分析化学
Print ISSN : 0525-1931
15 巻, 9 号
選択された号の論文の26件中1~26を表示しています
  • 加藤 龍夫
    1966 年 15 巻 9 号 p. 909-912
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    ガスクロマトグラフ法による低濃度汚染ガス分析の一環として,硫化水素に対する操作法を検討した.試料は固体酢酸鉛との反応で捕そくし,生成した硫化鉛を塩酸により分解して硫化水素を発生させガスクロマトグラフに導入した.各操作について定量性を調べ,ppm前後の試料に対する最適の方法を定めた.本法の特長として,固体試薬を使用することによる採取操作の容易,採取,保存時における酸化の防止,他成分との同時分析などが示された.
  • 堀内 芳蔵, 西田 宏
    1966 年 15 巻 9 号 p. 913-917
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    クロムアズロールSによってチタンの光度定量を行ない,0.02~1.6ppmの範囲でベールの法則に従う直線関係を得た.すなわち,チタンを含む溶液を水で30mlにうすめ,4.8×10-3MクロムアズロールS溶液5mlを加え,酢酸ナトリウム溶液および過塩素酸でpHを3.2とし,水で正しく50mlにうすめたのち,573mμで吸光度を測定する.鉄(III),アルミニウム,シュウ酸イオンおよびEDTAなどが妨害する.また,この条件のもとで,チタンとクロムアズロールSとのモル比は1:1であった.
  • 吉村 長蔵, 野口 駿雄, 井上 公臣, 原 宏
    1966 年 15 巻 9 号 p. 918-924
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    塩化第二スズおよび五塩化アンチモンとクロラニル酸(2,5-ジクロロ-3,6-ジハイドロオキシ-p-ベンゾキノン)とを非水溶液中において反応させ,生成する錯体の組成決定ならびに諸性質について検討し,導電率滴定および光度法により当量関係を求め,水溶液中における反応と比較検討した.スズについては溶媒としてメチルアルコールおよびエーテル,アンチモンの場合はメチルアルコールを使用した.スズ(IV)はエーテル中でクロラニル酸と緑色の錯体を生成し,ロ過分離できるが,メチルアルコール中では錯体が取り出せないため,導電率滴定および光度法により結合比を求め,エーテル中において製造したスズ(IV)-クロラニル酸錯体の分析結果とから,スズ(IV)とクロラニル酸は1:1で反応し,錯体の組成はC6O4SnCl4であると推定した.また,アンチモン(III・V)もメチルアルコール中では錯体を取り出せないが,スズと同様にクロラニル酸と1:1で反応することを認めた.またエーテル,メチルイソブチルケトンにより錯体の抽出を行ない抽出率を検討した.
  • 大貫 佐一郎, 綿抜 邦彦, 吉野 諭吉
    1966 年 15 巻 9 号 p. 924-928
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    ハンダ合金中の微量アルミニウムおよび銅を陰イオン交換分離したのち,それぞれ吸光度定量し,満足できる結果を得た.
    ハンダ合金主成分のスズ,鉛,その他の不純物よりアルミニウムおよび銅を分離する手段として陰イオン交換樹脂,ダイヤイオンSA#100を用い,2.5M塩酸-65%エタノール溶液として樹脂柱を通してアルミニウムを素通りさせたのち,クロムアズロールSにより,また吸着された銅は2M塩酸で溶離してスズおよび鉛などと分離し,ビスシクロヘキサノンオキザリルジヒドラゾンによる吸光度法でそれぞれ定量した.
    本報はスズ-鉛ハンダ合金のみならず,各種ホワイトメタル(スズ,亜鉛,鉛基)中の微量アルミニウムの定量にも応用することができる.
