様々なキシログルカン分解酵素の探索と性状解析を行うとともに,構造機能相関の解析を行った。
Geotrichum sp. M128株由来の2種類のキシログルカン分解酵素においては,XEGはエンド型の酵素,OXG-RCBHはキシログルカンオリゴ糖の還元性末端特異的なエキソ型の酵素で,それぞれ側鎖構造を特異的に認識していることを明らかにした。
Paenibacillus sp. KM21株由来の2種類のエンド型酵素XEG5とXEG74については,分解様式を詳細に解析し,XEG5は典型的なエンド型,XEG74はエンドプロセッシブ型であることを明らかにした。また,非還元性末端側特異的なIPaseについては,世界で初めて遺伝子クローニングに成功した。さらに,Geo-trichumのXEGとOXG-RCBHについては,構造機能相関の解析を行った。エキソ型の酵素であるOXG-RCBHには活性クレフトをふさぐループが存在し,このループがエキソ型とエンド型を決定づける要因であることや,活性中心の微細な構造の違いによってキシログルカンの側鎖を認識する機構が異なっていることを明らかにした。
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