分析化学
Print ISSN : 0525-1931
15 巻, 10 号
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  • 有機試薬による金属の直接溶解に関する研究(第2報)
    神森 大彦, 山口 直治, 佐藤 公隆
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1043-1047
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    有機試薬による金属の直接溶解法の研究の一つとして,著者らはすでにアセチルアセトン(以下,acacと略記)による金属鉄の溶解機構と各種金属の溶解性について報告したが,さらにacacおよびそれ以外のβ-ジケトンを含む混合溶媒による金属鉄,金属マンガン,金属コバルトの溶解性について実験を行ない,β-ジケトンのメタノールあるいはメチルイソブチルケトン(以下,MIBKと略記)溶液が金属をよく溶解すること,そのなかでも特にヘキサフルオロアセチルアセトン(以下,hfaと略記)のメタノール溶液が効果的であることを見いだした.なお,有機溶媒の組み合わせによる金属の溶解における選択性についても知見が得られた.
  • 千秋 英一, 富田 好文, 江沢 正義
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1047-1052
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    フェライト中のマグネシウム,マンガンおよび亜鉛を定量するため,EDTAによる定量法を検討した.確立した方法は次のとおりである.0.5gの試料を6N塩酸40mlに溶解し,純水で100mlに希釈する。このうちから20ml分取し,酸濃度を6~7Nに調節するために濃塩酸20mlを加える.鉄は濃硝酸5mlを加えて鉄(II)を鉄(III)に酸化したのち,メチルイソブチルケトン(MIBK)で抽出する.マンガンおよび亜鉛は錯体を生成させるために,pH6.5~8.5で4%ジニチルジチオカルバミン酸ナトリウム(DDTC)溶液25mlを加え,トリクロルエチレン60mlで抽出分離する.水層中のマグネシウムはpH9.0~9.5で0.01MEDTA溶液で滴定し,メチルアルコール50mlと混ぜた有機層中の錯体は10%水酸化ナトリウム溶液で逆抽出したのち,マンガンおよび亜鉛をそれぞれpH9.0~9.5において0.01MEDTA溶液で滴定する.分析所要時間は約30分である.
  • 星野 昭, 高橋 正雄
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1052-1059
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    真空加熱法は高真空中で試料を黒鉛るつぼ中で加熱し,水素を水素ガスとして抽出する方法である.この場合抽出ガスの大部分が水素であり,抽出ガスの全量を水素として測定することができる.この特徴をいかして自動水素分析装置を試作した.
    この装置は自動試料投入装置,二方および三方ガラス製電磁弁,水銀拡散ポンプ,デカトロンスケーラーで表示できるマクラウドゲージ,ホトトランジスターで制御したテプラーポンプなどの主要部品から構成されている.
    金属ウランを用いて本装置により水素を定量したところ,2.0ppm程度の水素が標準偏差±0.3ppmで定量できた.この結果はNRC真空ガス分析装置で得られた結果とよい一致を示した.
    ガス抽出時間および排気時間をおのおの5分間としたときの1試料の分析所要時間は15分であった.
  • 武内 次夫, 柳沢 雅明
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1059-1063
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    原子吸光分析法に沈殿分離および溶媒抽出を併用して銀中の微量パラジウムを定量する方法およびパラジウムと錯体を形成する二,三の有機試薬について原子吸光分析感度の相違を検討した.(1)パラジウムの定量:銀を塩酸により塩化銀として沈殿させ,残った溶液からパラジウムをジエチルジチオカルバミン酸錯体としてメチルイソブチルケトン(以下,MIBKと略記)により抽出し,原子吸光分析装置により吸光度を測定した.分析操作は簡便で,精度よく定量できる.試料を2gとった場合約1ppm程度の微量まで定量可能であった.(2)錯体相互の比較:ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム,ジチゾンおよび1-ニトロソ-2-ナフトールによるパラジウム錯体についてそれぞれ最適条件で2回抽出したのち,原子吸光分析による吸光度の比較を行なった.いずれの試薬を抽出に使用した場合についても吸光度は一致し,錯化剤の相違による影響はみられなかった.MIBK抽出した場合の感度は水溶液の場合の約2倍で,MIBK1ml中1μgのパラジウムの吸光度は約0.045であった.
