植物分類,地理
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6 巻 , 3 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
  • 大井 次三郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 145-153
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
    246) テラモトハコベ はミミナグサ属のものとされて居るが,花弁の全辺なのと果実が卵状で萼から殆ど超出しないのでノミノツヅリ属と思われる.247) アヲハコベ は私はStellaria tomentosa MAXIM. と考え此名が使用できないので改名してStellaria tomentella OHWI としたが,此学名の植物はヤマハコベに酷似して花弁のない九州産のものであって,アヲハコベとは相違するので此所に山城の標本を基として新しい学名を付けるアヲハコベは本州西部と四国とに産するだけらしい.248) テフセンツルドクダミ 従来の広義のタデ属を細かく数属に分けるのがよいかどうか,今日の所では各個人の好みに従う外はないように思われる,旧説に従っている学者も決して少くはないから広義の分類命名をしておくことも無益ではないように思われる.249) ケボタンヅル ホウライボタンヅルとして,台湾で知られている植物も恐らく本種と考える,REHDER WILLSON両氏に従えば台湾のものは支那のものの一部と共に変種と成るべきだと云う,琉球諸島では沖永良部島まで本種によって代表され,それが往々にして内地のボタンヅルと混同されて居る,しかし痩果が短くて開出毛のある点や尾毛の長い点からそれとは一見区別し得る.ボタンヅルは此等の地方には分布して居らない様に考えられる.250) オキナハセンニンサウ 沖縄本島の産,本種とキイセンニンサウとのみが小葉柄の上部に明かな節があるので一見して区別される.キイセンニンサウとは痩果に毛茸があるので別種と思われる.尚キイセンサウは台湾並に支那に産するClematis uncinata CHAMP. とは決して別種ではないと信じる,ただ此形のものが西南諸島ではまだ知られて居らないのは注意すべきである.尚外観上本種ににたC. Meyenianaの変種とされて居る南支,及印度支那産のvar. granulata は独立種であろう.251) ミヤマキケマン 本州各地に最も普通な本種はC. pallida (THUNB.) PERS. とは少なくとも全く同じ植物ではない.私がフタゴケマン及キレバフタゴケマンと呼んだ植物こそ九州に普通な植物で此学名の植物であると考えられる.252) コミヤマキケマン 前種に酷似した台湾産の植物は未記載の植物であろう.253) ベニシホガマ 樺太の突沮山,北海道の利尻山等に産するミヤマシホガマ類似の一種はそれ及び東部西比利阿産のP. villosaに似て萼歯に歯牙あり,一対の花糸に毛茸がある,北鮮にも之れに酷似した一種があって稍全辺が大形であるが之れは同種かも知れない,本種は或は大陸方面で既に知られた種類かも知れないが学名が判らないので新名を付する.254) キクムグラ の学名は此れによく似たG. brachypodum JORD. の同名がある,ギリシャ語眉とラテン語尾とは命名見約上同物とされて居るので改変の必要がある.
  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 154-168
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
    173. 台湾のタイワンオホカグマ Microlepia grandissima HAYATA は印度からビルマ,支那(雲南)にあるMicrolepia platyphylla (DON) J.SM. と同種である.早田先生は葉が大きく羽片や小羽片の切込が浅いというので別種にせられたが,こんな特徴だけでは種を分つことは出来ない.それに筆者には葉が大きいとも切込が浅いとも思われない.174. タニヘゴモドキ(新称)Dryopteris kominatoensis TAGAWAはタニヘゴD. tokyoensis C. CHR. とヲクマワラビD. unihormis MAKINO との中間形を示す種類で,FAURIE が陸奥の小湊で採集したものである.葉柄の鱗片が淡褐色薄質全辺であること,羽片の中肋との間の角が小いこと,〓堆が比較的大きく上部羽片の中肋の両側に1乃至3列に並んでいることはタニヘゴと同じであるがヲクマワラビには一致せず,又葉片が下の方であまり狭くならず,羽片が羽状深裂又は全裂であることはヲクマワラビに一致するもタニヘゴには似た居ない.或いはこの両種間の雑種ではないであろうか.児玉親輔氏はFAURIE の標本にクマワラビD.lacera O. KTZE. とヲクマワラビとの中間種と書き残している.タニヘゴに比較したのは卓見であると思う.筆者の知る限りでは小湊が唯一の産地である.175. ホウライイタチシダ(新称) Dryopteris cacaina TAGAWA はナガバノイタチシダD. sparsa O. KTZE. に似ているが,葉は小さく,葉柄の鱗片は廣卯形,小羽片は円頭又は鈍頭,〓堆の位置は中肋に近いから区別することができる.原標本は私が阿里山の沼ノ平とタータカとの間で採集したものである.