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55 巻 , 3 号
June
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総説
  • 調所 廣之
    55 巻 (2012) 3 号 p. 165-174
    公開日: 2012/09/08
    ジャーナル フリー
    騒音性難聴を治療するのは現在のところ不可能である。したがって大切なことは, 騒音の曝露をできるだけ小さくする対策, すなわち, 騒音の低減, 耳栓着用の励行, 曝露時間の短縮を講じるとともに, 聴覚の管理を適切に行うことである。
    かつて本邦においては, 騒音職場における聴覚管理は十分なものではなかった。平成4年10月旧労働省において諸外国の騒音許容基準を下に「騒音障害防止のためのガイドライン」を策定, 施行した。このガイドラインには, 等価騒音レベル85dB (A) 以上を騒音職場とし, 事業主はそこで働く労働者に対して具体的な騒音障害防止の対策を講じるよう義務付けている。今回このガイドラインに基づく聴覚管理の実施状況と問題点, さらにガイドラインの見直し案について紹介する。
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原著
  • 山田 奈保子, 西尾 信哉, 岩崎 聡, 工 穣, 宇佐美 真一, 福島 邦博, 笠井 紀夫
    55 巻 (2012) 3 号 p. 175-181
    公開日: 2012/09/08
    ジャーナル フリー
    平成21年から22年の間, 聴覚障害児の日本語言語発達に影響を与える因子と, 発達を保障する方法を考える目的で行われた感覚器障害戦略研究・症例対照研究のデータを元に, 人工内耳手術年齢による言語発達の傾向について検討した。
    対象は生下時から聴覚障害を持つ4歳から12歳までの平均聴力レベル70dB以上の638名のうち, 聴覚障害のみを有すると考えられる人工内耳装用児182名を, 補聴器の装用開始年齢, 人工内耳の手術年齢のピークで4群に分け比較した。
    結果を語彙, 構文レベルの発達と, 理解系, 産生系課題とに分けてみると, 語彙, 構文共に, 理解系の課題においては, 補聴器装用早期群の成績が良好で, 産生系の課題については, 人工内耳手術年齢早期群の成績が良好であった。
    このことから, 早期に音を入れることが言語理解に, 早期に十分弁別可能な補聴をすることが言語産生に影響を与える可能性があるという結果が得られた。
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  • 内田 育恵, 杉浦 彩子, 岸本 真由子, 植田 広海, 寺西 正明, 中島 務
    55 巻 (2012) 3 号 p. 182-189
    公開日: 2012/09/08
    ジャーナル フリー
    糖尿病と聴力障害の関係について, 以前に住民対象研究から報告したが, 糖尿病に関する診療情報が得られないという弱点があった。本研究では, 国立長寿医療研究センター病院に糖尿病教育目的で入院した中高年患者90名を対象として, 周波数別の聴力に対する糖尿病関連要因の影響を, 他の交絡要因とともにステップワイズ変数選択法で解析した。良聴耳の広い周波数領域の聴力に対して, インスリン使用歴は有意に寄与していた。また, インスリン使用歴の有無で分けた2群間で, 周波数別に聴力レベルを比較したところ, 1000, 2000, 3000Hzの3周波数において, インスリン使用歴がある群では, 有意に聴力レベルが悪かった。糖尿病と難聴は, ともに加齢に伴って有病率が高くなる老年病であり, 高齢化率が高い日本における重要度は増している。糖尿病関連の聴力障害について先行する疫学研究や, 機序仮説について文献的に考察した。
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  • 森 尚彫, 伊藤 壽一, 平海 晴一, 山口 忍, 柴田 尚美, 山本 典生, 坂本 達則, 岩井 詔子, 小島 憲, 松本 昌宏, 扇田 ...
    55 巻 (2012) 3 号 p. 190-197
    公開日: 2012/09/08
    ジャーナル フリー
    成人人工内耳 (以下CI) 長期装用者45例のCI装用閾値の推移と, 術時年齢, 失聴期間, 失聴原因との関連を調査した。さらに, 閾値良好群・不良群の2群に分類し, CIのTCレベル, ダイナミックレンジおよび語音明瞭度・了解度の比較から, CI装用閾値に影響を与える要因について検討し, 以下の知見をえた。
    1.術前因子では,失聴期間が1年以内と短い場合は,CI装用閾値が良好に得られる傾向にあった。
    2.閾値不良群は,閾値良好群よりCレベルと子音正答率が有意に低かった。
    3.閾値不良群では,Cレベルが低く,ダイナミックレンジの拡大が困難であるため,Tレベルの上昇も困難であった。そのため,装用閾値が高く,語音聴取能力が低いと考えられた。
    4.閾値不良群が閾値を得られない要因として,後迷路の神経機能が低下している可能性が考えられた。
    5.CI装用効果における装用閾値や語音聴取に影響を与える一因として,後迷路機能の問題があると考えられた。
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  • 小林 留美, 花房 伸子, 坂田 典子, 臼井 智子, 鶴岡 弘美, 石川 和代, 小川 由起子, 竹内 万彦, 増田 佐和子
    55 巻 (2012) 3 号 p. 198-204
    公開日: 2012/09/08
    ジャーナル フリー
    三重県では平成18年度に軽・中等度難聴児に対する補聴器購入費用助成事業が始まった。以来5年間に県児童相談センターで新規に補聴器の購入ないし支給に至った小児100名の検討を行った。本事業該当児は36名, 事業非該当児は23名, 自立支援法による補聴器支給児は41名で, 事業は毎年継続して利用されていた。難聴の診断月齢と補聴器購入・支給時月齢は自立支援法児, 事業該当児, 非該当児の順に低かった。事業該当児と自立支援法児では診断月齢に有意差はなかったが, 補聴器購入・支給月齢は事業該当児で有意に高かった。事業非該当となった児の主な理由は, 年齢制限と所得制限であった。事業該当児のほとんどで補聴器は有効に活用されており, 事業の良い点として, 保護者から購入費用の軽減だけでなく, 専門家による適切な適合が挙げられた。今後, 本事業においては, 補聴器の修理や複数回の助成, 年齢や所得制限の撤廃, 助成金の増額などが課題である。
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