地質調査研究報告
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62 巻 , 7-8 号
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論文
  • 石原 舜三, 村上 浩康, 李 曉峰
    2011 年 62 巻 7-8 号 p. 259-272
    発行日: 2011/12/31
    公開日: 2013/07/02
    ジャーナル フリー
     中国を代表する5,000トンIn級のインジウム鉱床,都龍と大廠の鉱石を分析し,その地球化学的な考察を行った.都龍鉱床の鉱石は,平均1,000 In/Zn比=4.1を持ち,大廠鉱床の鉱石は,2.6-3.1と同程度である.しかし都龍鉱床の鉱石は銀とアンチモンに乏しく,タングステンに富んでいる.大廠鉱床の鉱石は銀とアンチモンに富んでおり,2成分図上で豊羽鉱床の鉱石と類似した領域にプロットされる.これらの性質・母岩・貫入花崗岩類を考慮すると,都龍鉱床はS-タイプチタン鉄鉱系花崗岩の貫入により“深成環境”で,大廠鉱床はより浅い亜火山性環境で生成した可能性が大きく,インジウムの濃集には“深成岩”よりも,より浅成の火山性環境が適しているものと考えられる.
概報
  • 工藤 崇, 檀原 徹, 岩野 英樹, 山下 透, 柳沢 幸夫
    2011 年 62 巻 7-8 号 p. 273-280
    発行日: 2011/12/31
    公開日: 2013/07/02
    ジャーナル フリー
     新潟県加茂地域,三条市塩野淵において,中部中新統の七谷層から黒雲母に富むテフラを発見し,塩野淵バイオタイト(Sbi)テフラと命名した.本テフラは灰色を呈する層厚9 cmの結晶質中粒~極粗粒砂サイズの凝灰岩で,七谷層の玄武岩~安山岩火山砕屑岩と明灰色塊状泥岩の間に挟在する.本テフラの構成鉱物は,斜長石(オリゴクレース及びバイトゥナイト組成),石英,サニディン,黒雲母,不透明鉱物を主体とし,微量のジルコンと褐れん石を伴う.本テフラのジルコンFT年代は13.8±0.3 Maであり,微化石層序と調和する.本テフラは,同じく七谷層に挟在し,紀伊半島の室生火砕流堆積物に対比されるKbiテフラと同様な層準にあり,非常によく似た層相を示す.しかし,SbiテフラとKbiテフラは,斜長石組成の不一致,微量に含まれる重鉱物の組み合わせの不一致,ジルコンのウラン濃度の不一致から対比されない.したがって,今後,両者の対比にあたっては注意が必要である.
資料・解説
  • 本郷 美佐緒, 納谷友規 , 山口 正秋, 水野 清秀
    2011 年 62 巻 7-8 号 p. 281-318
    発行日: 2011/12/31
    公開日: 2013/07/02
    ジャーナル フリー
     関東平野中央部の地下に分布する更新統の標準となる花粉層序を構築するため,埼玉県菖蒲町で掘削されたボーリングコアを対象として花粉分析を行った.花粉分帯の初歩段階として,局地的な植生変化を示唆する分類群の組み合わせに基づき,35帯の地域花粉群集帯に区分した.また,花粉化石による上部更新統,中部更新統及び下部更新統の各指標層準について検討した.これらと古地磁気,岩相,テフラ層序の対応を検討し,地域花粉帯の層序学的位置を明らかにした.一方,区分した 35帯のうち,SB-Pol-9帯(深度61.61068.390 m)及びSB-Pol-24 帯(深度237.460241.940 m)は,木本植物花粉の産出粒数が著しく少ない層序区間であった.これらの帯の特徴や生層序学的位置づけは今後他地点の調査により明らかにしていく必要がある.
  • 大谷 竜 , 板場 智史, 梅田 康弘, 北川 有一, 松本 則夫, 高橋 誠, 小泉 尚嗣
    2011 年 62 巻 7-8 号 p. 319-328
    発行日: 2011/12/31
    公開日: 2013/07/02
    ジャーナル フリー
     2010 年に行った四国と紀伊半島への新たなGPS 観測局の新設を契機として,産業技術総合研究所地質調査総合センターのGPS 連続観測網で得られたデータの定常解析戦略の更新を行った.今回の更新では,解析ソフトウエアを,従来のBernese ソフトウエアのVersion 4 からVersion 5 に切り替えると共に,大気遅延勾配の推定などの新たな定常解析戦略を導入した.従来のGPS 連続観測システムの定常解析結果と比べた結果,新解析で推定されたGPS 局の座標値のばらつきの減少が夏季において見られた.
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