バイオフィリア リハビリテーション研究
Online ISSN : 1882-5559
Print ISSN : 1347-5568
6 巻 , 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
総説
  • 木村 哲彦
    原稿種別: 総説
    2010 年 6 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2011/03/31
    公開日: 2011/04/30
    ジャーナル フリー
    褥瘡は治り難いもの,そして治し難いもの,然し予防できるものと言うことは多くの症例を扱ってきた医療者は知っていた.それを科学的根拠に基づいて学会に提言したのは1960年代の半ば頃からであった.著者はロダンアンモン発色方で1),
    2),KOSIAKはバルーンによる圧力測定を根拠にほぼ同じ結果を報告している3).褥瘡,床擦れと言われた100年前より発生原因,物理学的対策,薬物学的対策について多くの研究が成され,病理学的な特性,生化学的特性に関する病態についても判明した事実は多い4),5),6),7),8),9),10),11),12),13),14),15),16),
    17),18).褥瘡の発生機序,組織学的変化などに関する報告は多くの学術雑誌に見られたが,褥瘡についての知識の普及に反し,予防すれば予防可能である筈の褥瘡患者の数の減少する気配は一向に薄く,厚生労働省も健康保険点数に於いて未対策の医療機関の入院患者に対する減点政策を採るに至った.更に2年後の改正時に予防対策を前提とした入院点数を付するに至っている.然し,褥瘡管理が行き届かぬ医療機関に対し,健康保険点数減算措置がとられた後に,医療機関は本腰を入れて予防に力を投入するところとなった結果,行政は素早く減算措置から予防体制を整えた医療機関に保険点数の加算を行う所となった.我々研究班は,予防の至らぬ点を憂い,現状を究めて解決策を得んと意図し,長年にわたり啓発に努めてきた所であるが,平成17-18年文部科学省科研費19)と平成18-19年財団法人テクノエイド協会研究助成金20)により,予防効果に関する研究に従事した.その利用器具開発,研究手法,内容,結果の詳細は,長岡ら21),滝沢ら22),村上ら23)が報告している.特に長岡は, 長岡病院グループはKOSIAKの提唱する徐圧による予防の効果を立証し,"コジャックの法則(局所圧力200mmHg以下・2時間以内の体位変換)に則して,体位変換を実施すれば褥瘡の発生を見ない" を実現した病院の状況について報告した24),25).しかし,一般の医療機関に於いては40年来学会等を介して我々が褥瘡の弊害と予防の可能なことを提唱してきたことが殆どの医療機関では生かされてこなかった実態がある.本稿では以下,実施したアンケート調査から,政策として,褥瘡対策未実施減算導入がどのような影響を与えたかを述べる.著者を含め,直接データ採集に関わった本研究グループを構成するメンバーは次に挙げる医療機関及び人員による.平成17-18年度文部科学省科研研究:(当時) 木村哲彦(国際医療福祉大学・大学院・教授),滝沢茂男(リハビリエイド有限会社・バイオフィリア研究所・研究員),長岡健太郎(医療法人湘南健友会長岡病院・診療科・理事長),牛澤賢二(産能大学・経営情報学部・教授),山下和彦(東京電機大学・工学部情報メディア学科・ポスドク),森田能子(川崎病院・リハビリテーション科・部長),村尾俊明(財団法人テクノエイド協会・常務理事)平成18-19年度財団法人テクノエイド協会研究:(当時) 木村哲彦(前出),滝沢茂男(バイオフィリア研究所有限会社・研究所長),森田能子(前出),岡本雄三(医療法人帰厳会岡本病院 院長),長岡健太郎(前出),長澤弘(神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科・教授),牛澤賢二(前出),川合秀治(社団法人全国老人保健施設協会副会長),和田里佳(立花整形外科通所リハビリテーションセンター・所長),白澤卓二(東京都老人総合研究所分子老化研究グループ・研究部長),塚田邦夫(高岡駅南クリニック院長),足立かおる(岡本病院副院長),村上亜紀(湘南看護専門学校専任教員),高田一(横浜国立大学教授)
原著論文
  • 滝沢 茂男, 武藤 佳恭, 石丸 知二, 和田 里佳, 高田 一, 木村 哲彦
    原稿種別: 原著論文
    2010 年 6 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 2011/03/31
    公開日: 2011/04/30
    ジャーナル フリー
    自律的なリハビリテーション手法を,公的助成を得て研究した.その効果を介護保険認定調査(障害老人の日常生活自立度を含む)に即して,2006年1月と3ヵ月後に評価した.同意を得た対象者は高齢障害者47名(脳血管障害後遺症13名(左片麻痺9名,右片麻痺3名,その他1名),変形性膝関節症8名,腰部脊柱管狭窄症7名など)で,男性15名,女性32名(他脱落2名)であった.参加者に,膝関節屈伸創動運動用下肢訓練器・足関節底屈背屈用下肢訓練器,訓練用おもり及び上肢訓練用運動器を配布した.必要とする参加者のためにソリ付き歩行器と立位保持クッションを準備した.39名が週2~4回の訓練を行っていた.評価では自立度と座位保持の項は有意に向上した(P<0.05).自律運動リハの実施と在宅実施の可能性を明示できたと考察する.
