Hartree-Fockの平均場の中で, 系の粒子があらゆる可能な対を作っているものとして, 系の相関効果を説明しようとする, いわゆる2体近似(pair近似)は, 最近軽い原子を中心として著しい成功を収めている. 本解説では, 波動関数に対するcluster展開に基づいてこの近似を導出し, あわせて具体的な系に対するいくつかの解析結果を紹介する. 次に, 素励起スペクトルを求める方法としてよく知られているRPAと, この方法における相関効果を2体近似との関連から議論する. さらに実験的に2電子分布関数を決定する方法とその試みについて簡単に紹介する.
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