桐生大学紀要
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Print ISSN : 2186-4748
25 巻
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  • 因子分析を使って
    松本 恭代
    2014 年 25 巻 p. 1-7
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    2011年の研究調査において,英語講義内における学生達が抱えるコンフリクトについて5項目あることが判明し た。それらはアイコンタクトを避けること,異性間におけるコンフリクト,パートナーとのコンフリクト,教科書 を持って来ないこと,学習のモーティベーションが低いこと,そして発言することに躊躇することであった。  コンフリクトはあらゆる場合に起こることは先行研究においてわかっており,避けることはできないものであ る。この研究では,日本人大学生達388人の回答者(7大学)を被験者とし,彼らが19項目のコンフリクトにどのよ うな対策を駆使し,どの程度のコンフリクトを抱えながら,学習しているかを調査した。データは因子分析の手法 を使って行った。3つの要因結果は 1)自己中心さ α = .800,2)寛容さの欠如 α = .818,3)モーティベーション の低さ α = .875であった。  結果として,日本人大学生達は講義内でコンフリクトを抱えながら学習しているが,かれらはその対策方法を 持っていないことが分かった。特に,意見の異なる相手には寛容さが欠けていた。
  • 松本 恭代
    2014 年 25 巻 p. 9-14
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    シャドウィングは通訳者養成のために使われる手段の1つであることは多くの先行研究で明らかである。この手 段が語学学習に適応されている。被験者達は生の英語に触れる機会が少ない中で英語学習をしてきたので,講義内 で30分間のシャドウィングを使ってリスニング力とスピーキング力がどの程度向上するかを調査研究した。VELC テストを4月と7月の2回実施し,効果をみた。t 検定を用いた結果,10%で有意差があった。
  • 青栁 千春, 阿久澤 智恵子, 小此木 久美子, 鹿間 久美子, 佐光 恵子
    2014 年 25 巻 p. 15-22
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    【目的】本研究の目的は,養護教諭の児童虐待対応における家族支援に対する役割認識と今後学校における児童虐 待対応の家族支援の在り方について検討することである. 【方法】A 県内の公立小学校に勤務する11名の養護教諭を対象に2011年6月~8月にインタビュー調査を行い,質的 帰納的分析を行った. 【結果】養護教諭の児童虐待対応における家族支援の役割認識は,【防止教育の充実を図る】【相談しやすい環境を 整える】【校内外で連携して継続的な支援をする】【早期発見と対応】【保護者の負担を軽減する】【保護者との信頼 関係を築く】の6つのカテゴリーで整理された.小学校に勤務する養護教諭は虐待の予防から早期発見と保護者の 負担が軽減するような子育て支援を含む継続的な対応という役割があると認識していることが明らかになった. 【結論】今後,養護教諭の児童虐待対応における家族支援を進めていくためには,養護教諭の学校等における適切 な児童虐待防止の取組をサポートしてもらえる地域や社会の支援体制の構築や研修体制の充実が喫緊の課題であ る.今回明らかになった結果を踏まえて,調査対象を拡大する等,さらなる研究の蓄積をする必要がある.
  • O 県M 町の事例
    藤川 君江, 橋本 芳
    2014 年 25 巻 p. 23-30
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究では,中山間地域農村で現在も生活を続けている一人暮らし男性後期高齢者を対象に調査し,1)どのよ うな日常生活を送っているか,2)居住継続への思いを実証的研究から明らかにし,高齢者の希望を実現するため に必要な条件を整理する.  本研究の結果から,中山間地域に居住する一人暮らし男性後期高齢者は,「生まれ育ったこの地に住み続けたい」 と考えており,それは配偶者との死別前後でも変わりなかった.また,対象者は現在の地に住み続けるために,1) 良好な健康状態,2)役割・生きがいをもち続けることが重要と考えていた.そして,これらを確立するために, 1)健康維持のための具体的行動2)地域活動への参加を実施していた.また,配偶者死別後には子ども等の家族, 地域の見守りに助けられたという回答が多くみられたことから,死別後に居住者を支える家族や地域とのつながり も非常に重要であることが明らかとなった.
  • 野中 博雄
    2014 年 25 巻 p. 31-38
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本論文は,「スーパー大辞林」(三省堂:2004)での形容詞,形容動詞,「―な」カタカナ語の語数,派生語の特 徴を比較して「―な」カタカナ語の品詞について考察することを目的とした.  結論としては,形容詞,形容動詞,「―な」カタカナ語の文法的ふるまいの差異は「語彙特性」と「語の意味素 性」が影響しているのではないか,また形容動詞,「―な」カタカナ語の接辞結合割合の差異は「語の意味素性」 と『「―な」カタカナ語の日本語順化の割合』が影響していると捉えることを提案した.