  • 農薬の残留分析に関する研究(第4報)
    金沢 純
    1966 年 15 巻 9 号 p. 928-933
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    米粒からBHCをn-ヘキサンで抽出し,固定相ニトコメタン,移動相n-ヘキサンによる分配カラムクロマトグラフィーによって精製したのち,電子捕獲ガスクロマトグラフィーにかけた.充てん剤1.5%ネオペンチルグリコールサクシネート/シマライトを詰めた長さ5フィートのガラス分離管を用い,分離管温度175℃,キャリヤーガス窒素,流速40ml/minの条件で操作し,定量にはヘキサクロルベンゼン(HCB)による内標準法を採用した.本法の回収率は玄米に対する添加率0.01~1ppmの範囲で80~128%でかなり良好であった.本法の応用例としてBHC粒剤を水面施用したイネより収穫した玄米中のBHC残留量を示した.その結果,BHCの玄米中への浸透移行が認められ,その検出量は慣行の倍量施用でもFDAの残留許容量やWHOの人体摂取許容量以下であった.
  • 農薬の残留分析に関する研究(第5報)
    金沢 純
    1966 年 15 巻 9 号 p. 934-938
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    農薬の残留分析には従来主として絶対検量線法が実施されているが,この方法は操作条件の変動を受けやすく,必ずしもよい方法ではない.本報では内標準法が残留分析の場合にも有効であることを強調した.
    野菜からの抽出精製法はGoodwinらの方法に準じてアセトンで抽出したのち,n-ヘキサンに転溶する方法を採用した.ガスクロマトグラフィーの操作条件は5%シリコングリースDC 11-分離管,170℃,窒素50ml/minと2%ポリエチレングリコールアジペート-分離管,180℃,窒素40ml/minの2条件を殺虫剤の種類により選択して用いた.内標準物質はアレスリンか有機塩素系殺虫剤を相互に使いわけて用いた.γ-BHC,ヘプタクロル,アルドリン,エンドリン,p,p'-DDTを数種の野菜に0.01~1ppmの範囲で添加して回収試験を実施した結果,回収率は79~129%で,かなり良好な結果を得た.本法の応用例として小松菜,キャベツ,リンゴ(果皮)中のBHCの定量結果を示した.
  • 小原 人司, 石橋 信彦, 花村 禎三, 上野 国樹
    1966 年 15 巻 9 号 p. 938-943
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    Ο,Ο-配位のモーリンによるバナジウム(V)の抽出吸光光唆定量法について検討した.モーリンとバナジウム(V)との錯体は脂肪族アルコール類に抽出されエステル型錯体を生成する.この錯体はpH3~4.5(酢酸塩緩衝溶液)において一定の吸光度値を示し,530mμ付近に吸収極大波長を有する.錯体の吸光度値に影響を及ぼす諸因子を検討した結果,定量の最適条件は抽出溶媒:イソアミルアルコール,モーリン:4×10-2Mジメチルホルムアミド溶液1.0ml,pH:3~4.5,測定波長:530mμであることを知った.有機相におけるバナジウム(V)濃度1.0~20.0μg/mlにおいてベールの法則に従う.マンガン(II),ニッケル(II),コバルト(II),亜鉛(II),アルミニウム(III),銅(II)およびモリブデン(VI)などは200~500μg程度共存してもバナジウム(V)の定量に影響を及ぼさないが,鉄(III)およびタングステン(VI)は妨害する.
  • 西川 繁明, 中川 吉弘, 佐竹 正忠, 松本 保
    1966 年 15 巻 9 号 p. 944-948
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    水溶液中でバナジウムと反応して,微量のバナジウムを吸光光度法により定量できる試薬を見いだすため種々検討した結果,チロンがそれに利用できることがわかった.そこで本報告においては,各種pH値においてチロン単独溶液とそのバナジウム錯体の吸収曲線を求め,ついで最適の定量条件を検討した.さらにその錯体の呈色の安定性,温度の影響,共存イオンの影響などについても調べた.その結果,定量の最適条件は測定波長310mμ,pH値6.9~7.2,チロン濃度6×10-4M,0.5Mのリン酸塩緩衝溶液の添加量は全量25mlに対して4mlであることがわかった.測定時間は発色後ほとんど一定の吸光度を示すようになる90分後とした。本実験では,4.08ppmまでのバナジウム量についてベールの法則に従い,分子吸光係数は7.5×10-3であった.さらに連結変化法,モル比法によってバナジウム-チロン錯体の組成を求めたところ1:2であった.定量に及ぼす共存イオンの影響については,モリブデン(VI),タングステン(VI),鉄(II),銅(II),炭酸水素ナトリウム,塩化カリウムなどの妨害が著しかった.
