干潟資源の生産性と採捕技術や採捕効率を検討するために, 干潟でカキを採捕する女性 (延べ223名) を対象として, 年齢と経験年数, 年齢と採捕活動の時間および採捕量, 採捕活動日と採捕量, 30分および1時間あたりの採捕量などについて調べ, 考察した。
1) 年齢および経験年数と採捕量の関係では, 年齢と経験年数によるカキの採捕量は統計的な有意差が見られなかった。
2) 年齢による採捕活動の時間については, 50歳代が5時間15分ともっとも長く採捕に従事し, 平均時間は5時間4分であった。
3) 年齢とカキの採捕量の関係では, 50歳代が3.76kgでもっとも多い。50歳代の採捕量が多い理由として, 他の年齢層と比べて採捕時間が長いことに起因する。
4) 採捕活動日と採捕量の関係では, 日が経つにつれて採捕量が減少していく傾向が見られ, 潮汐との関連が示唆された。
5) 時間と採捕量について, 30分および1時間あたりの採捕量をみたところ, 30~40歳代が, 他の年齢層と比べて採捕率が高い傾向を示した。
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