シイタケ菌床栽培の培養工程における環境管理の最適化を目的として,温度とCO
2濃度が収穫量へ与える影響を検討した。温度を20〜28℃,CO
2濃度を1,700〜4,500ppmの範囲に設定して培養を行ったところ,温度は22〜24℃付近に発生数のピークがあった。一方CO
2濃度は収穫量に影響を与えなかった。従来推奨されてきた温度は20℃で,CO
2濃度は3,000ppm以下であったが,いずれもそれらより高い値であることが今回の結果から明らかになった。このことは,菌床を冷やすために冷房が必要な培養工程での省エネルギ化に加えて,換気回数の低減による空調の効率化により,さらなる省エネと栽培コスト低減が可能となると考えられた。
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