人類學雜誌
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76 巻, 2 号
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  • 上村 敬一, 石本 剛一, 豊 増翼
    1968 年 76 巻 2 号 p. 55-59
    発行日: 1968年
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
    日本人集団における PGM 型の多型を明らかにする目的で,血液センターより得た201例の血液試料および33組の双生児試料について SPENCER ら(1964)の方法によるでんぷんゲル泳動と特異染色によりその表現型を調べた。得られた結果は, (1)正常日本人201例において赤血球 PGM 型の頻度は,PGM 161.7%, PGM 2-133.8%, PGM 24.5%であった。遺伝子頻度は PGM1=0.786, PGM2=0.214(S.E.0.020)で計算される期待値と観測値は良く一致した。 (2)一卵性双生児20組ではすべて一致した PGM 型がみられた。二卵性双生児13組のうち8組で一致し,5組が不一致であった。(3)PGM 型の分布は ABO 血液型および酸性 Phosphatase 型と独立であった。
  • 木村 邦彦
    1968 年 76 巻 2 号 p. 60-74
    発行日: 1968年
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
    The first scientific consideration of the palmar crease was found in the middle of the ninteenth century. Main palmar crease are a distal transverse crease (DFF), proximel transverse crease (FFF), radial longitudinal crease (DF), Venus line (ZFF), etc, in Fig. 1. In the present study, the simian crease and the Mfigure patterns of palmar creases in Ainus have been considered, comparing mainly with those in the Japanese.
  • D.K. BHATTACHARYA
    1968 年 76 巻 2 号 p. 75-84
    発行日: 1968年
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
    FISCHER に始まった混血集団の研究は,インドでは MAHALANOBIS により遂行されたが,最近はその進展がみられていない。著者は,イギリス人を中心にポルトガルなどの欧州人とインド人との混血者を祖先とし,その後,おおむね四世代にわたる相互通婚により形成された集団を対象として各種の調査を行なった(参考文献参照)。ここでは,男女の生体計測が取扱われている。
    この結果は集計され,表1~11に示されている。又,関係人種との比較は表12と図1に示されている。色調は大きな変異を示しているが,中央値はインド人の変異内にあり,ヨーロッパ人の変異と重なっている。計測値で注目すべきことは,性差が特に大きいことである。各項目とも一般に両母人種の値のインド人に近い所にその数値がみられる(顔長•顔幅•頬骨幅•鼻幅顔示数など)が,身長はヨーロッパ人に近い。また興味あることには,形態学的顔高,鼻示数,顔示数に,先ドラビダ的なベツダ要素に近似したものをみることができる。
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