巻号一覧
13 巻, 11 号
選択された号の論文の18件中1～18を表示しています
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本島 健次, 岡下 宏, 坂本 保1964 年 13 巻 11 号 p. 1097-1100
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリー再処理廃液中の微量ウランのポーラログラフ定量法について検討した.ウラン(V)の不均等化反応による影響は硫酸アンモニウムの添加によって取り除くことができた.共存する有機物は試料溶液をベンゼンとかきまぜることで除去できた.亜硝酸イオンはアルコール飽和の窒素を通じて除去した.種々検討の結果,次のような方法を提案する.
試料溶液を加えたとき,ちょうど1Mになる量の硫酸アンモニウムおよび試料溶液の約5分の1容量のベンゼンをポーラログラフ用セルに入れる.つづいて試料溶液を加え,窒素ガスを10分間通気する.試料溶液中に亜硝酸イオンが含まれている場合には,アルコール飽和の窒素ガスを1分間通気する.直流ポーラログラムを0～-0.5Vvs.S.C.E.でとり,検量線を用いてウランを定量する.この方法で再処理廃液中の5×10-5～5×10-3Mのウランを定量することができると思われる.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (663K) -
田中 由紀子, 田中 善正1964 年 13 巻 11 号 p. 1101-1103
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリーテトラオキシキノンナトリウム試験紙を用いるバリウムおよびストロンチウムの新しい特異的検出法について検討した.検液の1滴を試験紙上に点滴し,呈色した試験紙を4%シュウ酸アンモニウム溶液に浸すと,バリウムによる呈色は変化なく,ストロンチウムによる呈色は脱色した.また,呈色した試験紙を5%硫酸カリウム溶液中に浸すと,ストロンチウムによる呈色は変化がないが,バリウムによる呈色は消失し,両イオンを区別することができた.また,重金属イオンが共存する場合には,ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムを用いて,簡易に重金属の妨害を除去することができた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (582K) -
分析化学への高分子量アミンの応用(第3報)鈴木 俊雄, 外林 武1964 年 13 巻 11 号 p. 1103-1109
発行日: 1964/11/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリーAmberlite LA-1の5%キシレン溶液を用いて,0.1～0.5N臭化水素酸溶液からカドミウムを抽出すると,いずれも100%の抽出率を示し,塩酸溶液からの抽出率よりもはるかに大きいことがわかった.この希臭化水素酸溶液からは,他の大部分の金属イオンの抽出率がはなはだ低いので,カドミウムを亜鉛,鉄(III),銅,トリウム,マンガン(II),スズ(IV),ニッケル,コバルト,アルミニウムおよびインジウムなどから簡単に分離することができた.鉛は一部,ビスマスとタリウム(III)は完全に高分子量アミン溶液にそれぞれ抽出されるが,それらからカドミウムの分離方法も検討し,ビスマスのほかは十分満足すべき結果が得られた.有機相に抽出されたカドミウムは,アンモニア-塩化アンモニウム溶液(pH10)で逆抽出すると,BT指示薬を用い直ちにキレート滴定が可能となるので,カドミウムの分離定量法として,従来のイオン交換樹脂法に比べて,はなはだ迅速な方法としてすぐれている.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1304K) -
丸山 正生, 諸岡 豊1964 年 13 巻 11 号 p. 1109-1116
発行日: 1964/11/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー本来“アルゴン検出器”として作られたものでも,印加電圧,キャリヤーガスなど使用条件を適当に選ぶことによって,一つの放射線イオン化検出器で,多目的に利用できることを確かめた.たとえば,キャリヤーガスに窒素を用い,検出器への印加電圧を極端に低くして,テトラクロルベンゼンのような電子に対する親和力が大きい化合物を測定すると,明らかにイオン電流の減少が認められ,電子捕獲検出器として動作する.またキャリヤーガスにヘリウムを用い,検出器への印加電圧を高くしていくと,電離断面積検出器として動作する.もちろん,本来その目的に応じて設計された検出器と比較したときは,多少その性能が劣ることが予想されるが,たとえば,電子捕獲検出器として設計されたものでニトロベンゼンを測定し,比較した結果,感度において約1/4～1/5下がる程度であった.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1169K) -
芳香族カルボン酸のガスクロマトグラフィー(その2)舟阪 渡, 小島 次雄, 広野 浩由1964 年 13 巻 11 号 p. 1116-1120
