植物分類,地理
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4 巻, 2 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 51-57
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 大井 次三郎
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 58-70
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
    193) ホソバウシクサ ニューカレドニアからルゾンに分布する Andropogon obliquiberbis Hack. に酷似したもので.若し此の臺灣の植物の小穗が今一廻り大形で下方に毛があつたら直ちにその種にあてゝ疑はなかつたと考へる.A. obliquiberbis Hack. が變異の甚だしいものであるならば臺灣のも同種であらう.ウシクサとは外觀は似て居るが葉が狹くて稍厚く二つに折れる性質があるのと花軸や小花梗に長い毛が生えて居るのが區別點に成る.尚ウシクサは本邦では九州以南に知れて居らなかつたが琉球及臺灣にも分布する. 194) キツネガヤ Thunberg, Steudel 以來此植物は永く Festuca に入れて居て本田博士も之れに從つて居られるが Hackel は何の記事も付せずに Bromus に移して居る.その爲めにその後は Bromus にする人が多く成つた.實際 Poa, Festuca, Bromus, Glyceria, Puccinellia の諸屬は互に酷似したもので往々にして區別の難かしいものに出逢ふのである.Hitchcock 等は北米の Bromus と Festuca とを分けるのに外護頴の先端が全縁なのが Festuca で.その先きが二裂するか又は先端よりも少し下から芒が出るのが Bromus だと云つて居る.北米のものはそれでよいか知れぬが本邦のものではあてはまらぬものがある.歐洲産の Festuca gigantea Vill. やそれに似た本邦の Festuca extremiorientalis Ohwi (オホトボシガラ.タウトボシガラ)等では二裂するにも拘はらず明瞭な Festuca であり.又キツネガヤが頂生するのに之れに酷似した臺灣の Bromus morrisonensis Honda では芒は先端よりも下から出て居る.從つて此の特徴は二屬を區別する最も重要なものとは云ひ難い.で此の兩屬の區別としては從來傅へられた樣に花柱が子房の先端から出るか.その側面から出るかヾ最も大切と思はれる上に此れで分類すると外觀から見た習性にもよくあてはまる.左様するとキツネガヤはやはり Bromus に成るが Bromus pauciflorus Hack. の名は使用出來ないから Bromus remotiflorus (Steud.) Ohwi が正しい.キツネガヤは國外では支那に記録があるが此れは少々疑はしい.
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 71-80
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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    マンシユウガンクビサウ(Carpesium manshuricum KITAMURA) 從來ミヤマガンクビサウ(Carpesium triste MAXIM.)にあてゝあつた大陸の植物で,これを最初にあてた人は C. WINKLER 氏である.Carpesium triste は内地のものが Type であるが丈はあまり高からず葉も小さく長卵形又は長楕圓形であるが,マンシユウガンクビサウは丈高く葉は頗る大きく廣卵形で別種とすべきものである.始め金剛山で澤山採集した時大變大きな葉になつてるなと思つてゐたところ,ソビエツトの M. ILJIN 氏より滿洲の標品をもらひ,これも大きな葉なので研究した.そして別種とする意見になつた. シヲギク(Chrysant hemum shiwogiku KITAMURA) シヲギクは四國,紀伊,伊勢の沿海地方に産する古來有名な菊であり,分類の大家及び細胞學者の研究が澤山あつて,今更形態分布を説明する必要はない.サツマノギク Chrysant hemum ornatum と變種關係に立つてゐたが,植物研究雜誌に書いた如く葉が倒長卵形一倒被針形楔底であるのと,廣卵形一圓形截底であるのとで一見して區別され,分布區域も全く異つてゐる.この二つは種として區別すべきであると私は思ふ.Chrysant hemum marginatum KORTHALS といふ學名がある.これはボルネオで採集されたものとして取り扱はれてゐるが,萬一日本のシヲギクが産地を誤られてゐるのではないかと心配になる.菊科植物では殊に産地が不明である塲合はそれが悪標品であつたりすると鑑定に頗る困難を來す.私は Chrysant hemum marginatum KORTHALS はよくわからんが,今産地のハツキリしたシヲギクに新學名を與へる.將來この事に留意し,Chrysant hemum marginatum KORTHALS を研究し不幸にして,これがシヲギクであつた塲合は古い學名に歸らねばならぬ.四國の沿海のものと紀伊,伊勢の海岸のものとは葉形が後者の方が狹く分裂も淺く頭花も小さいので變種として區別しキノクニシヲギクと云ふ.この研究について澤山の生品や標品を御惠み下さつた田代善太郎氏,吉永虎馬氏,土井美夫氏,孫福正氏に謹んで感謝する. ツイミサウ(Hieracium Tatewakii (KUDO) TATEW. et KITAMURA) 北樺太で採集された植物で故工藤博士が Crepis Tatewakii KUDO として記載された植物である.カリフオルニヤ大學のバブコツク氏は Crepis の專問家であるが,同氏が北大からこの標品を借りて研究し Hieracium だと鑑定した.同氏は Hieracium を鑑定したくはないので館脇博士のところへ尋ねて來た.バブコツク氏は Hieracium triste とちがふかどうか比較してくれといふ.そこで我々は研究したのだがやはり Hieracium である.もつとも Hieracium triste とは全く別物でこれは節が全くちがふ.