分析化学
Print ISSN : 0525-1931
6 巻, 7 号
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  • 田中 正雄
    1957 年 6 巻 7 号 p. 409-418
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    白金電極を用いて0.4N硫酸の電解液における金,水銀,銀,銅,ビスマス,アンチモン,カドミウムなどの電解分離定量を試みた.まずおのおのの金属イオンについてその析出電位を,陰極電位と電解電流の関係から求めた.各析出電位は衣のとおりである.
    金+0.70V,水銀+0.40V,銀+0.40V,銅-0.05V,ビスマス-0.08V,アンチモン-0.33V,カドミウム-0.80V(vs.S.C.E.).
    ついで陰極電位限定法により電解定量を行うための条件を求め,これを基礎として銅-カドミウム,ビスマス-カドミウム,銀-銅,ビスマス-アンチモン,銅-アンチモンの電解分離定量を行い好結果を得た.
    (1)白金電極を用いて金,水銀,銀,銅,ビスマス,アンチモン,カドミウムを含む硫酸性溶液についてそれぞれの金属の析出電位を測定し次の結果を得た.
    金+0.70V,水銀+0.40V,銀+0.40V,銅-0.05V,ビスマス-0.08V,アンチモン-0.33V,カドミウム-0.80V,(V vs.S.C.E.)
    (2)各種金属について定電位電解を行い定量的に電解析出することを確めた.
    (3)定電位電解法により銅-カドミウム,ビスマス-カドミウム,銀-銅,ビスマス-アンチモン,銅-アンチモンの電解分離定量を試みいずれも定量的に電解分離することができた.
    白金電極を用いて0.4N硝酸の電解液における金,銀,水銀,銅,ビスマス,アンチモン,鉛などの電解分離定量を試みた.まずおのおのの金属イオンについてその析出電位を,陰極電位と電解電流の関係から求めた。各析出電位は衣のとおりである.
    金+0.70V,銀+0.40V,水銀+0.40V,銅-0.05V,ビスマス-0.05V,アンチモン-0.03V,鉛(陽極電位)+1.70V(vs.S.C.E.)
    ついで陰極電位限定法により電解定量を行うための条件を定め,これを基礎として銀-銅,銀-ビスマス,銀-鉛,銅-銀の電解分離定量を行い好結果を得た.
    (1)白金電極を用い金,銀,水銀,銅,ビスマス,アンチモン,鉛を含む硝酸性溶液について,それぞれの金属の析出電位を測定し,次の結果を得た.金:+0.70V,銀:+0.40V,水銀:+0.40V,銅:-0.05V,ビスマス:-0.05V,アンチモン:-0.30V,鉛:+1.7V(陽極電位)(V vs.S.C.E).
    (2)各種金属について定電位電解を行い,アンチモン以外は定量的に電解析出することを確めた.
    (3)定電位電解法により銀-銅,銀-ビスマス,銀-鉛,銅-鉛の逐次電解分離を試み,いずれも定量的に電解分離することができた.
  • 鉄酸洗液の迅速作業分析法の研究(第3報)
    向江脇 公雄
    1957 年 6 巻 7 号 p. 418-422
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    著者は先に鉄酸洗液の管理を行うため,硫酸々洗液中の遊離酸,Fe2+,Fe3+の迅速作業分析法を,つぎにフッ硝酸々洗液中の遊離酸,Fe3+,Cr3+,HFの迅速作業分析法を報告したが,フッ硝酸々洗液の管理を進めて行くために酸洗液中の鉄の溶存状態を知る必要があったので,引きつづきフッ硝酸々洗液中の硝酸第二鉄の迅速作業分析法の研究を行った.酸洗液中のFe3+はKIと反応してI2を遊離し,[FeF6]3-はKIと反応しない点を用い,ヨウ素定量により硝酸第二鉄を迅速に定量できる分析法を確立した.また地荒,ピッチング,酸洗液の命数と関係深い酸洗液中の鉄の溶存状態を調べ,硝酸濃度5~10vol%液温を少くとも50℃以上に保てばフッ化水素酸2vol%の存在では溶存鉄は殆んど[FeF6]3-として存在せず,従ってこの条件ではフッ化水素酸をデスケールに有効に使用できることがわかった.
  • 山崎 幸治
    1957 年 6 巻 7 号 p. 422-426
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    粗銅中に存在するBiおよびSbを,ポーラログラフ法により定量する方法について検討した.Bi,Sbの基礎的ポーラログラフの結果から,基礎液として1N硫酸0.1N塩酸0.01%ゼラチン溶液が最適であることがわかった.二酸化マンガン共沈法により粗銅からBi,Sbを分離定量した結果,0.005~0.02%のBi,0.01~0.15%のSbについて満足すべき値を得た.
    ポーラログラフ法による粗銅中のBi,Sbの定量について実験を行った結果を総括するとつぎのごとくなる.
    (1)Bi,Sbのポーラログラムについてその基礎条件を明らかにした.
    (2)MnO2共沈法を用い粗銅からBi,Sbを分離したが,従来の銅地金分析法におけるBi,Sbの定量法に比較し,操作も簡単で同一試料液から短時間で結果が得られた.
    (3)本法にて粗銅中の0.005~0.02%Biおよび0.01~0.15%Sbについて定量した結果は満足すべき値であった.
  • 若松 茂雄
    1957 年 6 巻 7 号 p. 426-430
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
    これはアクリジンによる金属の定量の研究の一部である.亜鉛の定量についてはすでに別に報告した.