  • 四条 好雄, 武内 次夫
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1063-1067
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    クロマズロールS(以下CASと略記)はヒドロキシドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(以下HDTMABと略記)の存在で銅と鋭敏に反応して青色の会合錯体を生成する.この錯体はピリジン水溶液中で安定で,592mμで極大吸収を示し,その吸光度はpH8.0~9.2において一定である.錯体の分子吸光係数は1.19×105で,これはバトクプロインの約8倍に相当し,現存する銅の比色試薬中最高である.1cmのセルを使用した場合,銅濃度0.02ppm~0.2ppmにおいてベールの法則に従う.妨害イオンは多く,特にコバルト,ニッケル,亜鉛,アルミニウム,ウラン(VI),セリウム,クロム,鉄,スズなどの妨害が顕著である.この方法は微量銅の一般的な定量法としては期待できないが,妨害イオンの少ない特殊な場合の微量銅の定量および検出に利用できよう.
  • 田中 義一郎
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1068-1073
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    放射性ヨウ素をベータ線計測により測定する方法であり,水,牛乳および甲状せんの各試料中より数pCi程度の放射性ヨウ素を精度よく定量することができる.
    すべて試料はヨウ素キャリアー15mgを添加したのち,(1)水試料ではアルカリを添加したのち濃縮し,チオ硫酸ナトリウム,次亜塩素酸ナトリウムでそれぞれヨウ素を遊離させ抽出する.また,(2)牛乳,(3)甲状せん試料はじゅうぶんな量のアルカリ添加でヨウ素の損失を防止しつつ灰化し,まだ残る有機物はさらに硝酸カリウムで完全に破壊し,水に溶かしたのちヨウ素を溶媒抽出する方法である.
    抽出にあたっては試料中より有機物などの妨害物質を完全に除去したので,I-以外のIO3-,IO4-は塩酸ヒドロキシルアミンで還元してI-とし,次に亜硝酸ナトリウムおよび硝酸を加えてヨウ素とし,四塩化炭素により抽出する.さらに,有機相のヨウ素は亜硫酸により逆抽出を行なったのち,ヨウ化銀として沈殿させ,乾燥後,試料ざらにのせ,低バックグラウンド・ベータ・カウンターで放射能濃度を測定する.その測定値は試料採取時刻から計測時刻までの経過時間の補正を行ない測定結果とする.
    また,甲状せんについては既存の安定ヨウ素量を知るため,131Iの添加後同位体希釈法と比色法でヨウ素量を定量して収率を求め,その値より甲状せん中の安定ヨウ素量を求める方法である.
  • 浅岡 博
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1073-1083
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    0.1MEDTA-0.1M酢酸塩支持電解質溶液中では,バナジウム(V)はモリブデン(VI)の還元波(E1/2=-0.7Vvs.S.C.E.)に先だって0Vvs.S.C.E.においてほとんど限界電流に達している.そこで同時定量について検討した結果,次のことがわかった.
    後還元性のモリブデンはバナジウムの存在の影響を受けて,濃度と波高の間に直線的な関係が成立しないで曲線的となる.しかし,共存するバナジウム量と,それによるモリブデン波高の増加分との間には直線的関係があるので,計算式によってモリブデン波高を補正することができる.
    バナジウム(V)を共存する場合,モリブデン(VI)の示す限界電流の中に含まれている反応電流は,還元生成物であるモリブデン(III)が,バナジウム(V)およびそれの還元生成物であるバナジウム(IV)などにより酸化されて,モリブデン(VI)を再生するためである.
  • 白石 直典, 吉川 征二
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1083-1087
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    陽イオン交換樹脂を用いて,マグネシウムとカルシウムの分離を行なった.12.5mmφ×180mmのカラムを用いて,0.8N塩酸-0.3N塩化カリウム溶離液で,マグネシウムを75mlから140mlの間に,引き続き165mlから310mlの間にカルシウムをそれぞれ分別溶出して,これをEDTA滴定で定量した.そこで,この方法を化成肥料中のマグネシウムおよびカルシウムの定量に応用した.
  • 高野 恒雄
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1087-1092
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    希土類元素はピロカテコールバイオレットと反応して錯体を生成し,pH8.5~9.0(酢酸アンモニウム-水酸化アンモニウム緩衝液)において一定の吸光度を示し,その吸収極大波長665mμで定量できることがわかった.錯体の組成は1:1であり,pH8.6で665mμにおけるモル吸光係数が10元素について求められた.
    コバルト,ニッケル,銅,亜鉛,カドミウム,水銀の妨害はシアン化カリウムによっていんぺいできる.ベリリウム,アルミニウム,スカンジウム,バナジウム,鉛,リン酸イオンは著しく妨害する.0~120μg/25mlにおいてベールの法則に従う.