  • 大久保 直彦, 真下 智司, 渡辺 禎三, 城野 和三郎
    1966 年 15 巻 9 号 p. 949-953
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    ガスクロマトグラフィーによる水分の定量法として,テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンを固定相液体とし,テフロンを担体に用いる方法が保持容量,理論段数の点からすぐれており,しかも水によるテーリング現象がほとんどないことがわかった.理論段数の固定相液体量,カラム温度,キャリヤー流速による影響を調べた結果,テフロンに15%のテトラヒドロキシエチルエチレンジアミンを付着させた充てん剤を用い,カラム温度110℃,キャリヤー流速100ml/minで行なうのが最もよい条件であることがわかった.この条件で,水の量とピーク面積の間には0.002~6μlの範囲にわたって直線関係が成立し,この検量線を用いて水分を定量した場合,試料中0.02mg/mlの水分まで定量することが可能で,定性では0.005mg/mlの水分まで検出することができる.各種の液体および固体の試料について水分の定量を行なった結果,カールフィッシャー法,乾燥減量法と二,三の例外を除いてかなりよく一致した.
  • ガスクロマトグラフィーの応用研究(第1報)
    佐藤 克哉, 松居 正己, 池川 信夫
    1966 年 15 巻 9 号 p. 954-958
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    トリグリセライド分析におけるガスクロマトグラフィーの分析条件について検討を行なった.最適分析条件は島津製作所製ガスクロマトグラフGC-1C形を使用し,35cmのガラス製カラムにShimaliteW(60~80メッシュ)を担体とし,2%のJXRをコーティングした充てん剤を充てんし,200℃より325℃まで昇温を行ない,水素炎イオン化検出器を使用することにより得られた.
    ガラスカラムを使用した場合に,しばしば接続用シリコンゴムの焼き付きによりカラムを破損することがあったが,コネクターをカラムの前後に追加し,接続方法を変えることによりこの問題を解決した.
    上記の分析条件によりナタネ油,アマニ油,ツバキ油,米ヌカ油,パーム油,ヤシ油のトリグリセライドを分析した.ナタネ油には脂肪酸炭素数64のトリグリセライドを含むことがわかった.
  • 宇野 豊三, 山本 正康
    1966 年 15 巻 9 号 p. 958-961
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    二級アミンは亜硝酸によって特異的にニトロソアミンとなる.これをn-ヘキサンで抽出し,ついで塩酸で脱ニトロソ化したのち,スルファニルアミドおよび1-ナフチルアミンを加えジアゾカップリングさせて呈色させ,532mμで吸光度を測定する.この呈色は非常に安定であり,また5~60μgでベールの法則が成立する.
    なお,一級および三級アミンの妨害については,一部芳香族三級アミンは妨害するが,脂肪族三級アミン,脂肪族一級および芳香族一級アミンはいずれも妨害しない.二級アミンのうち,ジエタノールアミンのようにそのニトロソ体がn-ヘキサンによって抽出されないものは,本法による定量は不可能である.