私はなお台中州の八通関と東浦との間や花連港庁下の関ヶ原,合歓両駐在所の間でも採集したし,又大井次三郎氏が八通関と楽楽との間で採集せられた標本もある.2000米前後の針葉樹林中に相当よく繁茂しており,屋久島では小杉谷附近の杉の森林中にある.このように分布している羊歯類には,とかく印度北部から支那西南部に竟つて分布している種類と共通のものが多いので,この地方のものを調べてみると,はたしてDryopteris Hendersoni C. CHR. がでてきた.全く同種であると思う.屋久島以北の日本で本種に相当するものはホホノカハシダD. shikokiana C. CHR.である.これは葉が小さくて最大のものでもホウライヒメワラビの中ぐらいのものほどの大きさしかなく,小羽片の裂片は切込が浅く,〓堆には包膜がない.ホウライヒメワラビはホホノカハシダやキヨズミヒメワラビD. Matsumurae C. CHR. アリサンヒメワラビD. thrichorhachis HAYATA と共に鱗片や毛に共通の特徴があるから,これらの為にヘゴモドキ屬 Peranema DON や Diacalpe BL. に比較すべき親節をヲシダ亞屬Eudryopteris 中に作るのがよいと考えている.177. 台湾や琉球にあるコバザケシダ Dryopteris taiwanensis C. CHR. は南支那にもある.広東省大浦県銅鼓山でW. T. TSANG の採集した標本が即ちこれである.なおRWSENSTOCK が D. subhispidula ROSENST. と命名し,佐々木舜一氏がシャクコウシダと呼ぶFAURIE 採集の台湾の羊歯はこのコバザケシダである.178. チウレイハシゴシダ(下澤氏新称) Theoypteris Simozawae TAGAWA は下澤伊八郎氏が台北州文山郡中嶺で発見せられた新種である.オホハシゴシダThelypteris hirsutipes CHING に近縁のものであるが,葉はやや二形をなし〓堆を十分に付けた葉は〓堆が少ししかないか又は全くない葉より大きく,葉身は廣被針形で下部は少し狭くなり,羽片は狭くて浅く切込み,裏面には全く腺点がなく細脈は3乃至4対,〓堆は裂片の中肋に接近している.学名は発見者下澤氏に因むものである.
  • 外山 礼三
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 169-178
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
    ミヤマクサゴケ(Heterophyllium brachycarpum (MITT.) FLEISCH.) ─ MITTENの種類と CARDOT の種類は,各々原産地は男体山,日光でよく産地のみならず種類の特徴が一致する.カキネゴケ屬(Palisadula TOYAMA) ─ Clastobryum に近いが蘇歯特異.屋久島産のものをタイプとする.FAURIE 師が対島で採し,Pylaisia (?) chrysophylla CARD. var. brevifolia CARD. と属に疑問を残してCARDOT が発表せる植物に一致する植物を高隈山で多量に採集す.之の蘇歯も亦同様の特異な構造をもつ.Pylaisia chrysophylla CARD. 及び Clastobryella shiicola SAKURAI と之の植物とは種としての区別は認め難いので欧文の如き組合を行った.Clastobryum として発表されている他の植物は,その原標本には全く子〓がない.之の属に移さるべきものも必ずあると思われる.タケウチカガミゴケ (Brotherella Takeuchii TOY.) ─ Clastobryum 属に見る如き孵芽を持つ点は前新属と同様面白い現象.カガミゴケ属と他の点は一致する.種名は採集者であり且つ植物地理学会に種々貢献されし竹内敬氏の名を頂いた.セイナンナガハシゴゴケ (Sematophyllum pulchellum (CARD.) BROTH.) ─ Meiothecium japonicum DIX. et SAK. として発表されしものの原標本を検するに蘇歯の構造は櫻井氏の図の如きではなく内歯を有し,且外歯は吸水の結果屈曲するがその屈曲点より〓々折れる為に,氏の図の如く見えるので,明に Sematophyllum 属のものである.セイナンナガハシゴゴケの原標本を検するに櫻井氏の種は完全に一致する.ニイタカサナダゴケ (Plagiothecium Niitakayamae TOY.) 〓 大変大きな,枝は丸く葉がつき,葉の先端細胞には盛んなる仮根や原糸体の出来ているのが見られる.ホソオカムラゴケ (Okamuraea flagellifera (SAK.) TOY.) ─ オカムラゴケ(ハヒオカムラゴケを含めて)とは営養生殖帯の相違により之と対立した位置におくべきものと考える.種名は櫻井氏により他の属で書かれているので変な名になった. フトフトゴケ (Schwetshkea robusta TOY. ) ─ 他のこの属のものよりはるかに大きい.Schwetsxhkea Doii SAK. に近いがずっと雄壮である.オホミミゴケ (Meteoriella soluta (MITT.) OKAM. ) ─ 屋久島を自身歩いて見て,今まで正体の不明なりし Pterobryopsis japonica CARD. 及び Meteoriella dendroidea SAK. が本種に他ならぬことを知った.樹皮に着生して,長くさがらないもののみを見ると明に変ったものと考えられるが,普通,移行,変体の三形を同時に認められる.葉その他に何等形態的変化が認められない故,型種とする必要もないと思う.