  • 河口 広司
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1092-1100
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    スリット結像法により,担体蒸留法におけるアークプラズマのスペクトル線強度分布を測定し,温度および原子密度の空間分布をBoltzmannの式を使って計算した.プラズマ中の不純物原子の分布は,担体の種類によって一定になるような傾向のあることがわかった.しかし,報告されているように原子がアークの中心部分に強く集まるような分布は見られなかった.アークの平均温度は,担体が酸化ガリウム,塩化銀,フッ化ナトリウムの順に低くなる.担体が酸化ガリウムのときは,アークの温度および原子の分布は時間とともに大きく変動する.励起過程に対する担体の作用についても考察を行なった.
  • 飯田 忠三, 田中 保, 山崎 一雄
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1100-1104
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    少量しか得られない多種類のケイ酸塩中の鉛の迅速定量法を確立した.
    分析線としては,従来用いられているPb2833ÅよりもPb2170Åのほうが感度が高く,共存する鉄のスペクトル線による妨害も少ない.0.25%以上のアルミニウムおよびマグネシウムを除く共存主成分元素は,鉛の吸光度にほとんど影響を及ぼさない.
    試料は硝酸とフッ化水素酸で分解して定容とし,分析に供する.検量線は硝酸鉛の0.01N硝酸溶液で作成した.
    本法の正確度はNBS(National Bureau of Standards)の標準試料4種についてそれぞれ102.1,100.7,110.3および99.4%であり,回収率もアルカリ石灰ガラスおよび標準岩石試料G-1(花コウ岩)について,それぞれ103.4および95.9%であった.なお,数種のガラスについての結果は他の方法による分析値と満足すべき一致を示した.実際の測定の際の標準偏差は3%程度であった.本法はケイ酸塩中に存在する0.005%以上の鉛の分析に適当である.
  • 浅田 栄一, 松田 正治
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1104-1109
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    イットリウム硝酸溶液のケイ光X線分析について,基礎的な考察を試み,理論と実験の両面から,濃度の逆数(1/W)と,ケイ光X線の強度の逆数(1/I)との間には直線的な関係があることを明らかにした.またここでは,(1/W)→0のときの(1/I)の値は,共存元素のいかんによらず常に一定値を示すことも確かめた.さらにこれらの関係を基礎にして,新しい一種の添加法による定量法を考え,希土混合物中のイットリウムの定量に適用した.その結果イットリウムの高濃度の溶液についても,相対誤差ほぼ3%の精度で定量できた.
    なおこの方法によれば,従来の添加法で必要とされた検量線の直線領域の検討や,希釈操作などは要せず,迅速に分析することができる.
  • 小西 一生, 狩野 喜治
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1110-1114
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    高分解能NMRによるテトラヒドロフラン-プロピレンオキシド共重合体およびエチレンオキシドープロピレンオキシド共重合体の共重合率の定量法を検討した.高分解能NMRは日本電子のJNM3H-60型を使用し,シグナル面積強度は積分器で3回測定してその平均値を定量に用いた.その結果,テトラヒドロフラン-プロピレンオキシド共重合体については,共重合率0.4~5.0の範囲で定量できること,またエチレンオキシド-プロピレンオキシド共重合体については,共重合率0.35~2.0の範囲で定量できることを明らかにした.分析精度は標準偏差で前者が0.021,後者が0.033であった.
    この際,RFレベルの強さの影響について調べ,最適RFレベルは-54~-58dbの範囲にあることを明らかにした.
  • センソステロイドの薄層クロマトグラフィー(第2報)
    小松 曼耆, 岡野 定輔
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1115-1119
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    ブホステロイドのアルミナによる薄層クロマトグラフィーと濃度計による定量法を検討し,その結果に基づき,各種市販センソの成分定量を試みた.
    アルミナは既報のシリカゲルよりさらによい分離能を与え,展開剤にアセトン-クロロホルム-シクロヘキサン(3:3:4)および酢酸エチル-エーテル(1:1)を使用することにより,全ブホステロイドを1枚のプレート上に分離検出することができた.
    また薄層クロマトグラムの濃度計による定量において,吸着剤の層厚(0.5mm),試料のつけ方,展開距離(14cm),発色剤の噴霧,測定時間(5分以内)などの条件を常に一定に保つことにより,5~10μgにおいてほぼ直線性の検量線を得た.本法をセンソ成分の定量に応用して,偏差5%以内の精度で各ブホステロイドを迅速に測定するとともに,その測定結果から,センソの種類により各ブホステロイドの含量に差のあることを知った.
