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54 巻 , 6 号
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総説
  • 山岨 達也
    54 巻 (2011) 6 号 p. 649-664
    公開日: 2012/02/09
    ジャーナル フリー
    乳幼児難聴では早期発見・早期支援が重要であり, 新生児聴覚スクリーニングを広く行うことに大きな意義があるが普及率は高くない。スクリーニング未施行例や進行性難聴例では介入が遅れる傾向にある。高度難聴のみでなく軽度から中等度難聴でも早期発見・早期介入が重要であり, 看過された場合はコミュニケーションに支障をきたし, 言語発達, 情緒, 社会性の発達などに影響が生じる。補聴効果に限界があると予想される高度難聴の場合はコミュニケーションモードの選択を視野に入れた対応が求められ, 療育上人工内耳が選択肢と考えられる場合には速やかに人工内耳医療を専門とする医療施設に紹介することが重要である。小児における人工内耳の術後成績には手術年齢, 難聴の原因, 重複障害の有無, コミュニケーションモードなど多くの因子が影響する。手術適応決定にはこれらの因子を含め考慮すべき多くの因子があり, 多職種によるチーム医療での対応が求められる。乳幼児難聴の臨床上の特徴は患児のみならず保護者も対象とし, その経過が長期にわたる事とダイナミックな発達的変化を含む事である。聴力検査一つをとっても高い専門性が求められ, 児の生活上の困難や保護者のニーズを把握するには聴覚医学だけでなく発達医学や心理学の知識も必要である。適切な時期の適切な判断が児の将来の発達に影響することを念頭に置いて治療にあたることが肝要である。
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原著
  • 蒲谷 嘉代子, 渡邉 暢浩, 高橋 眞理子, 荒木 幸絵, 村上 信五
    54 巻 (2011) 6 号 p. 665-670
    公開日: 2012/02/09
    ジャーナル フリー
    急性低音障害型感音難聴は再発, 反復する例や, メニエール病へ移行する例があり, 必ずしも予後良好な疾患ではないという認識が広まってきた。これまでに予後を予測する因子として, 発症年齢, 発症から初診までの期間, 初診時の1000Hzの聴力レベル, 重症度等が検討されているが, 重症度に関しては予後との相関が明らかではないという報告もある。
    今回, 当院を受診した急性低音障害型感音難聴症例361例にて, 背景と予後を検討し, 1年以上の長期経過観察例に関しては重症度と予後との関連を詳細に検討した。初診時の重症度は予後との関連が見られないものの, 1ヶ月後の重症度は予後と相関することが判明した。
    受診から1ヶ月後までは聴力変動が大きいため, 慎重に経過観察することが必要だと考えられた。
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  • 三瀬 和代, 白馬 伸洋, 暁 清文, 田原 康玄, 伊賀瀬 道也, 小原 克彦, 三木 哲郎
    54 巻 (2011) 6 号 p. 671-677
    公開日: 2012/02/09
    ジャーナル フリー
    当院の老年内科が「抗加齢ドック」を実施しているのに呼応し, 当科でも2009年12月に「聴力ドック」を立ち上げ, 抗加齢ドックと連携して予防医学的観点から加齢性難聴の研究を始めた。聴力ドック開始から7か月間に, 抗加齢ドック受診者216名のうち96名 (44.4%) が聴力ドックを受診した。聴力ドックの受診は60歳代から増加する傾向にあり, その受診理由は「難聴の自覚」が最も多かった。抗加齢ドックで実施している脈波伝搬速度 (PWV) や頸動脈内膜中膜複合体肥厚度 (IMT) の結果と周波数ごとの聴力レベルとの関係を重回帰分析したところ, PWVでは8kHzの聴力レベルと, IMTは4kHzと8kHzの聴力レベルと有意な関連が認められた。この結果は, 高齢者の高音域聴力低下に動脈硬化が関与していることを示唆する。
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  • 茂木 英明, 西尾 信哉, 宮川 麻衣子, 工 穣, 岩崎 聡, 宇佐美 真一
    54 巻 (2011) 6 号 p. 678-685
    公開日: 2012/02/09
    ジャーナル フリー
    低音部に残存聴力を有する高音急墜, 漸傾型の感音難聴の場合, 補聴器を装用しても良好な聴取能が得られない場合が多い。欧米ではこのような症例に対する治療法として, 低音部分を経外耳道的に音響刺激を行い, 高音部を人工内耳で電気刺激する「残存聴力活用型人工内耳 (EAS: electric acoustic stimulation)」が開発されてきた。我々はその有効性を検証するため3症例に対してEAS専用のMED-EL社製FLEXeas電極の埋め込みを行い, 術後1年経過した。低音部の残存聴力は1年後でも温存されていた。福田版の単音節では補聴器装用下で平均17.3%が音入れ後12ヶ月で67.7%に改善を認めた。欧米ではその有効性が認められ, すでに臨床応用されているが, 日本人においても低音部に残存聴力のある症例に対してEASは有効な治療法になることが示唆された。
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  • 鶴岡 弘美, 石川 和代, 臼井 智子, 増田 佐和子
    54 巻 (2011) 6 号 p. 686-692
    公開日: 2012/02/09
    ジャーナル フリー
    当科を受診した低音障害型難聴児15名を, 聴力レベルによって3群に分類し, 背景と音への反応, 言語発達, 補聴器装用について検討した。4分法平均聴力レベルは27.5~80.0dBで, 診断年齢は1歳~8歳8ヵ月だった。聴力レベルが低くなるほど診断の時期が遅かった。診断時にはPVT, PVT-R検査によることばの遅れが認められたのは12名で, ことばの遅れが認められなかった3名は, 平均聴力レベルが40dB以下の児であった。平均聴力レベルが低い群ほど補聴器装用が難しく, 場面装用が多かった。補聴器装用・非装用に影響のある聴力レベルを調べたところ, 4分法平均聴力で40dB, 周波数別で500Hz, 1000Hzでは50dB, 2000Hzでは30dB付近に閾値が存在した。新生児聴覚スクリーニングにより軽・中等度難聴は早期に発見されるようになったが, 低音障害型難聴は発見が難しい。従来からの健診のシステムの充実と言語発達の観察・評価が重要であり, また周波数別の聴力を把握することが必要と考えられた。
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