グローバルな超対称性 (supersymmetry) から出発して, ローカルな超対称性を持つ超重力理論 (supergravity) を考える必然性を, 最近の観点から説明する. ローカルな超対称性は, 超対称性をゲージ化したものであるが, 必然的に重力のゲージ理論を含むので超重力理論とも呼ばれる. この理論の基礎を復習した後, これを現実に結びつけようとする最近の試みについて解説する. 特にこのようなアプローチでは, 重力と内部対称性を同一のレベルで扱う統一理論, さらには何故この世界が四次元なのかまで説明できる理論が, 得られる可能性があることが, だんだん明らかになってきた.
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