導電率の高いプラズマ中に本来凍結されるはずの磁力線.しかし,互いに反平行な磁場成分を持つ磁力線同士が接近するとX状に交わり,"つなぎかわる"ことがある.これが磁力線再結合である.この現象は局所的ながら,太陽コロナなどプラズマの巨視的な磁場構造の大変化を引き起こすため,その物理機構の解明が必要とされてきた.従来の理論,計算機中心の解析の限界を突破するために,トーラスプラズマの合体という新しい工夫により,この特異現象を実験室で再現する試みを紹介する.理論モデルは再現できるか,磁力線再結合に磁場の3次元構造の効果を持ち込むとどうなるか,核融合プラズマ研究にどう役立てるか等,興味ある最近の成果について述べる.
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