  • 臨地実習後の学生の認識からの評価
    小野 千沙子, 佐藤 栄子
    2014 年 25 巻 p. 39-45
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    A 大学看護学部3年次79名を対象に,2年次で実施した慢性期患者事例を用いた看護過程演習の臨地実習に対する 効果を検討するため,実習終了時に自記式質問紙調査を行った.74名の学生から回答を得た(回答率93.7%).看護 過程演習が実習で有用だったと認識していた学生は83.8% だった.看護過程演習の実習への有用性に関して,学生 が記述した内容の意味を反映するように要約,抽象化してコードを作成し,意味内容の類似性,相違性からカテゴ リーを作成した.学生の記載は【看護過程の展開方法】が最も多く,他に【慢性疾患やがんの患者の特徴や看護援 助の考え方】や【グループ学習の効果や重要性】などのカテゴリーが抽出できた.さらに実習終了時点での看護過 程演習の評価として,8割強の学生が看護過程演習は今後の実習や卒業後に役に立つ,8割弱の学生が演習は満足と 回答していた.したがって,看護過程演習の学習効果は,臨地実習においても認められることが示唆された.今後 の看護過程演習に対する改善意見内容では,【患者事例情報に既往歴や合併症を追加して個別性をだすこと】,【演 習方法の工夫】などのカテゴリーを抽出できた.今後は今回の学生の主観的評価だけでなく客観的評価も加え,慢 性期看護領域における,より効果的な看護過程演習の教授方法について,検討していく必要がある.
  • 島田 葉子, 鈴木 由美
    2014 年 25 巻 p. 47-56
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    景気低迷等の社会情勢などから一旦看護職以外の職業を経験し,看護学校に入学する「社会人経験のある学生 (以下 社会人経験者)」の増加が予測される.近年,社会人経験者が助産師教育課程にも入学してくるようになっ た.社会人経験者は入学動機が明確であり,職業経験からコミュニケーション技術が優れている点もあるが,異年 齢の学生や実習における指導者との人間関係などに苦慮している現実がある.看護学生の社会人経験者の研究はあ るが,助産師学生の社会人経験者の研究は皆無であるため,まず看護学生で社会人経験者についての文献レビュー を行い,指導や学生生活についての今後の課題を検討した.先行文献39件の殆どが質的研究で,研究内容は26コー ド,4カテゴリーに分けられた.4カテゴリーは「学生指導」「キャリアデザイン」「学生生活」「新卒看護師」であっ た.社会人経験者には出産育児経験者がおり,子育て後のキャリアデザインについて追究する余地があること,人 間関係について指導者,教員を対象とした研究が少ないことから今後は対象者を変えた社会人経験者に客観的な視点からの研究が期待される.また分析方法としてはグランデッド・セオリーアプローチによるものが期待される.
  • 学生生活の実際と臨床経験が及ぼす影響
    鈴木 由美, 島田 葉子
    2014 年 25 巻 p. 57-67
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    臨床経験のある助産師学生が1年課程の助産師養成機関への入学動機,入学準備,及び入学してから直面した事 などを分析し,助産師教育における課題と対応策を検討する目的で5名にインタビューを行った.その結果入学動 機は3つのカテゴリー「夢を追って」「機会を得て」「モデルの存在」で構成された.入学後に直面した事は3つの カテゴリー「久しぶりの勉強」「実習の大変さ」「家族の理解」から構成されていた.臨床経験と実習については2 つのカテゴリー,「実習における強み」「実習における弱み」で「異年齢の学生との相互作用」については, 2つで 「学生同士の世代間相違」「相互作用」であった.  対象者5名は看護師になる時から助産師になる計画をしており,子育て等で一旦進学希望を延長しても経済的な 基盤や家族内の調整などに苦慮していた.また入学後は,現役の学生と相互作用でパソコンスキル等を高め,実習 においては学生になりきろうと努力して学生生活を送っていた.
  • 榮 昭博, 関﨑 悦子
    2014 年 25 巻 p. 69-74
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    食品成分のリパーゼ活性阻害を調べるため,従来の測定法より簡便で,有色試料を用いた場合でも測定可能な測 定法(簡便法)を開発した.リパーゼの作用で生じた脂肪酸は,血清中の遊離脂肪酸測定法を用いて測定した.酵 素活性阻害の実験を行うに当たり,次の3点を検討した.①エタノールによる呈色過程への影響,②実験に用いる 酵素濃度および基質濃度の検討,③従来の中和滴定法との比較.  また,これらの検討結果から導かれた簡便法を用いて,プーアル茶によるリパーゼ活性の阻害について検討し た.その結果,次のことがわかった.  1.NEFA C-テストワコーの非結合型脂肪酸の測定キットにおける発色過程においてエタノールによる影響はな かった.  2.酵素反応において生成される遊離脂肪酸量はリパーゼの酵素濃度が0.5~4.0mg/mL 場合,直線的に増加した.  3.基質濃度を0.5% から4% に増加させるに従い,遊離脂肪酸の生成量は徐々に増加した.  4.プーアル茶によるリパーゼ活性阻害率は中和滴定法と簡便法とに差がなかった(P>0.05).  5.プーアル茶によるリパーゼ活性阻害には濃度依存性が示された.  本実験で改良したパーゼ活性測定の簡便法は,短時間で測定ができ,かつ,有色試料でも測定でききたことか ら,今後の阻害物質検索に有効な測定法になりうると考えられた.
