常若年者20名を対象とした。

    【方法】目標物はLED光とし正面を0°として同心円上に30°刻みに150°までの計5箇所に設置した。また,目標物の距離は1mおよび2mとし,動作の方向は左右とした。これらの条件を変えた際の振り向き動作を行い,3次元動作解析装置を用いて,頭頸部,胸腰椎,骨盤の回旋角度を算出した。

    【結果】全ての体節の回旋到達角度において,目標物までの角度の主効果が有意であった。目標物30°の場合は眼球運動と頭頸部回旋角度に相関を認め,60°~150°では頭頸部と胸腰椎に相関を認めた。また,どの体節も動作開始直後から動きがみられ,頭頸部,胸腰椎,骨盤の順で動きが大きくなっていた。

    【結語】目標物30°では眼球運動と頭頸部回旋が,目標物60°~150°では頭頸部と胸腰椎回旋が相補し合うことが明らかとなった。

  • 前田 貴哉, 吉田 英樹
    2016 年 28 巻 p. 55-60
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,生体における熱生産や生体に対する熱刺激と関連する心拍変動超低周波数成分(VLF)を用いて,キセノン光(Xe光)の星状神経節近傍照射(Xe-LISG)の主たる作用機序がXe光の温熱作用と光化学作用のいずれであるのか検討することである。健常者16例を対象とし,安静背臥位にて10分間のXe-LISGを行う研究1と,Xe-LISGを伴わない10分間の安静背臥位保持(コントロール)を行う研究2の両研究を実施した。その上で,Xe-LISGおよびコントロール実施中の手指皮膚温とXe-LISGおよびコントロール実施前後でのVLFを測定した。結果,手指皮膚温はコントロール実施中でのみ有意な低下を認めたが,VLFは Xe-LISG及びコントロール実施前後での明らかな変化を認めなかった。Xe-LISGの実施前後で,熱刺激に関連した指標であるVLFに明らかな変化が認められなかったことから,Xe-LISGの主たる作用は,Xe光の光化学作用が主体となっている可能性が示唆された。

  • 筋電図学的分析
    冨澤 義志, 川上 真吾, 鈴木 博人, 福田 守, 樋口 朝美, 藤澤 宏幸
    2016 年 28 巻 p. 61-66
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究では,股関節の屈曲角度の変化に伴う股関節外旋筋(外旋筋)の筋力と筋活動を明らかにすることを目的とした。

    【方法】対象は健常成人男性30名とした。股関節屈曲角度条件は0度から15度毎に90度までの計7条件とし,各条件での最大等尺性外旋筋力と表面筋電図による筋活動を記録した。被験筋は中殿筋,大殿筋上部線維,下部線維,大腿二頭筋とし,各条件での筋力と各筋の筋活動をそれぞれ比較した。

    【結果】筋力は45度が最大となり,中間角度での増加が認められ,筋活動は中殿筋が有意差なし,大殿筋上部線維,下部線維が0度で最大,大腿二頭筋が筋力と同様に中間角度で筋活動量増加を認めた。

    【結論】外旋筋力と筋活動の関係により,中殿筋,大殿筋は本研究における外旋運動への寄与が小さいと考えられた。一方,大腿二頭筋は外旋筋力と同様の筋活動を示したが,直接的な外旋作用よりも膝関節固定ために活動が増大した可能性が示唆された。

  • 矢状面上の歩行分析を想定し膝関節に見立てた角度計モデルを用いた検討
    関 裕也, 対馬 栄輝
    2016 年 28 巻 p. 67-73
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    デジタルビデオ画像による精度の高い角度測定のためには,被写体を撮影画面の中央付近で,かつ正投影面に撮影しなければならない。しかし,臨床場面で矢状面上の歩行を撮影すると,被写体の関節運動面(投影面)は回旋している場合(斜投影面)もある。そこで,本研究の目的は,膝関節に見立てたプラスチックゴニオメータに三角定規を貼付し,撮影画面の左端付近と右端付近における角度差により投影面の回旋角度を推定できるかを確認することである。方法は,左端付近と右端付近で,正投影面および45°まで回旋させた斜投影面において,三角定規の一つの角の角度測定を行った。そして,左端付近と右端付近における三角定規の一つの角の角度差を求めた。その結果,角度差が-5°~5°であれば正投影面もしくは斜投影面15°(内外旋いずれも)と,10°以上であれば斜投影面30°以上(外旋)と,-10°以下であれば斜投影面30°以上(内旋)と推定できた。

  • 丹野 克子, 白澤 政和
    2016 年 28 巻 p. 74-83
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】訪問リハビリテーションサービスの提供内容に関する,ケアマネジャーの認識を確認する。