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリーベンゼンカルボン酸をジアゾメタンによってメチルエステルとし,ガスクロマトグラフィーを行なった.その結果,シリコンゴムSE-30を2.5%,PEG 20000を0.03%クロモソルブWに含浸させた充てん剤を2.25mのカラムに充てんし,200℃で分離すればテトラカルボン酸の3異性体およびペンタカルボン酸の分離定量が可能なことがわかった.また,140°→230℃の範囲で昇温クロマトグラフィーを行なえば,ジー,トリー,テトラー,ペンタカルボン酸のすべての異性体の分離定量が可能であった.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (857K) -
辻 章夫, 中村 晃忠1964 年 13 巻 11 号 p. 1121-1126
発行日: 1964/11/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリーアミノピリンの還元性を利用して,リンモリブデン酸によるアミノピリンの比色定量法を確立した.至適条件は最終検液濃度7.5μg/mlで,検液調整時に炭酸水素ナトリウム飽和溶液を加えてアルカリ性とした検液10mlに15%リンモリブデン酸溶液1mlを加え,60分間放置後800mμで測定する.また,スルピリンによる妨害の除去法について検討し,アセチル化操作を加えることにより目的を達した.通常の感冒薬に配合される40種の薬品の影響について検討した.製剤分析として注意を要するものは,リン酸コデインのみであった.正確に調製したモデルサンプル,および市販製品に適用したところ良好な結果を得た.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1076K) -
堤 健一1964 年 13 巻 11 号 p. 1126-1131
発行日: 1964/11/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー硫酸系および塩酸系における亜鉛の黄血塩電位差滴定に関する基礎的検討を実験計画法的に行なった.
(1)塩酸系:塩酸系も適用可能で,塩濃度が0.4N以上では酸濃度が支配的になる.最適酸濃度範囲は0.1～0.2Nである.
(2)硫酸系:酸の塩に対する濃度比が支配的で,その規定濃度比は0.6以上でなければならない.もし,適当に高い酸濃度を与えておくならば,塩濃度の影響は無視することができ,この点で硫酸系ははるかに塩酸系よりすぐれている.最適酸濃度範囲は0.2～1.5Nの程度である.
(3)電位差法とJIS法の検量線について,統計的な観点から若干の検討を行なったが,JIS法には電位差法にほぼ匹敵する適用性があることを確認した.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1177K) -
仲西 久嘉, 吉村 雅夫, 吉迫 厚慧門, 斎 加実彦1964 年 13 巻 11 号 p. 1131-1136
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリースズの電解精製において,スズアノード中のスズ,鉛および銅の分析が必要で,従来容量法ならびにポーラログラフ法を利用してきたが,ケイ光X線分析方法により,主成分のスズならびに不純物の鉛,銅の同時定量を行ない,分析の迅速化をはかることを検討した.試料は溶体から得た板状試料,鋳込み試料,細片を圧縮したものなどを用いて実験した.分析条件にはスズ,鉛,銅相互の影響を避け,また試料中に含まれるそのほかの不純分元素に影響されない条件を選ぶことができた.工程管理上満足な迅速性と精度のある方法を得,日常分析に利用し,従来法に比較して分析能率を向上することができた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1058K) -
中野 文雄, 遠藤 弘一1964 年 13 巻 11 号 p. 1137-1138
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
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枡井 雅一郎, 堀田 恵子1964 年 13 巻 11 号 p. 1138-1140
発行日: 1964/11/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリーn-ブチルアルドキシム{以下(I)とする}は中性,アルカリ性で銅(II)イオンと結合し,640mμになだらかな吸収極大を示す水に不溶の青緑色層を形成する.この呈色の感度,そのほか分析試薬としての性能は,もちろんサリチルアルドキシムなどの有機キレート試薬に比べるまでもないが,試薬の合成は簡単であるし値も安いので,このアルドキシムによる銅イオンの抽出,比色定量について若干検討を行なった.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (507K) -
西田 宏1964 年 13 巻 11 号 p. 1140-1142
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリーチオシアン酸によるモリブデンの定量における共存金属イオンの影響を考察した.
