バイオインテグレーション学会誌
Online ISSN : 2186-2923
11 巻, 3 号
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  • 川下 将一, 横井 太史, 島袋 将弥
    2022 年11 巻3 号 p. 1-
    発行日: 2022年
    公開日: 2025/11/10
    ジャーナル オープンアクセス
    1971年,Henchらは,特定の組成を有するNa2O-CaO-SiO2-P2O5系ガラスを骨欠損部に埋入すると,同ガラスが周囲の骨と結合することを報告し,このような性質を示す材料を生体活性材料と名付けた.1977年には,青木らが水酸アパタイト焼結体も骨と結合することを報告した.その後,結晶化ガラスA-W等の様々な生体活性セラミックスが開発されてきた.一方,生体活性セラミックスと骨との界面には,骨中のアパタイトに類似した組成と構造を有する骨類似アパタイト層が形成される.この骨類似アパタイト形成はヒトの体液とほぼ等しい無機イオン濃度を有する擬似体液(SBF)に浸漬された材料の表面でも比較的良好に再現できることから,現在,SBFを用いた材料のアパタイト形成能評価法がISO 23317:2014として国際標準化されている.このような生体活性セラミックスに関する基礎的知見や,SBFを用いたアパタイト形成能の評価法は,チタンに生体活性を付与する表面化学処理技術(AHFIX®)の実用化に役立てられた.本稿では,Bioglass®を始めとする生体活性セラミックスや生体活性結晶化ガラス,SBFを用いたアパタイト形成能評価法,およびチタンに生体活性を付与する表面化学処理技術を概説し,最後に,筆者らが取り組んでいる,可視光応答型抗菌性・生体活性チタンの開発についても紹介する.
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