Uroseius naganoensis HIRAMATSU, 1979は♂標本を用いて原記載がなされていたが, 今回石川和男博士によって, その♀と後期若虫がハクビシン? (哺乳類)
Puguma larvata の糞から採集されたので, その形態を記載した。この種は原記載では
Uroseius 亜属に入れられていたが, 今回これを
Apinoseius 亜属に移した。さらに2新種が記載されたが, その一つ
Uroseius (Apinoseius) yoshidai は, 吉田正隆氏によって徳島県の鐘乳洞から採集されたもので,
Uroseius naganoensis に近縁であるが, 洞窟産のイトダニとしては本邦初の記録である。他の一つ
Uroseius (Apinoseius) hutuae は, 石川和男, 鶴原道雄両氏によって, 北海道, 長野県, 愛媛県の森林落葉層から採集されたもので,
Uroeius (Apinoseius) schweizeri HUTU, 1976に近縁である。最後に日本産
Uroseius 属6種の検索表を示した。
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