地質調査研究報告
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64 巻 , 3-4 号
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論文
  • 遠藤 俊祐, 山崎 徹
    2013 年 64 巻 3-4 号 p. 59-84
    発行日: 2013/05/14
    公開日: 2013/06/26
    ジャーナル フリー
     5万分の1地形図 「三河大野」 図郭内において,領家深成−変成コンプレックスが露出する北西部7×10 km2 (作手地域) の野外調査を行った.本地域の領家変成岩類は大局的には北傾斜の層理及び片理をもつ変成泥岩,変成砂岩及び変成珪質岩からなり,全体の層厚は4,000 mに達する.この層序は三河高原における領家変成岩類の上部ユニットに対比される.本地域の領家変成岩類には,広域変成作用の後に領家花崗岩類 (新城トーナル岩,三都橋花崗閃緑岩,武節花崗岩) が貫入している.また,輝石及びCaに富む斜長石を含む深成岩が分布し,これを作手苦鉄質岩類 (新称) とした.本地域の領家変成岩類は黒雲母帯とその接触変成域のカリ長石菫青石帯に変成分帯され,特に新城トーナル岩周囲の接触変成帯の見かけ幅は異常に広い.新城トーナル岩周囲のカリ長石菫青石帯の岩石は>600 ºC,230−240 MPaの温度−圧力条件で再結晶しており,新城トーナル岩の定置深度は8.5−9.0 kmと考えられる.
概報
資料・解説
  • 栗本 史雄
    2013 年 64 巻 3-4 号 p. 113-119
    発行日: 2013/05/14
    公開日: 2013/06/26
    ジャーナル フリー
     和歌山県北西部は西南日本外帯に位置し,変成度,地質時代及び岩相の特徴により,北から南へ三波川帯 (三波川帯プロパーと御荷鉾帯),秩父累帯及び四万十累帯に区分される.三波川帯プロパーは点紋帯と無点紋帯,御荷鉾帯は嵯峨層,沼田層,及び生石層に区分される.
     今回,御荷鉾帯に属する生石層,沼田層及び嵯峨層から採取した23試料について,変成白雲母を使ってK‒Ar 年代を測定した.内訳は生石層14試料,沼田層6試料,嵯峨層3試料である.生石層の1試料が緑色片岩であり,その他はすべて泥質片岩である.
     生石層の試料からは81.7‒98.2 Ma,沼田層からは96.7‒117.0 Ma,及び嵯峨層からは113‒118 Maの範囲のK‒Ar年代を得た.栗本 (1995) の結果を加味すると,沼田層は96.7‒125.1 Maになる.白雲母についてのK‒Ar 系の閉止温度からみて,これらのK‒Ar年代は変成作用の年代を示していると考えられる.
     本地域の御荷鉾帯から得られたK‒Ar年代については,生石層と御荷鉾帯に所属すると考えられる毛原層 (89.3 Ma‒97.1 Ma;栗本,1993) を比較すると,生石層がやや広いK‒Ar年代幅を有するが,K‒Ar年代の範囲は重なる.一方,沼田層と嵯峨層のいずれの地層も生石層・毛原層と比較して優位に古いK‒Ar年代を示す.
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