地質調査研究報告
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64 巻 , 9-10 号
地質調査研究報告
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論文
  • 山元 孝広
    2013 年 64 巻 9-10 号 p. 225-249
    発行日: 2013/11/25
    公開日: 2014/04/24
    ジャーナル フリー
    東茨城台地を構成する更新統は,汎世界的な氷河性海面変化により形成された地層である.すなわち,この更新統は下刻した谷地形を埋める泥質のエスチュアリー堆積物とこれを覆う砂質の外浜堆積物から主に構成され,既存研究により“見和層” と呼ばれていた.しか し,“見和層”には複数回の氷河性海面変化が含まれるので,これを再区分して新しい地層名を設定する必要がある.本報告では公表されている霞ヶ浦導水トンネル沿い46ボーリング孔と北関東・東水戸自動車道沿い19ボーリング孔の岩相資料を検討し,東茨城台地更新統中に新たに6つの埋没河谷のあることを確認した.さらに,更新統の露頭から採取した9試料中の火山ガラスの主成分化学組成分析を行い,鬼界葛原テフラ(9.5万年前),赤城水沼8テフラ(13万年前),飯士真岡テフラ(22万年前),阿多鳥浜テフラ(24万年前)を検出している.これらの検討の結果,新たに上位から茨城層,見和層,夏海層,笠神層からなる更新統の層序を定義した.これらの地層の堆積時期は,それぞれ海洋酸素同位体比層序の5c,5e,7a-c,7eに相当する.
  • 山元 孝広
    2013 年 64 巻 9-10 号 p. 251-304
    発行日: 2013/11/25
    公開日: 2014/04/24
    ジャーナル フリー
    栃木−茨城地域に分布する過去約30万年間のテフラを,未公表資料を追加して層序・分布・構成物・噴火年代・マグマ体積について再記載した.これらのテフラはいいじ高原火山,男体火山,赤城火山,飯士火山,榛名火山か ら噴出したものである.本報告では,域内のマグマ体積が0.1 km3 DRE以上のものについてはもれなく記載している.最大規模は約4.4万年前の赤城鹿沼テフラ(AgKP)で,その最小マグマ体積は2 km3 DREである.さらに,本報告では栃木県中央部で掘削されたKR1コアについての桑原 (2009) のテフラ層序記載を改めている.これは,桑原(2009) のテフラ対比に重大な間違いがあるためである.再記載された新テフラ層序は,この地域の地層対比や地質環境の長期予測の基礎となろう.
概報
  • 工藤 崇, 小林 淳
    2013 年 64 巻 9-10 号 p. 305-311
    発行日: 2013/11/25
    公開日: 2014/04/24
    ジャーナル フリー
    十和田火山先カルデラ期~カルデラ形成期のより詳細な噴火史編年を目的として,十和田火山及び八甲田火山起源テフラを対象に,フィッション・トラック(FT)及び放射性炭素(14C)年代測定を行なった.その結果,白ベタテフラ(WP)より0.23±0.05 Ma,T-6テフラより0.19±0.05 Ma,ザラメ1テフラ(ZP1)より0.08±0.03 Ma,奥瀬火砕流堆積物より0.09±0.03 MaのFT年代が得られた.得られたFT年代は,いずれも層序と矛盾はしないものの,誤差が数万年と大きい.そのため,より精度良く噴火年代を見積もるためには,他の年代測定法の適用も含めて,今後さらなる検討が必要である.一方,BP2からは17,730 ± 70 BPの14C年代が得られた.この年代は,層序と良く調和しており,BP2の噴出年代を示すものとして妥当と判断される.
概報
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