放送研究と調査
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71 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 「2020 年7月全国放送サービス接触動向調査」の結果から
    保髙 隆之
    2021 年 71 巻 3 号 p. 2-20
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    「全国放送サービス接触動向調査」は,テレビ・ラジオ放送,データ放送,録画再生,ホームページ,動画,SNSなど放送局が提供するコンテンツやサービスのリーチ(1週間に1日でも接触した人の割合)を世論調査で定期的に把握し,メディア利用や放送関連コンテンツの展開を考えるうえでの基礎的なデータを得ている。今回は新型コロナ感染拡大の影響で調査手法と時期を見直し、2020年7月に郵送法で実施した。 放送局が提供するコンテンツやサービスへのリーチを「リアルタイム(放送経由)」「タイムシフト」「インターネット(通信経由)」に分類すると,リアルタイムのリーチは92.0%、タイムシフトリーチは53.9%、インターネットのリーチは40.5%で、いずれかに接触した「トータルリーチ」は95.6%だった。3つの組み合わせによる接触パターンをみると,リアルタイム関連の接触が92.0%を占める一方で、<リアルタイム以外のみ>接触は3.6%にとどまった。しかし、20代では、<いずれにも接触>が39%、<リアルタイムとインターネットのみ>が20%、そして<リアルタイム以外のみ>も12%に達するなど、インターネットを組み合わせた接触の割合が大きくなっている。放送局のコンテンツやサービスへの接触スタイルの多様化が若年層を中心にさらに進んでいる。
  • 海外の報道をみる(2)
    税所 玲子, 広塚 洋子, 小笠原 晶子, 塩﨑 隆敏, 杉内 有介, 吉村 寿郎, 佐々木 英基, 青木 紀美子
    2021 年 71 巻 3 号 p. 22-39
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2021年、世界各国で新型コロナウイルスの予防接種が始まったが、感染力が強い変異ウイルスの出現もあり、感染の拡大は止まっていない。WHOによると感染者の数は1月末までに1億人に近づき、死者は200万人を超えた。世界のメディアは新型コロナやその感染予防策についてどのような発信をしたのか。報道を継続するために組織としてどのような対応をとったのか。浮かび上がった課題は何か。 2月号に続き、コロナ禍に対する海外のメディアの対応を報告する。ヨーロッパ、中東、アフリカの国ごとの動きに加え、メディアが直面した問題をテーマ別にまとめる。
  • 大東亜共栄圏構想と放送体制の整備
    村上 聖一
    2021 年 71 巻 3 号 p. 40-57
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    太平洋戦争下、日本の陸海軍は「南方」と呼ばれた東南アジアの占領地に30以上の放送局を開設した。これらの放送局の活動については、1950年代にNHKによる資料収集や聞き取り調査が行われ、成果が取りまとめられたが、その後の軍政全般に関する研究も踏まえ、改めて検証を行う余地があると考えられる。このため、今号から3回シリーズで南方放送史について再考することにした。 南方地域で行われた放送の目的は、▽日本人向けの情報伝達、▽対敵宣伝、▽現地住民の民心安定の3つに分けられるが、本シリーズは、大東亜共栄圏構想を浸透させるうえで放送が果たした役割を検証する観点から、現地住民向け放送に焦点を当てる。シリーズでは、放送の概要を確認したうえで(第1回)、地域別に蘭印(第2回)、フィリピン・ビルマ(第3回)で行われた放送について検討する。 このうち今回は、放送実施までの過程を中心に、陸海軍、日本放送協会の文書に基づきつつ検証した。その結果、南方地域を軍事占領する構想が現れたのが1940年以降だったこともあり、放送に関しても開戦数か月前になって放送協会が南方の放送事情の調査を本格化させるなど、戦前にはほとんど検討がなされていなかったことがわかった。 また、開戦後も、運営主体を軍にするか放送協会にするかで議論になるなど実施の枠組みが定まらず、番組内容も放送局の設置と並行して検討が進むなど、準備不足の中で放送が始まったことが資料から浮かび上がった。長期的展望に立った計画が存在しない中、南方での放送が始まっていったことになる。
  • 負け戦はどう伝えられたのか
    大森 淳郎
    2021 年 71 巻 3 号 p. 58-89
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    サイパン島陥落、フィリピン戦、特攻作戦、硫黄島玉砕、沖縄地上戦……。国民の間に厭戦気分が増大しかねない事態の中で、ラジオは敵愾心の振起、戦意の維持という使命を担っていた。日本放送協会はその使命にどう対応したのだろうか。 本稿では、電気通信を学ぶ高等学校生だった高橋映一が手作りの装置で録音した音源を手がかりに、太平洋戦争後期から末期にかけてのラジオ放送に焦点を当てる。 そして、太平洋戦争の敗北が決したとき、ラジオはその原因と責任の所在をどう国民に伝えようとしたのか、新資料から考察する。
  • 井上 裕之
    2021 年 71 巻 3 号 p. 90-91
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 宮川 大介
    2021 年 71 巻 3 号 p. 92-93
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
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