地質調査研究報告
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56 巻 , 1-2 号
地質調査研究報告
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論文
  • Shunso Ishihara, Shin-ichi Yoshikura, Shigeo Horikawa, Masatsugu Ogasa ...
    2005 年 56 巻 1-2 号 p. 1-8
    発行日: 2005/04/28
    公開日: 2014/11/20
    ジャーナル フリー
    岡山市内には多数の採石場があり,チタン鉄鉱系のピンク花崗岩を古くから採石している.この度,ボーリング岩芯から磁鉄鉱系に属する花崗岩の共存例が発見されたので,それらの特徴を記載し成因を考察した.これは地下500 ~700 mで見られ,粗粒チタン鉄鉱系花崗岩中に磁鉄鉱系アプライト質花崗岩が混在するものである.このアプライト質花崗岩は岩床状の産状を示し,ミアロリチック組織や小規模ペグマタイトを伴う.磁鉄鉱は粗粒であるが,他形結晶でミアロル部分に産出する.アプライト質花崗岩の主成分・微量成分は固結末期濃集成分に著しく富んでおり,粗粒花崗岩マグマの分化相と考えられる.粗粒チタン鉄鉱系花崗岩マグマの固結最末期に水に富む少量の残マグマが形成され,その水のO2,H 2 への解離とH2 の上方への選択的な拡散によって,酸素フュガシティが上昇し,磁鉄鉱系アプライト質花崗岩が晶出したものと解釈された.また近傍の採石場で粗粒花崗岩の割れ目から見いだされた黄白色の柱状結晶は,化学分析によって砒鉄鉱と同定された.この発見は花崗岩マグマ最末期の熱水活動の硫黄フュガシティが低かったことを示唆する.
  • 寺島 滋, 今井 登, 太田 充恒, 岡井貴司 , 御子柴(氏家) 真澄
    2005 年 56 巻 1-2 号 p. 9-23
    発行日: 2005/04/28
    公開日: 2014/11/20
    ジャーナル フリー
    土壌におけるSe の地球化学的挙動を解明するため,関東地域で採取した20本の柱状試料から得られた247 試料を連続水素化物生成‐原子吸光法で分析した.Se 濃度の平均値は,火山灰質土0.65 ppm (n=176),褐色森林土0.47 ppm (n=31),沖積土0.54 ppm (n=40) であり, 全体の平均値0.62 ppmは火成岩平均値の約15倍に相当する.土壌,岩石,植物中のSe 濃度,土壌柱状試料におけるSe と有機炭素等濃度の鉛直分布を研究した結果,土壌中のSeは主として生物濃縮で濃集したと考えられた.Seに富む火山灰質土は,最終氷期極相期以降に堆積したもので,気候の温暖化に伴う植生の活性化と堆積後の経過時間が短く腐植の分解やそれに伴うSeの移動・流失が少ないためであろう.沖積土中のSe濃度は細粒の粘土質土壌で高く,粗粒の砂質土壌で低い.海水に由来する高濃度の硫黄が含有されてもSe 濃度は特に高くないが,これはSe(VI) が硫化水素によって沈殿しないためと考えられた.土壌中Seの地球化学的挙動を支配する要因としては,土壌の産状とその母材, 生物濃縮,土層の酸化‐還元状態,続成作用に伴う濃集と移動・流失・逸散等が重要と考えられた.
概報
資料・解説
講演要旨及びポスター発表概要
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