  • 米田 勇一
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 179-209
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
    筆者は数年前から淡水藻類に興味を抱いていたが,恩師小泉教授のご指導とご援助とによって日本に於いては未開拓の此領域について研究調査を開始した.淡水藻のうちでも特に藍藻類に関する吾人の知識は極めて乏しいから其のフロラを明かにすることは重要である.日本に於いては如何なる種類が如何なる場所に産するか.筆者の査定し得た種類を少しづつ発表することにした.極めて断片的な報告であるが逐次累積する資料によってやがてはできるだけ完全な日本藍藻史とでも云うべきものを造りあげたい所存である.本報告には18属38種5変種を含んでいるがそのうち日本新産と認めらるるもの23種3変種に及んでいる.次に各種について簡単な説明をする.括弧内は細胞の大きさを示し,数字はミクロンを単位とする長さ,br. は幅,1. は長さを表すものとする,数字のみは直径の意.Microcystis. I. M. marginata (MENEGH.) KUTZ. 群体は略々球形,粘質塊の厚く丈夫なるを特徴とする.細胞は球形,時に稍長味を帯びる.(3-5) 京都深沼ヶ池.2. M. aeruginosa KUTZ 群体の形は多種多様であるが何れも格子状に破れているのが特徴である.到る処に多いプランクトンで水荒を起こし所謂青粉を形成するもの.(3-7) 世界的.京都嵯峨の廣澤池,大澤池に夏期饒産するのが見られる.3. M. flos-aquae (WITTR. ) KIRCHN. 群体は多く球形であるが色々の形を取るので前者と区別し難い場合がある.両者を同一と見なす学者もある.(3,5-6) 湖沼に普通なプランクトン,京都深沼ヶ池,4. M. pulverea (WOOD) MIGULA. 群体は球形,プランクトン又は挺水植物に付着,(2-3) 京都深沼ヶ池,乗鞍岳金山池日本新産.5. Var. incerta (LEMM.) CROW. 前者と細胞の大きさを異にするのみ,(1-2) 京都深沼ヶ池,日本新産.6. M. parasitica KUTZ. 群体は不定形,粘質塊も不明瞭,プランクトンとなることもあるが多くは水草に付着している,(1,5-2) 京都深沼ヶ池浮島のミヅゴケに付着,日本新産.
  • 小泉 源一
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 210-223
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 224-228
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 228-233
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 小泉 源一
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 233-
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 小泉 源一
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 234-
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 234-
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 235-238
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 大井 次三郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 238-239
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 239-
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 239-240
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 240-
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 北村 四郎
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 240-241
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/09/25
    ジャーナル フリー
  • 田川 基二
    原稿種別: 本文
    1937 年 6 巻 3 号 p. 241-243
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/11/17
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1937 年 6 巻 3 号 p. 244-
    発行日: 1937/09/30
    公開日: 2017/11/17
    ジャーナル フリー
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