  • 2-(ο-ヒドロキシフェニル)-ベンズオキサゾールによる金属の定量法の研究(第6報)
    堀内 芳蔵, 浅沼 南津子
    1966 年 15 巻 9 号 p. 962-966
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    Y合金中の銅およびニッケルを2-(ο-ヒドロキシフェニル)-ベンズオキサゾールによって錯塩としてそれぞれ沈殿させ,この沈殿を濃塩酸に溶解したのち,EDTA滴定によって銅およびニッケルをそれぞれ迅速に定量する方法を研究した.銅を定量するには,試料を水酸化ナトリウムおよび過酸化水素で分解後,酒石酸の存在において溶液のpHを約4に調節し,オキサゾールを加えて銅のみを沈殿させ,この沈殿を濃塩酸に溶解したのち,NASを指示薬としてEDTA溶液で滴定した.ニッケルを定量するには,試料を水酸化ナトリウムで分解し,まずアルミニウム板を投入して銅を除去したのち,酒石酸の存在において溶液のpHを約12に調節し,オキサゾールを加えてニッケルのみを沈殿させ,この沈殿を濃塩酸に溶解して,NASを指示薬としてEDTA溶液で滴定した.本法によってY合金中の銅およびニッケルをいずれも比較的誤差±0.02%をもって迅速に定量できた.
  • 千秋 英一, 富田 好文, 江沢 正義
    1966 年 15 巻 9 号 p. 967-969
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    With regard to the determination of foreign elements in tungsten, cinchonine has been widely used as a precipitant of tungsten. This paper, however, deals with the flame-photometric determination of calcium in ammonium paratungstate (A. P. T.) by the following isolation procedure of tungsten. A. P. T. is dissolved in a mixture of conc. hydrochloric acid and hydrogen peroxide, and the solution is heated until the decomposition of hydrogen peroxide is completed, and tungsten is precipitated as hydrous tungsten oxide. Methyl alcohol is added to eliminate the adsorption of calcium on the precipitate, and to decrease the solubility of the precipitate, then the precipitate is filtered off, and calcium is analyzed flame-photometrically.
  • 前川 静弥, 加藤 清敏
    1966 年 15 巻 9 号 p. 969-971
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    A photometric determination of phosphorus in copper metal and its alloy with molybdenum blue has been investigated.
    0.25 to 1 g of the sample is decomposed with 10 to 20 ml of nitric acid (1+1) and 5 ml of hydrochloric acid. 15 ml of perchloric acid is added, and it is evaporated until nitric acid is romoved by occuring strong fumes of perchloric acid.
    After cooling, the solution is diluted to approximately 60 ml with water. Copper interference may be removed by electrolysis as a mercury cathode in diluted perchloric acid solution.
    After the electrolytic separation, micro amount of phosphorus is enriched in the form of precipitates of ferric phosphate by adding 50 mg of ferric iron as a coprecipitant using ammonia water (1+1) in the presence of ammonium chloride.
    After removing the interfering elements, it is colored as molybdenum blue with hydrazine sulfate as a reducing agent in 1 N of sulphric acid solution. The absorbance is measured at 825 mμ.
  • 石井 一
    1966 年 15 巻 9 号 p. 972-974
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    A chelatometric titration method was recommended to the determination of calcium and magnesium in the coexistence of a large amount of the latter. The outline of the procedure is as follows: Three aliquots of the sample solution are taken. A preliminary titration of calcium in the first aliquot is made with ethylene glycol bis (2-aminoethyl ether)-N, N, N', N'-tetraacetic acid (EGTA) at about pH 13 using either 2-hydroxy-1-(2'-hydroxy-4'-sulfo-1'-naphthylazo)-3naphthoic acid (NN) or Calcichrome as an indicator. The volume of EGTA consumed in the above titration and further 0.5 ml are added to the second aliquot of the solution and then a precise direct determination of magnesium is carried out by means of the titration with ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA) at pH 9.510.0 using Eriochrome Black T (EBT) as an indicator. In the third aliquot the sum of calcium and magnesium is titrated with EDTA at pH 9.510.0 using EBT as an indicator. The accurate value of calcium is calculated from the difference between the second and the third titration.
    According to this method calcium and magnesium in the samples containing a large amount of magnesium such as magnesia clinker, dolomite, dolomitic limestone, etc. are determined with satisfactory precision.