  • 林 謙次郎, 緒方 敏夫
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1120-1124
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    鉄鋼中のテルルをメチルイソブチルケトン(MIBK)を抽出溶媒に用いて他成分から分離した.試料を硝酸に溶解,硫酸濃度2Nにし,過マンガン酸カリウムでテルルを6価に酸化し,6N塩酸酸性溶液からMIBKで鉄,その他抽出される金属元素を分離する。水溶液相を加熱,テルル(VI)をテルル(IV)に還元後MIBKでテルルを抽出し,蒸留水でふたたび水相中に逆抽出して定量した.定量はチオ尿素吸光光度法で行ない,テルルを沈殿分離する学振法で定量した値と比較した結果,本法でも同等もしくはそれ以上正確な値が得られた.本法によると逆抽出も含め4回の抽出操作で他成分もじゅうぶん分離され,鉄鋼中のテルルを正確に求めることができた.
  • 吸光光度試薬としてのカルシクロムに関する研究(第7報)
    石井 一, 永長 久彦
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1124-1129
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    マンガン(II)がカルシクロムと錯体を生成することを見いだし,この錯体生成を利用して微量のマンガンを吸光光度定量するための基礎的な条件を検討し,マンガンの新しい定量方法を提案した.マンガン(II)-カルシクロム錯体は大略pH8~12(最適pH値:10.5)で生成し,その組成は1:1で,525mμ付近に吸収極大を,308mμ付近に肩を有する.マンガン(II)濃度と吸光度との間には直線性が認められ,590mμで測定したときのモル吸光係数は約15,000,感度は3.7×10-3μgMn/cm2{log(I0/I)=0.001}であった.カルシウム,マグネシウム,銅,コバルト,ニッケル,アルミニウム,鉄,チタン,バナジウムなどはマンガンの定量を妨害する.
  • 前川 静弥, 加藤 清敏
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1130-1132
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    A simple and rapid method has been established. for the determination of 0.001 to about 0.3% of arsenic in the above metals. On tin base metals, 0.25 to 1 g sample is decomposed by treating with a mixture of 10 ml hydrochloric acid and 2 ml hydrogen peroxide (30%). In the case of lead base metals, samples are decomposed by treating with nitric acid, then the bulk of lead is separated as lead sulfate by adding sulfuric acid. After being concentrated to about 5 ml, 15 ml of the mixed reducing agent solution (50 g of sodium hypophosphite is mixed with 500 ml of hydrochloric acid, the sodium chloride formed is filtered off, thereafter, 50 g of stannous chloride and about 2 g of tin metal are added), 3 ml of potassium iodide solution (20% w/v) and 2 ml of arabic glue solution (5% w/v) are added successively. The turbidity of the solution is measured using a 440 mμ filter. It required 10 minutes for the analysis of tin base samples and 30 minutes for lead base samples.
  • 岡本 末三, 松本 忠恕, 中嶋 恭三
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1133-1135
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    A new data for the determination of free fatty acids in unbleached kraft paper has been described. This method is based on extraction with organic solvents, esterification with methanol-borontrifluoride and gas chromatography. The free fatty acids were extracted with trichlene and subsequently converted to methyl esters with methanol-borontrifluoride. The methyl esters were separated on a 3.0 m × 4 mm column packed with 5 wt% diethyleneglycol succinate coated on Chromosorb W (6080 mesh) at 200°C and a 3.0 m × 4 mm column packed with 5 wt% silicone DC 550 coated on Chromosorb W (6080 mesh) at 230°C.
    The gas chromatograms were obtained using a Shimazu GC-IB gas Chromatograph equipped with hydrogen flame ionization detecter.
    By this method, both saturated and unsaturated fatty acids of C8C20 could be separated and determined on the reproducible and symmetric peaks at the column temperature of 200230°C.
    For the determination of free fatty acids in unbleached kraft paper, this method was found to be applicable with precision of the order of 10% of free fatty acids: in the unbleached kraft paper.
  • 田村 善蔵, 飯高 洋一, 城戸 靖雅
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1136-1137
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    The mechanism of the Millon reaction with p-cresol was investigated using the Hopkins-Cole reagent. As shown in Fig.1, typical coloration was obtained with higher concentration of mercuric sulfate. 2-Chloromercuri-4-methylphenol(I), an assumed intermediate, colored blood red immediately on the treatment with sodium nitrite in sulfuric acid, and from the reaction mixture, brownish prisms(Pig. I, d. p. 172°C) were obtained.
    From the color reaction mixture of p-cresol, besides Pig. I, dark reddish violet prisms (Pig. II) and brownish red powders(Pig. III) were isolated. The constitutions of Pig. I were confirmed to be I and 2-nitroso-4-methylphenol(II) and those of Pig. II were II and mercuric ion. The structure of Pig. I was determined as formula III by X-ray diffraction studies, consequently, Pig. II was assumed as formula IV.