  • 「リラクセーション」「指圧」「マッサージ」に焦点をあてて
    林 圭子, 阿武 泉
    2014 年 25 巻 p. 75-84
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    「リラクセーション」「指圧」「マッサージ」の学生教育に関する研究論文を分析し,効果的な教授方法および課 題を検討した.医学中央雑誌Web. 版Ver.5を用いて,2000年から2013年までの文献を検索し,17件を分析の対象と した.  17の文献は,【学生への教育効果に関する研究】と【リラクセーション技法・技術に関する研究】の2つのカテゴ リーに分類され,以下のことが明らかになった.1.リラクセーション技法について教授することが必要である.2. 基礎看護技術演習を実施する初期にマッサージ・指圧に関する教育を実施することが有用と考える.3.リラクセー ション技法・技術演習の際,血圧,脈拍数測定など生理学的指標を実施することは科学的根拠を提示することに繋 がる.4.リラクセーション技法は多種類あり,その技法の特徴や対象となる患者の状態や個別性を考えて選択で きるように教授する.5.看護におけるリラクセーション技術としてのマッサージや指圧の目的,対象者,方法, 手順,禁忌,効果判定方法等について今後さらなる研究が必要と考える.
  • 桐生大学ボランティアサークルの活動報告から
    高橋 美砂子, 丸岡 紀子, 猪野 栞里, 吉田 静恵, 加藤 博恵, 今関 節子
    2014 年 25 巻 p. 85-90
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    2011年3月11日に発生した東日本大震災では,多くの外国人も被災者となった.これを機に,各自治体では災 害弱者に対する避難支援体制作りが急務となった.在住外国人が町の人口の15% 以上を占める,群馬県大泉町で は,在住外国人を災害弱者としてではなく,地域の担い手としての有力な人材になってもらうため,地域住民とと もに災害想定訓練を実施することにした.桐生大学ボランティサークルの学生は,この企画に協力スタッフとして 参加し,想定訓練の運営に携わった.訓練実施後に参加した在住外国人を対象に,この訓練がどうだったか,聞き 取り調査を行った.その結果,ほとんどの人から「よかった」と回答が得られた.また,訓練を企画した主務者間 で訓練を振り返り,意見交換会を行い,そこでは,救急法などは繰り返し行うことで,いざというときの行動判断 につながることや1回だけのイベントではなくて,継続して取り組むことが重要であるといった意見が出された. また,災害時には地域住民と在住外国人が同じ地域の構成員として助け合うことが大切である.このような訓練の 経験を通して,顔見知りになり,お互いの文化や生活習慣を理解するよい機会になったことがわかった.ボラン ティサークルの学生は,このイベントの企画を通して多くのことを学んだ.また,言語的コミュニケーションの大 切さもあらためて感じた.
  • 大竹 里美, 小林 葉子
    2014 年 25 巻 p. 91-97
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    pGreen-BSK+ プラスミドは,強い蛍光強度を持つ緑色蛍光タンパク質 (GFP) 遺伝子,gfp,を含んでいる. pGreen-BSK+ よりgfp を切り出し,大腸菌用タンパク質発現ベクターであるpET19b に挿入し,pGreen-ET19 を作 成した.pGreen-ET19b を大腸菌BL21(DE3) に形質転換し,大腸菌内でGFP が合成されることを確認した.基底レ ベルの大腸菌内のタンパク質の発現は 0.5-1% グルコースで阻害されること,サイクリックAMP (cAMP) によりタ ンパク質の発現が誘導されることが報告されている.そこで,0-100 mM グルコース,タンパク質発現誘導剤イソ プロピルβ-D-チオガラクトピラノシド (IPTG) 及びcAMP によるGFP の発現に対する効果を検討した.基底レベル のGFP の発現は,10 mM 以上のグルコースにより抑制された.IPTG は,0 mM グルコースでGFP の発現量の少な い大腸菌クローンにおいて,10 mM 以上のグルコースが存在する場合でもGFP の発現を誘導した.しかし,基底 レベルのGFP の発現量の多い大腸菌クローンにおいては,IPTG は大腸菌の増殖を抑制した.cAMP による付加的 な効果は確認されなかった.グルコース存在下におけるIPTG による大腸菌の増殖抑制は,予想外の結果であり, 今後の検討が必要とされる.
  • 馬橋 和恵
    2014 年 25 巻 p. 99-102
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 高橋 美砂子, 内山 かおる, 木村 優子, 田沼 佳代子, 石井 みゆき, 佐藤 栄子
    2014 年 25 巻 p. 103-108
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 鈴木 由美, 島田 葉子
    2014 年 25 巻 p. 109-114
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/22
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
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