放送研究と調査
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68 巻 , 3 号
放送研究と調査
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 問い直される“放送の公共性” ‹2017年6月~2018年1月›
    村上 圭子
    2018 年 68 巻 3 号 p. 2-25
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/20
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    2018年1月から、総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」では新たな分科会が立ちあがった。これは、2017年11月末に提出された「規制改革推進に関する第2次答申」に示された電波制度改革を受けたもので、テーマは「放送サービスの未来像を見据えた周波数有効活用に関する検討」である。第2次答申をまとめた内閣府の規制改革推進会議の問題意識は、IoT活用や5Gの整備等によって、超高齢化、過疎化する日本の課題解決を図っていくために、通信サービスにも使い勝手の良い放送用帯域を別な用途でより有効活用できないか、というものである。議論の中では、放送事業者から周波数を開放したい推進会議の委員や有識者と、引き続き周波数を確保し放送サービスを維持発展させていきたい放送事業者と総務省の間で対立する場面もみられた。本稿ではまず、規制改革推進会議で“放送”がどのように扱われてきたのかを議事録を手がかりにつぶさに見ていく。その上で、放送サービスの未来像について、地上4K・8K、同時配信と共通プラットフォームという観点から考えていく。最後に、現在総務省が未来のビジョンを考える上で想定する2040年にも視野を広げて放送のあり方を考えていく。なお本稿は、2013年からシリーズ連載してきた「「これからのテレビ」を巡る動向を整理する」をリニューアルした新たなシリーズである。
  • フィラデルフィアでの聞き取り調査から
    大墻 敦
    2018 年 68 巻 3 号 p. 26-37
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/20
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    この報告では、米公共放送がマルチプラットフォーム展開(以下、MPF展開)にどのように取組んでいるのか、その現状、成果、課題、将来像について、フィラデルフィアの3つの公共放送局、地元紙、アメリカ公共テレビ連盟などの関係者やメディア研究者へのインタビューをまとめた。「リアルタイム視聴の時代は終わった」「放送30%、デジタル70%の割合で経営資源を注入」「MPTF展開の専門家を経営層に」「地域社会ファースト」などの声があった。主にFacebook、YouTube、Twitter、Instagramなどを利用してMPF展開に積極的に取組み、フォロワー数や登録者、ユニークユーザーの数を増やすことを、直近の課題と捉え、一義的には目指しながらも、最終的な目的は、Engagement(つながり)の強化であると、公共放送の将来像を見定めていることが明らかになった。また、いち早くMPF展開に乗り出したが、2017年に放送免許を返上した公共放送局をWYBE(Ch35)の決断に焦点をあてる。放送設備の維持費用と効果が見合わなくなったことが原因の一つだと責任者は語った。まだ大きな成果は見えないものの、MPF展開によって挑戦を続ける米公共放送の姿が明らかになった。
  • ISSP国際比較調査「仕事と生活(職業意識)」から
    村田 ひろ子
    2018 年 68 巻 3 号 p. 38-50
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/20
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    NHK放送文化研究所が加盟する国際比較調査グループISSPが2015年に実施した調査「仕事と生活(職業意識)」の結果から、31の国・地域を比較し、日本人の仕事観や仕事のストレスをもたらす要因について探った。仕事でストレスを「いつも+よく」感じる日本人は男女ともに半数程度で、各国と比べて多い。また、仕事を「自分一人でできる」と感じている人は、多くの先進国で8割以上を占める一方、日本では男女ともに2割台にとどまる。仕事を「おもしろい」と考える日本人も各国と比べて少ない。仕事のストレスに影響している項目を探るために、日本、アメリカ、ドイツ、ノルウェーの4か国について重回帰分析を行った結果、各国で共通してストレスに強く影響しているのは、「仕事が家庭の妨げになる」ことである。日本では、仕事の自律性の低さや仕事がおもしろくないという認識によってもストレスを感じやすくなっているほか、女性については、配偶者がいないことがストレスと関連している。
  • 柔軟に見方を変えて楽しむ視聴者
    二瓶 亙, 亀村 朋子
    2018 年 68 巻 3 号 p. 52-75
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/20
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    近年、視聴率が高い作品が多い連続テレビ小説(通称、朝ドラ)について、NHK放送文化研究所朝ドラ研究プロジェクトでは、作品ごとに視聴者調査を行って朝ドラの視聴実態と好調要因を探る研究を行っている。今回の『ひよっこ』調査は『まれ』『あさが来た』『とと姉ちゃん』『べっぴんさん』に続く5作品目の調査である。作品に対する満足度の平均は85%で、『とと姉ちゃん』と同レベル。「丁寧な登場人物の描写」に多くの視聴者が共感し、「善人しか出てこないこと」で安心してドラマを楽しんだという人が多かった。また、登場人物それぞれが幸せな結末を迎えるハッピーエンドだったことが、終盤の高評価につながった。一方で、4作ぶりのモデルのいない作品であり結末が予想できないこと、あるいは会話劇主体で話の進行が遅かったことから、視聴者が、全体のストーリー展開を楽しむ長期的視点ではなく、日々のエピソードや登場人物を楽しむ短期的視点で見るほうが『ひよっこ』をより楽しむことができたと推察された。本来は長期的視点でドラマを見る人も、『ひよっこ』の作風に合わせて見方を変え、時には短期的視点でドラマを楽しんでいたことも分かった。
  • 2017年11月全国個人視聴率調査から
    林田 将来, 北村 紀一郎, 吉藤 昌代, 山本 佳則
    2018 年 68 巻 3 号 p. 76-83
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/20
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