  • Shigeo Takizawa, Yoshiyasu Takefuji, Tomoji Ishimaru, Rika Wada, Hajim ...
    原稿種別: Report
    2010 年 6 巻 1 号 p. 19-26
    発行日: 2011/03/31
    公開日: 2011/04/30
    ジャーナル フリー
    We enforced the construction of a community rehabilitation network for the autonomous rehabilitation of the disabled elderly by the official grant. We distributed the prepared manual and devices developed for subjects in order to perform the rehabilitation exercises. 47 disabled elderly 13 Aftereffect of cerebrovascular accident, 9 hemiplegia left, 3 hemiplegia left and one another), 8 knee osteoarthritis, 7 lumbar spinal stenosis and 19 others were involved as subjects. The change of a body situation depended on the Long-Term Care Insurance Survey (LTCIS) including the Degree of Independent Living for the Disabled Elderly (DILDE) was analyzed with changes in the level of care. As a result, the sitting ability with both feet on Ground has improved significantly (P<0.05). From these research findings, it is thought that the possibility of enforcement of the autonomous rehabilitation and home implementation of it has been specified for the disabled elderly.
  • Aleksandra ZEBROWSKA
    原稿種別: Report
    2010 年 6 巻 1 号 p. 27-34
    発行日: 2011/03/31
    公開日: 2011/04/30
    ジャーナル フリー
    The purpose of the present study was to determine the response of glucose (G), insulin (In) and insulin-like growth factor (IGF)-I to eccentric (ECC) vs. concentric (CON) resistance exercise in healthy trained and untrained subjects. Venous blood samples were drawn before and immediately after the test, and during 1-hour recovery for the determinations of hormonal and somatomedin concentrations. As compared to resting values, the maximal eccentric (ECC) resistance exercise test caused a significant decrease in G level (p<0.05). Significant differences were observed in post-exercise G level during ECC exercise (p<0.05). Different types of muscle contractions (ECC vs. CON) and resistance training had a significant effect on serum IGF-I concentration at maximal exercise intensity. A significant increase in IGF-I concentration was observed in response to eccentric muscle contraction in trained subjects compared to the control.Conclusions: These results seem to have demonstrated that in healthy subjects increased serum IGF-I concentration might be responsible for better glucose transport during resistance exercise, and this predominantly in eccentric muscle contraction.
報告
  • 長岡 健太郎, 滝沢 恭子, 森田 能子, 滝沢 茂男, 牛澤 賢二, 木村 哲彦
    原稿種別: 報告
    2010 年 6 巻 1 号 p. 35-42
    発行日: 2011/03/31
    公開日: 2011/04/30
    ジャーナル フリー
    褥瘡の発生予防を目的に,障害を負った特に高齢者障害者の褥瘡を実際に無くした施設の現状を,利用器具,それによる体圧分散の実際,実現するための計画,計画の実施と実施体制,日常的な栄養管理,それらすべてを時系列でデータ化することにより明らかにした.研究では,全面的に導入されているプログラム化リハで要介護度に即した例外ないリハの実施と,褥瘡予防のためのコジャックの法則で求められる患者の2時間以内の体位変換と局所圧力200mmhg以下の体圧管理を実現していた事が明らかになった.このことにより,"対象となった療養型医療施設における要介護度5の入院患者の褥瘡患者は最小で0%,最大で4.7%,平均2.8%" の実現が可能になったと考察する.
feedback
Top