所屬は ZAHN 氏の分類に依ると Euhieracium, Phyllopoda, Trichophtoylla, Pulmonarea であつて Hieracium vulgatum 群のものである.Hieracium vuigatum 群は LEDEBOUR 氏の Flora Rossicae に既にバイカルやドウリヤに産する事が知られてゐるが今度北樺太まで足をのばした事になつた. ハヤチネウスユキサウ(Leontopodium hayachinense HARA et KITAMURA) この植物は最初ジユネーブのボーベール氏が Leontopodium discolor BEUV. (1909) を出した時,本州早池峯の植物をこれと同定した.次いで武田久吉博士は Lontopodium discolor ではなく Leontopodium alpinum var. hayachinense TAKEDA (1911) であると發表された.其の後ボーベール氏は Leontopodium discolor var. hayachinense としたが Leontopodium discolor とは葉の基部が廣くやゝ葉をだき果實は二倍程大きく花冠と共に毛が生えてゐるので(L. discolor では葉の基部は頗る狹まく果實小さく無毛) 種として區別することにした.原寛氏と相談の結果共著で公けにする.同氏は昨年十二月手紙で研究する樣にすゝめられたが延引した次第である.
  • 小泉 源一
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 81-91
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 92-93
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 93-101
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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    MIQNEL が記載した日本のシダ類に Aspidium subtripinnatum MIQ. というものがある.これは BAKER が Nephrodium chinense BAK. の異名に下して以來今日までホソバノイタチシダと思はれてゐたが,1930年小泉博士はこれら二種類の區別を明にせられ N. chinense BAK. がホソバノイチシダであつて A. subtripumatum MIQ. はコキンマウヰノデであると唱へられ,ホソバノイタチシダの學名を Dryopteris chinensis KOIDZ. と改められたが,不幸にも A. subtripinnatum MIQ. を Aspidium Maximowiczianum MIQ. と混同してコキンマウヰノデの學名を Dryopteris Maximowicziana KOIDZ. と改められた爲に再び混亂が起つた.この A. Maximowiczianum MIQ. も日本のシダ類につけられたものでキヨズミヒメワラビのことである.このことはすでに1924年に CHRISTENSEN が注意してゐる.なほ臺灣のネバリヘゴ Alsophila snbglandulosa HANCE とオルドシダ Polypodium Oldhami BAK. とは共にコキンマウヰノデである.そこでコキンマウヰノデ,ホソバノイタチシダ,キヨズミヒメワラビの學名は次のやうになる.Dryopteris subtripinnata O. KUNTZE コキンマウヰノデ,カツマウヰノデ,モクバ,ネバリヘゴ,ミツセンヘゴ,オルドシダ 臺灣,琉球,九州(南部,西部),四國(土佐),本州(紀伊,安房) Dryopteris chinensis KOIDZ. ホソバノイタチシダ,ミサキカグマ 本州,四國,九州,朝鮮(南半),濟洲島 Dryopteris Maximowicziana C. CHR. キヨズミヒメワラビ,シラガシダ 本州(暖地),四國,九州
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 101-104
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 104-105
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 105-113
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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  • J O
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 113-114
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 114-115
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 115-116
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • [記載なし]
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 116-
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 外山 礼三
    原稿種別: 本文
    1935 年 4 巻 2 号 p. 116-
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1935 年 4 巻 2 号 p. 116-
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1935 年 4 巻 2 号 p. 117-121
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1935 年 4 巻 2 号 p. 121-122
    発行日: 1935/05/30
    公開日: 2017/09/25
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