    These results indicate that the Millon reaction proceeds through the mercuration at the o-position of phenolic hydroxyl group, which is followed by the substitution of the mercury atom by attacking NO+, and the coordination of resulted nitrosophenol to either organic or inorganic mercury gives colored substances.
    Among 70 kinds of phenols tested, not only 2, 6 and 3, 5- but also 2, 5-disubstituted phenols, poly phenols, aminophenols and nitrophenols were found inactive or scarcely reactive. In the case of m-xylenol, such inactivity was proved to be caused by the steric hindrance of its methyl groups.
  • 石橋 信彦, 小原 人司
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1137-1138
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    著者らは高分子量アミンによる酸の抽出を検討してきたが,スルホン基を有する水溶性の有機試薬およびこれと金属イオンとの錯体が上記アミンや第四級アンモニウム塩の存在で低誘電率の有機溶媒に抽出可能であり,生成錯体の分離濃縮ならびに分析感度の向上を期待しうることを知った.これについて二,三の実験例を簡単に報告する.
    従来,この種の水溶性錯体の抽出はブタノールなどの比較的極性の高い溶媒を用いて二,三行なわれてきたが,以下に示すようなジクロルエタンやトルエンなど極性の低い溶媒への抽出はほとんど行なわれていない.
  • 1966 年 15 巻 10 号 p. 1139-1150
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 益子 洋一郎
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1151-1156
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 服部 只雄
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1156-1160
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    日本伸銅協会技術委員会分析分科会ならびに軽金属圧延工業会分析委員会においては,それぞれ銅および銅合金,アルミニウムおよびアルミニウム合金の標準試料の作製を行なっており,その概要に関してはすでに発表したとおりである1)2).
    今回は上記各委員会におけるその後の状況を報告するとともに,過去数回の作製過程を顧みて,金属材料なかんずく非鉄金属を対象として,標準試料作製上の問題点について二,三触れてみたい.
  • 総論
    柳沢 三郎, 自井 恒雄
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1161-1174
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
  • 神原 富民, 大関 邦夫
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1175-1180
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/05/07
    ジャーナル フリー
    理論の解説は,数式を用いずに行なえば表現は定性的かつ冗長となる.数式が多すぎると無味乾燥となるが,現象の正確な理解には,数式ということばは必要不可欠である
    本稿は,初歩的な微積分学の知識を有する読者を対象として,試みた解説である.ラプラス変換など,より高度な方法の適用については,総説を参照されたい.
  • 小林 宏, 上野 景平
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1181-1190
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    近時,科学技術の進歩にともなって,純粋物質の性質についての知識が非常に重要であることが一般に認められ,また一方,いろいろな実用上の規準物質,あるいは各種製造工業における原料として高純度物質に対する要望が高まり,物質を高純度に精製する種々の方法が開発されてきた.ここで述べるゾーンメルト法(zone-melting)とは原理的にはFig.1のように長い固体柱の中で比較的幅の狭い溶融帯(以下ゾーンと略記)をその長さの方向に沿って移動させるという操作で,主として固体物質の精製に用いられている.またこの方法は別の利用法として激量物質の濃縮や,あるいは逆に微量物質を主成分中に均一に分布させることなどに用いることができる.
    1952年,Pfannによって半導体用の高純度ゲルマニウムの精製に用いられて以来,数多くの人によってゾーンメルト法の金属,合金,無機化合物など,種々の固体物質への応用が報告され,最近では特に有機化合物の精製にしばしば応用されて成功している.
    総括的な成書もすでにPfann1),Helington2),Schildknecht3)らによってあらわされ,その理論的基礎,操作技術上の諸問題,豊富な種々の応用例がまとめられているので,本稿では筆者らの研究室で行なってきた研究をおもに金属キレート類の分離精製法としてのゾーンメルト法の応用という面に限って述べることにする.
  • 秋田 一雄
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1191-1201
    発行日: 1966年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    定性的な炎色反応をはじめとして,ガスクロの水素炎イオン検出器,炎光分析など火炎は古くから分析の手段として利用されている.しかし,われわれ燃焼研究者の立場からみると火炎そのものはすこぶる複雑で,最近かなり明らかになってきたとはいうものの,いまだにわからない点が多い.
    したがって,火炎現象の詳細を明解に説明することはかなりやっかいな仕事であるが,ここでは問題をバーナー上に安定化された水素や炭化水素などの普通の燃料の層流炎にしぼり,その火炎構造(flame structure)についてなるべく簡潔に記してご参考に供しようと思う.
  • イオンと水との間の相互作用
    山寺 秀雄
    1966 年 15 巻 10 号 p. 1202-1208
    発行日: 1966年
    公開日: 2010/02/16
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