大学理工学系基礎教育過程で行われる「物理学実験」教育は, 技術系学生の増加とともに大規模化してきている. 大規模化した「物理学実験」教育では単に学生数だけでなく, 当然のことながら担当する教員数も増加することになる. 多人数であるがゆえに, 学生の要求は多様であり, その目的も多方面にわたっている. また教員数が増加すれはやはり, それぞれの教育理念や教育方法も異なってくる. このような状況のもとでは, これまでの小規模な教育の単なる量的拡大や経済的拡大だけでは適切な教育を維持することはできない. 大規模物理学実験教育は, このような現実に適合したシステムと環境の改善を求めている. 本稿は, 東海大学における年間3,000名におよぶ「物理学実験」の改訂・改善と疎の効果について紹介する.
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