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55 巻 , 2 号
April
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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総説
  • 山下 裕司
    55 巻 (2012) 2 号 p. 111-117
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    新生児聴覚スクリーニングが我が国に導入された当初は, 様々な問題点が指摘され, 大きな社会的問題に発展する可能性について心配されていた。しかしながら, 問題点は残されているものの, 良い方向に向かっていると思われる。
    本総説では, わが国および山口県における新生児聴覚スクリーニングの実態および変遷について提示した。日本耳鼻咽喉科学会が推薦した「新生児聴覚スクリーニング後の精密聴力検査機関リスト」に掲載されている施設においては, レベル高く運営されており, 療育施設との連携も良好である。一方, 地方においては, 環境の差が大きく, 様々な問題が残っていることが想定される。これに対応するためには, 全国一律のシステムではなく, 地域ごとのきめ細かい対応が必要になっていくと考えられる。
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第56回日本聴覚医学会主題演題特集号
「人工内耳装用児の就学後の問題点と対策」「後迷路性難聴」
  • 中津 愛子, 橋本 誠, 下郡 博明, 菅原 一真, 池田 卓生, 山下 裕司
    55 巻 (2012) 2 号 p. 118-125
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    小学校の難聴特別支援学級に在籍する人工内耳装用児に対する支援の実態を調査した。対象は6名の人工内耳装用児とその保護者, 難聴学級の担任教師である。保護者と難聴学級の担任教師に対し, 学校での子どもの姿と教育上の配慮及び支援について聴き取り調査を行なった上で授業参観を行い, 子どもの姿と教育上の配慮及び支援の実態を観察した。
    学校では, FM補聴システムの使用や, 個々の子どもに応じて筆記, 手話, 口頭で繰り返して伝えるという手段を用いて情報保障が行われ, 教育上の配慮・支援は概ねなされていると考えられた。しかし, 学校生活を送る上で, 子どもの聞こえと聴覚的理解, 語彙力・文章理解力, 障害認識・障害理解についての問題点が明らかになった。今後は, 聞こえと聴覚的理解についての保護者と教師の共通認識, 当科と学校との連携による言語指導, 周囲の子どもたちに人工内耳装用児への理解を深めるための指導が必要であると考えられる。
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  • 菅谷 明子, 福島 邦博, 笠井 紀夫, 片岡 祐子, 前田 幸英, 長安 吏江, 問田 直美, 大森 修平, 西崎 和則
    55 巻 (2012) 2 号 p. 126-131
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    本邦で人工内耳手術が開始された初期の難聴児は既に学齢期に達しており, その言語発達の評価が可能な年齢に達している。
    当科で人工内耳埋め込み術を実施し, 現在難聴幼児通園施設や小学校に在籍している26名の言語発達データを感覚器障害戦略研究聴覚分野にて収集された全国の人工内耳装用児184名と比較した。当科での実施例は新生児聴覚スクリーニング (NHS) の受検率が高く, 生後6ヵ月以内の早期に補聴を開始できている割合が有意に高かった。また, 言語検査結果を比較したところ, 要素的な言語力では平均値で大きな違いはみられなかったが, 当科群では, 国語の学力試験結果が有意に良好であった。
    システムとして整備された質の高い早期補聴から人工内耳に至るまでの道筋が, 手術後の学力の伸びにつながる可能性が示唆された。
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  • 橋本 かほる, 能登谷 晶子, 原田 浩美, 伊藤 真人, 吉崎 智一
    55 巻 (2012) 2 号 p. 132-137
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    幼児期金沢方式による言語訓練中に人工内耳を装用した12例の就学後の問題点と対策について報告した。就学時までに3000語以上の文字言語理解を獲得した文字先行移行パターンを示した8例中7例は就学以降も学業に著しい問題を示さず, 人工内耳においても文字言語の有用性が示唆された。幼児期に手話先行未移行パターン, 文字先行未移行パターンを示した例は就学以降の言語習得に問題が多いことがわかった。したがって, 人工内耳装用後も就学前に十分な言語力を獲得しておく必要があると考えた。さらに, 就学以降も言語力ならびに構音の維持のために定期的な評価・指導の必要性が示唆された。
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  • 森 尚彫, 伊藤 壽一, 平海 晴一, 山口 忍, 柴田 尚美, 松井 理直, 山本 典生, 坂本 達則, 岩井 詔子, 小島 憲, 松本 ...
    55 巻 (2012) 2 号 p. 138-145
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    人工内耳 (以下CI) 装用学童児5例の騒音下における語音聴取検査と小学校1年生の教室の環境音調査の結果から, 通常学級において, 教室の音環境がCI装用児の聴き取りに与える影響について検討し, 以下の知見をえた。
    1. CI装用児が騒音下で, 静寂時と同等の聴き取りを得るためには, SN比が+15dB以上あることが望ましいと考えられた。
    2. 通常学級における, 先生の声と環境音とのSN比は平均7.3dBで, CI装用児にとって聴き取りが困難な音環境であることが示唆された。
    3. 机や椅子へのテニスボールの装着は環境音の抑制に効果があることから, 教室の環境を改善することによって, 通常学級の環境音を抑えることが必要であると考えられた。
    4. 教室設備の整備やFM補聴システムの活用等によるソフト面の改善によって, 教室の音環境を改善し, SN比を向上させていくことが重要であり, そのためには, 教育機関と連携し, 総合的な対策をとっていく必要があると考えられた。
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  • 西尾 信哉, 岩崎 聡, 宇佐美 真一, 笠井 紀夫, 福島 邦博
    55 巻 (2012) 2 号 p. 146-151
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    従来より, 低出生体重が難聴のリスクファクターであることが報告されているが日本語言語発達に及ぼす影響ついて大規模に検討を行った報告は少ない状況である。本研究では難聴児の出生時体重とその言語発達に関して詳細に検討を行った結果, 言語習得期前の高度難聴児627名中に占める低出生体重児は89名 (14.2%) であった。通常出生体重難聴児と比較して, 低出生体重難聴児では語彙レベルの検査結果には差を認めないものの, 構文レベルでは有意に得点が低いことが明らかとなった。また, コミュニケーション能力を評価する質問—応答関係検査では低出生体重児群のほうが有意に低得点であった。また, レーヴン色彩マトリックス検査の得点は有意差を認めなかったが, 広汎性発達障害日本自閉症協会評定尺度 (現在得点) では有意差を認め, 低出生体重難聴児の特徴として通常出生体重の児よりも広汎性発達障害を合併する児が多い可能性が考えられた。
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  • 田中 美郷, 芦野 聡子, 小山 由美, 吉田 有子, 針谷 しげ子
    55 巻 (2012) 2 号 p. 152-158
    公開日: 2012/06/15
    ジャーナル フリー
    我々のトップダウン方式による言語指導を受け, 人工内耳を装着した難聴児のうち, 学齢期にある27名について就学先, コミュニケーション及び学業の実態を調査した。27名中15名は通常小学校, 10名は聾学校, 1名は特別支援学級に在籍し, 残り1名は身体的事情により就学猶予していた。人工内耳装着前のコミュニケーションは手指手段中心であったが, 術後24名は聴覚口話に移行し, 3名は手話中心である。後者3名のうち1名はauditory neuropathyを有し, 他の2名には自己中心性及びこだわりの強い行動特性が見られ, 我々はこれら3名を視覚依存型と分類してその背景について考察を加えた。これらの知見を総括すると, 我々のトップダウン方式によると早期手指法導入は聴覚口話の発達を妨げないだけでなく, インクルージブ教育が叫ばれる今日, 言語指導法としてむしろ合理的といえる。
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