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55 巻 , 6 号
December
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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総説
  • 市川 銀一郎
    55 巻 (2012) 6 号 p. 635-641
    公開日: 2013/03/07
    ジャーナル フリー
    リアルタイムで情報が双方向性に交錯し, 人々のコミュニケーションがこの最新情報をもとになされることが多くなった。
    老若男女を問わずそのQuality of Lifeはコミュニケーションの内容の充実度により大きく左右される。
    本稿では, 聴覚障害者が受ける可能性のあるハンディキャップについて考え聴覚障害者のバリアフリーに寄与する具体的な可能性を論じ, 聴覚障害を専門分野とする我々が臨床の場で行ないうる難聴者のバリアフリー獲得に寄与しうる実際的な方法の一端について論ずる。また, 東日本大震災における聴覚障害者の問題点にも触れてみたい。
    高齢化社会で増加している聴覚障害者のQOLを高めるよう努力することが我々にとりさらに大きな課題となっている。
    補聴器や人工内耳などの純粋な医療機器以外のいわゆる “補聴支援機器” について適格な情報を共有し, 臨床の場で役立てることが望まれる。
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原著
  • 岡本 康秀, 神崎 晶, 井上 泰宏, 齊藤 秀行, 貫野 彩子, 久保田 江里, 中市 健志, 森本 隆司, 原田 耕太, 小川 郁
    55 巻 (2012) 6 号 p. 642-649
    公開日: 2013/03/07
    ジャーナル フリー
    感音難聴における雑音下の音および言葉の聞き取りの悪化の原因として, 周波数選択性の劣化が一つの要因となっている。周波数選択性は「周波数の違いを弁別する能力」で, 生理的には内耳基底板振動や外有毛細胞の能動運動により行われることが分かってきている。一方同様に内耳機能を他覚的に捉える検査として耳音響放射 (OAE) があり, 今回感音難聴者に対してそれぞれの検査を行い, 相関を検討した。結果は周波数選択性とOAEに相関があり, 内耳機能を反映する一つの指標になりうることが分かった。また, 周波数選択性の測定は, 内耳機能を評価するためにOAEでは難しい低音域の内耳機能の評価や, 中等度難聴域の評価など障害の定量的な測定が可能である利点がある一方, 乳幼児, 機能性難聴など自覚的検査が難しい症例では測定が難しいなどの欠点もある。両者の検査を組み合わせることにより, より詳細な聴覚障害の病態を想定できる可能性があると考えられる。
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  • 森 つくり, 熊井 正之
    55 巻 (2012) 6 号 p. 650-661
    公開日: 2013/03/07
    ジャーナル フリー
    補聴器装用の先天性重度難聴児2例の就学時と高学年時の言語発達経過を比較した。2例は裸耳および補聴聴力が同程度で同時期から言語指導を開始し, 就学時の語音聴取能, コミュニケーション手段, 言語能力等に差がなかったが, 就学後にも指導を継続した例と就学時に指導を中断した例では高学年時の語音聴取能, コミュニケーション手段, 言語性知能, 語彙年齢, 読書力, 作文能力, 構音明瞭度に差がみられた。指導継続例では中学年頃まで読解・作文力に遅れがみられたが, 語彙力, 文法力, 読書力, 作文能力の基礎となる指導を中学年時まで行い, 4年生から読解・作文指導に重点を置いた指導を行った結果, 高学年時には学年相応の読解・作文力が獲得された。読解指導では表象形成や推論能力を補足し, 指導の際, 文字をベースに音読を利用することが有効であると考えられた。また, 聴取訓練や構音指導は中学年頃まで継続することが有効であることが示唆された。
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  • 中瀬 浩一, 大沼 直紀
    55 巻 (2012) 6 号 p. 662-668
    公開日: 2013/03/07
    ジャーナル フリー
    幼稚部および小学部が設置されている聾学校86校 (東日本大震災の影響を考慮し, 東北地区の聾学校14校を除く) を対象に補聴時の語音検査の実施状況についてのアンケート調査を実施した。74%の学校から回答が寄せられた。
    語音検査の実施率は, 主に “4~5歳児” 段階で78%, “小学部低学年” 段階で83%であった。語音検査の内容としては, 幼稚部段階では単語了解度検査を, 小学部以降は語音明瞭度の測定を中心にしつつ, 単語了解度検査と単音節の受聴明瞭度検査を適宜組み合わせて実施していた。
    実施上の課題として, 子どもの実態に適した語音検査の選択の方法について悩みが見られた。どのような語音検査を選択していけば効果的に子どもの聴取状況を把握し教育に活かす指標を得ることができるのかが大きな課題として感じているようである。
    今後は, 教育活動の一環として語音検査を実施する際の留意事項として日常の指導に活かすための語音検査の実施方法や結果の読み取り, 保護者や担任教員への開設や教育活動への組み入れ方など, 指導や支援に結びつく視点が必要と考えられる。
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  • 栗原 房江, 廣田 栄子
    55 巻 (2012) 6 号 p. 669-678
    公開日: 2013/03/07
    ジャーナル フリー
    2001年に, 保健医療従事関連法における国家資格取得要件が絶対的な欠格条項から, 相対的記載に改正された。そこで, 本研究は聴覚障害をもつ保健医療従事者 (医師, 歯科医師, 薬剤師, 保健師, 助産師, 看護師, 准看護師, 診療放射線技師, 臨床検査技師, 言語聴覚士) 56名の就労に関する実態を調査し, 改正当初と比較して8年の変容と就労環境整備に向けた課題を検討した。その結果, 保健医療専門職および就労先は増加していた。また, 医療施設に就労する者のうち80dBHL以上の例は57.9%であり, 聴力要因による就労状況の差は認められなかった。また, 聴覚障害に起因する転職経験者の割合に改善傾向はみられない, 就労環境における合理的配慮の限界等, その実態は厳しく, 情報保障環境の未整備も指摘された。そのため, 欧米の就労例を参照して本調査結果を考察し, 具体的な就労支援方法に関する検討が望まれた。
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  • 土井 礼子, 北野 庸子, 中川 雅文
    55 巻 (2012) 6 号 p. 679-691
    公開日: 2013/03/07
    ジャーナル フリー
    聴覚障害児と家族に対する支援として, 情報通信技術 (Information and Communication Technology: 以下ICT) を活用し, 遠隔支援プログラムサイトを構築した。聴覚障害児の親と言語聴覚士 (以下ST) を対象に遠隔支援プログラムサイトの評価を行った。各対象者にはサイトに接続してもらい, プログラムのわかりやすさ, 資料や映像のダウンロードなどの機能の使いやすさ, 映像内容, 指導内容, 遠隔支援の有効性について回答してもらった。肯定的な回答と否定的な回答に分けて二項検定を行ったところ, 聴覚障害児の親は48/53の, 言語聴覚士は47/53の質問項目において肯定的な評価が過半数以上であることが有意に示された。今後, 利用者のICTへの精通度, 対面の個別言語指導との併用などの検討が必要と思われたが, 遠隔地や海外滞在者を対象に支援を行う際に, 有効に活用できる可能性が示唆された。
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