地質調査研究報告
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69 巻 , 4 号
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論文
  • 金子 稔, 石川 博行, 野村 正弘, 中澤 努
    2018 年 69 巻 4 号 p. 211-232
    発行日: 2018/10/19
    公開日: 2018/11/12
    ジャーナル フリー

    関東平野中央部の大宮台地南部で掘削された浦和GSUR-1コア試料の中–上部更新統下総層群,地蔵堂層,薮層,上泉層,木下層の有孔虫化石分析を行った.98試料を処理し,51試料から有孔虫化石が産出した.底生有孔虫は38属72種,浮遊性有孔虫は8属32種が認められた.有孔虫化石の産出状況から,浦和GS-UR-1コアの下総層群各層を下位より地蔵堂層Ⅰ–Ⅳ帯・薮層Ⅰ–Ⅲ帯・上泉層Ⅰ帯・木下層Ⅰ–Ⅴ帯に区分し,関東平野中央部における古東京湾の古環境変遷について考察した.その結果,地蔵堂層では,暖流水の影響の強い開放的な湾の湾口部から,寒流水の影響の強い湾央部へと変化した.薮層では,閉塞的な湾の湾奥部から暖流水の影響の強い開放的な湾の湾口部に変化し,その後,寒流水の影響の強い湾央部へと変化した.上泉層では湾央部–湾口部の環境であった.木下層では,湾奥部から湾央部,湾口部を経て,再び湾央部へと変化が認められた.地蔵堂層Ⅰ帯と薮層Ⅱ帯に浮遊性有孔虫化石の多産帯を見出した.古東京湾において外洋水の影響が最も大きかった時期で対比にも有効と考えられる.

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