75歳以上の一般高齢者の聴力を正確に知るために, 厚生省長寿科学「高齢者の聴覚障害に関する研究」班 (平成5-7年度) は, 班員7施設において男77人, 女88人, 合計165人に純音聴力検査を行った。 高齢になればなる程, 特に高音部の聴力障害が認められた。 その程度は, 75-79歳では1kHz 28.6±13.1dB, 4kHz 45.5±18.1dB, 8kHz 66.4±17.0dB, 80-84歳では1kHz 31.4±14.1dB, 4kHz 54.7±17.0dB, 8kHz 72.8±16.7dB, 85-89歳では1kHz 41.1±10.7dB, 4kHz 59.7±12.1dB, 8kHz 82.3±13.2dB, 90-94歳では1kHz 42.5±13.6dB, 4kHz 60.0±16.5dB, 8kHz 87.5±6.3dBであった。
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