いま金属イオンの酸性の強さは,陰イオンとの結合力の強さを表わしているものと考えられるので,チオシアン酸錯塩における金属イオンの酸性の強さと,その吸収帯および発色の強さとの関係を調べて見ると,一般に酸性の強い金属イオンの錯塩ほど,
i)吸収帯がより浅色的である.
ii)発色の強さが大きくなる(より濃色的である).ということがわかった.
したがってモリブデンの定量の際,共存金属イオンの影響の大きさの順序は,おのおのの金属イオンの酸性の強さの順序であることを明らかにした.
これらのことは,チオシアン酸による金属イオンの定量の適否,あるいは共存物質の影響の推定に利用するとができる.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (387K) -
有機試薬を用いる比色分析法山本 勇麓1964 年 13 巻 11 号 p. 1143-1147
発行日: 1964/11/05
公開日: 2010/02/16
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池田 重良, 厚谷 郁夫, 中島 篤之助1964 年 13 巻 11 号 p. 1147-1151
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリー討論はきわめて活発で1時間におよんだが,まず,原子吸光分析法の現状での感度が大して満足すべきものではなく,干渉現象も炎光法の場合と変わらず,従来の炎光法に比較してすぐれた点はないではないかという疑問が提出された.このことは,炎を用いるかぎり炎光法も原子吸光法も同一物理化学的過程に支配されていること.したがって原子吸光法の進歩のためには,本講演でもその一端が述べられているように,原子化過程の研究が重要であること.すなわち,炎以外の原子化手段を開発することや,炎に導入する以前の溶液内での被験元素の存在状態に留意することなどが重要なのではないか.根本的には,元素の高温での気化励起過程をもっと体系的に研究すべきではないか,といったような討論に発展した.原子吸光法の研究の発展が,従来の炎光法の再評価と再認識を促しつつあるという意味で興味ある討論であった.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (963K) -
武内 次夫1964 年 13 巻 11 号 p. 1152-1155
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
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槇田 勉, 甲斐 潤二郎1964 年 13 巻 11 号 p. 1155-1160
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリーPDF形式でダウンロード (1127K) -
鎌田 仁, 宇井 倬二, 浅田 栄一1964 年 13 巻 11 号 p. 1161-1165
発行日: 1964/11/05
公開日: 2010/02/16
ジャーナル フリー“検出限界は試料中の共存元素による吸収効果によって大きく影響をうけるものと思われるが,どうか”との質問に対し,“当然影響は大きい.式(p.1161)中のAすなわち検量線の傾斜に帰することができると思う”として演者から補足的な説明があった.
なおそのほか検出限界として,通常σの何倍くらいを目安としたらよいかという点で討論がなされた.
総括してこの講演は“検出限界に関する問題提起”という形でなされたものであり,これを基礎に今後のこの方面の研究が期待される.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (746K) -
硫化鉱上甲 子郎1964 年 13 巻 11 号 p. 1166-1172
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
ジャーナル フリー硫化鉱に関する研究は昭和27年4月から同33年2月にわたる期間,日本科学技術連盟サンプリング研究会硫化鉱部会で行なわれたものが代表的な研究であると思われる.これは下記の会員会社,公共機関の参加のもとに,18回の研究会と55回の小委員会の討論と共同実験とによって,JIS M 8107-1959の原案を作成するに至った研究である.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1242K) -
リン鉱石小林 正之1964 年 13 巻 11 号 p. 1173-1179
発行日: 1964/11/05
公開日: 2009/06/30
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