    【対象と方法】事例を共有する訪問リハビリテーションの提供者(訪問リハ職)とケアマネジャーをペアとして,各々に質問紙調査を行なった。サービス内容20項目に関して,訪問リハ職には指定事例への提供の有無を,ケアマネジャーには提供有無の認識を尋ねた。両者の「一致」「不一致」を定義し,その偏りを把握するために,χ2適合度検定(p≦0.01)を適用した。

    【結果】61ペアの検定の結果,6項目に有意な偏りがあり,「感覚・知覚」は「不一致」が多く,「起居・移乗動作」「移動動作」「嚥下・咀嚼」「食事動作」「家事動作」は「一致」が多かった。「関節・筋力・バランス」は全事例に提供され,全て認識されていた。

    【結語】訪問リハ職の提供内容について,ケアマネジャーが正しく認識しているものは5項目であり,情報の共有と活用の課題が示唆された。

  • 最適な良肢位の検討
    佐藤 弘樹, 山下 浩樹, 関 公輔, 佐藤 英雄
    2016 年 28 巻 p. 84-90
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】側臥位における下側肩甲骨の位置について,端座位と比較し,検証することである。

    【対象】身体に整形外科的疾患がない健常男性9名(年齢:23.7±1.4歳,身長:172.0±2.2㎝,体重:66.7±7.6㎏)とした。

    【方法】吉田らの方法を参考に,肩甲骨の位置を測定した。測定肢位は,①端座位上肢下垂位,②端座位左肩関節45°屈曲位,③端座位左肩関節90°屈曲位,④左側臥位左肩関節45°屈曲位,⑤左側臥位左肩関節90°屈曲位の5条件とした。統計処理は,5条件における4距離の平均値についてTukey-Kramerの多重比較検定を用いて比較した(有意水準は5%未満)。

    【結果】側臥位では端座位と比較して(②と④,③と⑤),肩甲骨が挙上,外転,上方回旋することが示された。

    【結語】側臥位における下側肩甲骨位置の特性から,ポジショニングの方法に応用が可能と考える。

  • 樋口 朝美, 鈴木 博人, 村上 賢一, 川上 真吾, 高橋 一揮, 藤澤 宏幸
    2016 年 28 巻 p. 91-96
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】股関節屈曲制限モデルを用いて、エネルギーコストが運動パターン選択の決定因となっているか明らかにすることとした。

    【方法】対象は健常若年男性20名とした。機能制限は股関節屈曲0°とし、制限時の歩行パターンを後傾型・回旋型・揃え型の計3種類とした。トレッドミルにて各歩行パターンでの酸素摂取量をランダムに測定し、加えて歩行パターンを規定せず自由に歩行した際の歩行パターンを分析した。トレッドミルの速度条件は10、20、30、40、50、60m/minの6条件とした。

    【結果】自由歩行では10m/minで揃え型、後傾型ともに10名、60m/minでは揃え型1名、後傾型19名と速度の増加にともない後傾型が増加した。各歩行速度における酸素摂取量は、運動パターンと歩行速度に主効果と交互作用が認められ、後傾型で低かった。

    【結語】エネルギーコストの面から遅い速度では揃え型と後傾型、速い速度では後傾型が良好であり、エネルギーコストが決定因の一つであることが明らかとなった。

  • 足関節と足尖へのリーチ動作における上肢軌道形成と脊柱運動の寄与について
    菊地 明宏, 鈴木 博人, 本間 秀文, 田中 直樹, 川上 真吾, 藤澤 宏幸
    2016 年 28 巻 p. 97-102
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
    ジャーナル フリー

    【目的】端坐位での前下方へのリーチ動作における指先の運動軌道および,胸椎,腰椎,骨盤の角度変化と,各セグメントの寄与を明らかにすることとした。

    【対象】課題動作に影響を与える腰部と下肢に既往のない,健常若年男性20名とした。

    【方法】規定した開始姿勢から,足関節リーチと足尖リーチを実施させた。骨指標の3次元座標から,胸椎,腰椎,骨盤の屈曲・前傾角度と指先軌道を算出した。寄与について,4セグメントモデルを作成し,指先軌道の変化量に対して,それぞれの寄与率を算出した。

    【結果・結語】指先の運動軌道において,足関節リーチは下方へ曲線を描いていたが,足尖リーチでは後半に直線に近い軌道をとった。角度変化は,前半に胸椎および腰椎の運動が,後半に骨盤の運動が大きくなり,滑らかな指先軌道が形成されていることが明らかとなった。寄与について,前半に上肢が,後半に胸椎の寄与が大きい結果となった

  • 2016 年 28 巻 p. 103-125
    発行日: 2016/08/30
    公開日: 2016/09/07
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