    今回はコバルトの定量について報告する.コバルトは大過剰の硫シアン塩共存のもとに,塩酸濃度1N以下,液温10℃以下の条件でアクリジンによって定量的に沈デンすることを認めた.この沈デンを酢酸アンモニウムおよびアセトンで溶解し,EDTA標準液で滴定する方法を試みたところ,なんら支障なく直接的にコバルトの滴定が可能であった.
    この方法を鉄鋼中のコバルトの定量に応用し良好な結果を得ることができた.
  • 金属ニッケル分析法の研究(第9報)
    横須賀 繁
    1957 年 6 巻 7 号 p. 431-435
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    大過剰のニッケル溶液中に含まれる微量の亜鉛を,微酸性溶液からジチゾン-四塩化炭素によって直接抽出した後,吸光光度法によって定量する方法を研究した.弱酸性でジチゾンと反応する各種不純物の妨害は常法に従ってシアン化カリウム,チオ硫酸ナトリウム,ロッシェル塩などの添加によって抑制し,この結果ニッケル,コベルト,銅,スズ,ビスマス,銀,水銀,カドミウム,鉄などは,それぞれ1mg共存しても影響が認められなかったが,ニッケルが大過剰になると多量に加えるシアン化カリウムによって亜鉛の抽出が阻害されたので,この点について詳細な検討を加え,500mgのニッケル共存時の抽出条件を決定するとともに,各種錯化剤共存時における亜鉛の抽出率とpHの関係を追及し最適pH範囲を決定した.
    本法による亜鉛の定量下限は0.0001%,分析精度(変動係数)はほぼ3%,分析所要時間は試料10ケにつき約3時問である.
    (1)亜鉛を微酸性溶液からジチゾン-四塩化炭素によって抽出し吸光光度法によって亜鉛を定量する方法を研究した.
    (2)亜鉛と同じ条件下で種々の金属イオンもジチゾン-四塩化炭素によって抽出されて着色するので,これらの抽出を抑制するためチオ硫酸ナトリウム,ロッシェル塩,シアン化カリウムなどの錯化剤を加えた.この結果,金,銀,水銀,ビスマス,スズ,鉛,カドミウム,銅,ニッケル,コバルト,鉄,マンガンは1mg共存しても殆んど影響しなかった.
    (3)亜鉛の抽出率はpHの変動に伴って変化するが,共存塩類の種類や量によってその抽出曲線が異なるので上記錯化剤共存時の抽出曲線を測定し,pH5.7~7.0の範囲で抽出率が最もよいことを知った.
    (4)ジチゾン-四塩化炭素による亜鉛の抽出液中には過剰のジチゾンが存在して緑色を呈するので,これを除去するために水硫化ナトリウム溶液によって洗滌した.水硫化ナトリウム溶液の濃度が大で洗滌回数が多くなるに従って亜鉛も洗滌液中に流失するから,水硫化ナトリウム溶液の濃度は0.05%,洗滌回数は3回が適当である.
    (5)多量のニッケルを錯化するために加えるシアン化カリウムが過剰になると亜鉛の抽出率が減少することを知ったので,この点を検討し,ニッケルを含まないときのシアン化カリウム(20%)の過剰量は4ml,エッケル0.5gを含むときは2ml以内であれば,亜鉛の抽出率に影響しないことがわかった.
    (6)これらの結果を綜合してニッケル地金中の亜鉛をジチゾン-四塩化炭素によって直接抽出後,吸光光度法で定量する方法を確立した.
    (7)本法の定量下限は0.0001%であり分析精度(変動係数)はほぼ3.2%である.
    (8)分析所要時間は試料10ケで約3時間である.
  • 篠田 公平, 野口 太郎, 山田 重幸
    1957 年 6 巻 7 号 p. 435-438
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    ナフテン酸コバルトを硫酸にて加水分解し析離せる油状物質を四塩化炭素により抽出分離後水層に移行したCo2+の呈色そのものを比色定量してコバルトの簡易迅速定量法を確立した.定量時における硫酸濃度および鉄の影響を除去するための燐酸濃度について検討し,Co2+の呈色に影響すると考えられるニッケル,銅およびマンガンなど二,三の金属イオンについてその限界濃度比を決定し,実際試料については試料をケルダール分解の後α-ニトロソβ-ナフトールによる重量分析法と比較検討したが実験誤差の範囲内でよく一致し工業分析の迅速法として充分利用価値のあることを確認し得た.
  • 鉄銅中硫黄の微量分析法(第1報)
    先浜 昭
    1957 年 6 巻 7 号 p. 439-442
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
    鉄鋼中の硫黄を燃焼法により主としてSO2とした後,重クロム酸カリ-ヂフェニルカルバヂッドを比色試薬として光度定量法により試料10~20mgで大体±0.004%の誤差内で定量し得る方法を確立した.
    すなわち試料を1350℃において燃焼せしめ燃焼生成物を0.4N塩酸酸性の8.33×10-6M/l重クロム酸カリ溶液に吸収せしめ,吸収前後の重クロム酸カリの濃度の差をヂフェニルカルバヂッドによる光度定量法によって測定しそれから硫黄量を求めた.
    この方法は普通鋼のみならず特殊鋼および鋳鉄などにも応用することができる.
    なお硫黄の収率はわずかに17%程度であったが,これは重クロム酸カリとSO2が普通の酸化還元当量から考えられるモル比1:3で反応しないためと考えられる.
  • 佐伯 誠道
    1957 年 6 巻 7 号 p. 443-449
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
  • 浅野 千秋
    1957 年 6 巻 7 号 p. 450-460
    発行日: 1957/07/05
    公開日: 2010/02/16
    ジャーナル フリー
  • 1957 年 6 巻 7 号 p. 460
    発行日: 1957年
    公開日: 2009/06/30
    ジャーナル フリー
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