放送研究と調査
Online ISSN : 2433-5622
Print ISSN : 0288-0008
ISSN-L : 0288-0008
68 巻 , 4 号
放送研究と調査
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • NHK放送博物館特別展「東日本大震災 伝え続けるために」の取り組みを中心に
    入江 さやか, 東山 一郎, 三森 登
    2018 年 68 巻 4 号 p. 2-15
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2011年3月11日に発生した東日本大震災から7年が経過した。当時NHKは最大の態勢で震災報道に取り組み、東北の各放送局や震災報道に関わった職員の手元には、取材メモや写真、被災者から寄せられた要望・意見など多くの資料が残されていた。これらの資料は、未曾有の大災害の報道の背景を伝える貴重な「記録」であり、「記憶」でもある。NHKでは2015年秋に組織横断的な「震災報道アーカイブ構想」を立ち上げ、日々の取材・放送業務の中でともすれば散逸・廃棄されがちな資料の収集に取り組んだ。集まった162件の資料は専門のアーキビストによって整理・体系化された。その一部を2017年3月から9月までNHK放送博物館(東京・港区)の特別展「東日本大震災~伝えつづけるために~」で一般に公開した。会場で実施したアンケートでは「東日本大震災発生時の映像」「被災地の写真と記者・カメラマンの手記」などが来場者の関心を集め、展示の恒久化や全国展開などを望む声も寄せられた。大規模災害に関する取材・放送の記録を収集・整理・公開する取り組みは、NHKでも過去に例がない。本稿は、震災報道に関する資料の収集・アーカイブ化から展示に至る一連の取り組みを総括し、これらの資料の活用についても展望するものである。
  • 宮田 章
    2018 年 68 巻 4 号 p. 16-43
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本稿は、テレビドキュメンタリーを、取材対象である現実を、作り手が意味づけたものととらえ、あるテレビドキュメンタリーのテクストがどの程度〈現実寄り〉であるか、また、どの程度〈作り手寄り〉であるかという問いを立てて、テクストの各領域をデータ化し、それに基づいてテクスト内容を読み解く研究を提示するものである。具体的にはテクストを構成する映像と音声を現場/非現場、言語/非言語の指標を用いてデータ化し、それに基づいてテクスト内容をマルチモーダルに読み解く方法を示す。あわせて、日本のテレビドキュメンタリー史上最初のヒット作である『日本の素顔 日本人と次郎長』(1958)がなぜヒットしたかを上記の方法を用いて考察する。
  • 放送種目割合や聴取者意向から検証する
    小林 利行
    2018 年 68 巻 4 号 p. 44-56
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本稿では、1930年前後に大人気となった松内則三アナウンサーの「講談調」の野球実況について、これまでにないアプローチでその人気の背景の再分析を試みた。本稿ではまず、「報道」「教養」「娯楽」などの放送番組の種目割合の時系列変化に注目した。そして、「娯楽」の割合が減少している時期とこの実況の全盛期が重なることを示したうえで、これをベースとして以下の3つの視点から人気の背景を探った。【①聴取者】聴取者は「娯楽」を求めていたが、実際の放送では十分に供給されておらず、「娯楽」の少なさに不満を持っていた。【②松内則三】アナウンスのあり方において常に聴取者の意向を重視していた松内が、野球実況を「講談調」にした理由の一つに①が関係した可能性が高い。【③日本放送協会】聴取者加入が外国に比べて進まない要因の一つは「娯楽」の少なさだと認識していたと思われるが、「社会の公器」という建前上、いたずらに「娯楽」を増やすわけにもいかなかった。そこに登場したのがこの実況であり、客観性に疑問符がつくアナウンスながらも容認する姿勢をとったと推察される。先行研究で指摘されているように、この実況の人気の背景には、「講談調」という日本人になじみのある口調が広く受け入れられたことがあるのは間違いない。これに上記の3つの視点を加えることで、この実況の誕生と継続の解釈に厚みが増し、従来の野球ファン以外を取り込んで大人気となった背景をより明確にできるのではないだろうか。
  • 「2017年10月東京オリンピック・パラリンピックに関する世論調査」の結果から
    鶴島 瑞穂, 斉藤 孝信
    2018 年 68 巻 4 号 p. 58-85
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    「東京オリンピック・パラリンピックに関する世論調査」は,国民の東京大会への関心や意識・価値観の変化などを把握し,2020年に世界最高水準の放送・サービスを実現する上での基礎的なデータを得るために実施する時系列調査であり,今回はその2回目の調査となる。東京開催の評価(よい+まあよい)は87%と多数を占める。東京オリンピックへの関心度(大変+まあ)は80%と高いが,リオデジャネイロ大会直後の前年調査と比べ,「大変関心がある」は減少(34%→27%)した。関心事では「日本人や日本チームの活躍」が78%と最も多く,「世界最高水準の競技」(42%)や「各国のメダル獲得数」(17%)を上回った。東京パラリンピックへの関心度は61%であった。伝えるべき側面については「純粋なスポーツとして扱うべき」が39%で最も多く,前年(37%)から増加した。「障害者福祉の視点を重視して伝えるべき」は5%であった。障害者スポーツのイメージでは「感動する」(63%)が最も多い。「感動する」と答えた人の割合を障害者スポーツの視聴経験別に集計すると,「テレビの競技中継を見たことがある」人では82%,「ニュースや競技中継以外のテレビ番組で見たことがある」人では77%,「テレビのニュースで見たことがある」人では70%と高い一方,「見たことはない」人では38%にとどまり,視聴経験が豊富になるにつれて理解が深まることがわかった。期待する放送サービスでは,見逃し配信(40%→44%)やインターネット同時配信(29%→38%)など,おもにスマートフォン向けの放送サービス充実を求める意見が前年から増加した。
  • 高橋 浩一郎
    2018 年 68 巻 4 号 p. 86-89
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
feedback
Top