放送研究と調査
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68 巻 , 12 号
放送研究と調査
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 戦後沖縄放送史を生きる 川平朝清(元沖縄放送協会会長)
    吉田 功, 広谷 鏡子
    2019 年 68 巻 12 号 p. 2-19
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/01/23
    研究報告書・技術報告書 フリー
    「放送のオーラル・ヒストリー」では、オーラル・ヒストリーの研究方法を用いて、放送関係者の証言から放送史をひもとくことを目的にインタビューを実施してきた。今回は、戦後沖縄放送史を取り上げる。戦後、沖縄は、米軍の直接統治下におかれ、日本本土から政治、経済、法制度において完全に切り離され、それは、社会、文化の面にも及んだ。放送史も同様で、成立経緯、様相ともに全く異なっている。放送機能も失われた廃墟の中、米軍によるラジオ放送がゼロから立ち上がり、日米政府や社会の情勢に翻弄されながら確立されていく過程で、その重要な局面に深く関わってきた人がいる。元沖縄放送協会会長・川平朝清(91)である。彼は戦後の沖縄において、放送の立ち上げから本土復帰まで、一貫して放送に関わった稀有の存在である。各局面において放送の当事者のひとりである川平朝清がどう考え、どう行動したのか、そして、行動の背景になにがあったのか、に焦点をあて、沖縄の放送史が立体的に浮かび上がることを目指す。
  • 「情報とメディア利用」世論調査の結果から
    保髙 隆之
    2019 年 68 巻 12 号 p. 20-45
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/01/23
    研究報告書・技術報告書 フリー
    インターネット上の真偽不明な情報「フェイクニュース」の拡散や、検索履歴などから自分の好みに合った情報ばかりに囲まれる「フィルターバブル」など、インターネットやSNSの普及によって、情報の選択的接触が社会の分断を生じさせている可能性が指摘されている。人々はいま、どのように世の中の動きを伝えるニュースや情報に接し、何を重視しているのだろうか。ネット系メディアの利用と、人々の意識や価値観はどのように関係しているのだろうか。また、社会に何らかの「分断」は存在しているのだろうか。2018年6月に実施した「情報とメディア利用」調査の結果では、若年層と高年層の間で、日常的に利用するメディアが大きく異なっており、情報への意識では、「今の社会は情報が多すぎる」という人が、全体で8割を超えていた。一方、「自分が知りたいことだけ知っておけばいい」という人は、全体で3割だが、SNS利用が多い若年層では4割前後と多かった。さらに、関心のある情報のジャンルについて尋ねたところ、若年層では、政治・経済・社会の情報に対する関心が低く、そもそも関心のある情報のジャンルも少なかった。情報過多時代に、人々は、インターネットで「知りたいことだけ」に合理的に接触している一方、そうした選択的接触が、これまでマスメディアが形成してきた情報基盤の「分断」につながっていることが垣間見える結果となった。
  • 2018年「日本語のゆれに関する調査」から
    塩田 雄大
    2019 年 68 巻 12 号 p. 46-60
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/01/23
    研究報告書・技術報告書 フリー
    「日本語のゆれに関する調査」の結果についての報告をおこなう。調査結果から、次のようなことを指摘する。▼「完成しだい~完成ししだい(ご連絡します)」については、これまで【完成ししだい】が基本的な形であるとされてきたが、調査の結果では【完成しだい】と言う(【完成ししだい】とは言わない)という人が圧倒的に多かった。▼「古くなる前に~古くならない前に」については、これまで両形ともありうるものとされてきたが、調査の結果では【古くなる前に】と言う(【古くならない前に】とは言わない)という人が半数を超えていた。この回答の割合は、男性において、また比較的若い年代において、より大きかった。▼「起きた~起こった」では、【起きた】と言う(【起こった】とは言わない)という人が最も多かった。▼「解決すべき~解決するべき」では、【解決すべき】と言う(【解決するべき】とは言わない)という人が最も多かった。▼「するまい~しまい」などの助動詞「まい」の接続に関しては、これまで「五段活用動詞は終止形で、それ以外の動詞では未然形で接続する」とされてきたが、サ変・カ変・上一段に関しては、終止形での接続が最も多く答えられた▼「楽しめている」〔可能表現+ている〕という言い方に対しては、(「楽しんでいる」に比べて)感じが悪いという回答が最も多く、半数を占めた。この回答の割合は、おおむね高年層になるほど大きくなっていた。
  • “公共メディアによるキャンペーン”の可能性
    谷 卓生
    2019 年 68 巻 12 号 p. 62-69
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/01/23
    研究報告書・技術報告書 フリー
    夏休みの終わり、新学期を前に憂うつな気持ちや不安を抱える10代の若者たちの声に耳を傾けようと、NHKは、去年(2017年)から、ウェブサイトやSNSと連動したキャンペーン「#8月31日の夜に。」を始めた。その中の番組のひとつ、『ハートネットTV+生きるためのテレビ #8月31日の夜に。』は、今年、2018年9月、放送番組などの世界で最も権威ある国際コンクールのひとつ、「イタリア賞」を受賞した。今年の夏も、同キャンペーンは行われた。その中心となった『ハートネットTV』は、2年目を迎えて、キャンペーンを夏休みの終わる頃に集中的に行うだけでなく、夏休み期間を通して、もやもやした気持ちなどを吐き出す場として「2018夏休み ぼくの日記帳」を番組のウェブサイトに設け投稿を呼びかけた。また、若者に人気のウェブ上の投稿プラットフォーム「note」ともゆるやかに“連携”して、キャンペーンがより多くの人に届くように試みた。8月31日の放送当日には、ネットで「ライブストリーミング」も行い、テレビ離れが進む若い世代にリーチしようとした。その結果、番組サイトやツイッター上に、“若者たちが安心して、いることができる場所”を作ることができた。この取り組みは、“公共メディア”を目指すNHKによる、“ソリューションジャーナリズム”のひとつの形を示したとも言えるのではないだろうか。
  • NHK NEWS WEB の実践
    東山 浩太
    2019 年 68 巻 12 号 p. 70-73
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/01/23
    研究報告書・技術報告書 フリー
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