  • 杉下 竜一郎, 木〓 勝巳
    1966 年 15 巻 9 号 p. 974-976
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/05/07
    ジャーナル フリー
    亜鉛,カドミウム,鉛,インジウムは周期律表上で近縁の位置にあり,化学的挙動が似ているので,分析化学的にこれらの相互分離が問題となる場合がかなりある.イオン交換法によるこれら各元素の分離は,無機試薬を溶離剤とした場合,ほかの元素の場合と同様に塩酸,臭化水素酸などによる錯陰イオンの生成を利用する方法が通常であるが,硫酸系によるものも報告されている.このほか,上記の各イオンはチオ硫酸ナトリウム溶液中で比較的弱い錯イオンを形成するので,この生成定数の差を利用してイオン交換分離を行なうことができると考えられ,陽イオン交換樹脂を用いた例がすでにVasil'ev,Ryabchikov,桂によって報告されている.本報では陰イオン交換樹脂Dowex1-X8を用い,まず種々のチオ硫酸ナトリウム溶液についてそれぞれの分布係数Kdをバッチ法により求め,ついてカラム法による相互分離を試みた.
  • スルファミン酸およびその関連物質の定量法に関する研究(第1報)
    阿座上 信治
    1966 年 15 巻 9 号 p. 976-979
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    For the determination of a trace amount of SO42- in industrial sulfamic acid, the nephelometric method is employed as a standard method shown in “JIS K 8587 (Reagent) Sulfamic Acid”.
    The method, however, did not give any accurate and satisfactory results.
    The author has, this time, established a simple and rapid analytical method with a satisfactory results by depositing precipitates of barium sulfate employing powder of barium chloride in stead of solution, and by measuring the absorbance of the precipitates with a photometric colorimeter.
  • ESRによる沈殿中の成分分布についての研究
    藤原 鎮男, 長島 弘三
    1966 年 15 巻 9 号 p. 980-986
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    湿式,機器分析を問わず分析方法を検討するうえで標準とする試料が必要なことはいうまでもない.現在使用されている各種の標準試料の調製法が本誌14巻1~6号に掲載されているが,これらは一種の約束事であり,分析結果のバラツキ,再現性などを検討するために使用されている.真の値と現在得られる分析値とのカタヨリは現在の標準試料からは求められない.本討論会は真の値を分析するため明日の標準試料すなわち純物質を作るための分離,精製を討論するという背後の目的を持っている.あまりにも遠大な目標を掲げたため,今回の討論会だけではその意を満たすことはできなかったが,将来の分析化学のために活発な討論が行なわれた.
    ここにその特別討論の記事を掲載し,その模様を広く会員読者の方々にお知らせするとともに,討論会についての注文やご意見を寄せていただくことを期待する.
  • 原 伸宜
    1966 年 15 巻 9 号 p. 986-991
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 木羽 敏泰
    1966 年 15 巻 9 号 p. 991-997
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 中田 一郎
    1966 年 15 巻 9 号 p. 997-1001
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 正巳, 武内 次夫
    1966 年 15 巻 9 号 p. 1003-1007
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    原子吸収スペクトルの分析への応用と題するWalshの論文1)が発表されてから10年余を経過した.近年,この原子吸光分析法の普及はめざましく,いろいろの方面で利用されている.各国の機器製作会社もきそって装置の開発研究を行ない,現在ではすぐれた装置が入手できるようになった.しかしながら,この分析法には未解決の点も少なくない.本稿では主として現在論議されている諸点を中心にして現状をながめてみたい.
  • 多田 格三
    1966 年 15 巻 9 号 p. 1008-1013
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 南原 利夫, 今井 一洋
    1966 年 15 巻 9 号 p. 1014-1023
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
  • 排水総量と解決されるべき諸問題
    半谷 高久
    1966 年 15 巻 9 号 p. 1024-1028
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 加水分解
    垣花 秀武
    1966 年 15 巻 9 号 p. 1029-1035
    発行日: 1966/09/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
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