ナノメートルサイズの半導体超微粒子においては, 電子, 正孔, 励起子は大きな量子閉じ込め効果を受ける. さらに, 体積に対する表面積の割合が通常の結晶に比べて桁外れに大きく, 電子状態に対する表面・界面効果を無視できないこのような特徴を持った半導体超微粒子の電子物性, 特に励起電子物性に焦点を絞り, 粒子波としてのコヒーレンスの顕在化, 閉じ込められた有限個数の励起電子のカスケード緩和, 統計平均されない個々の微粒子の励起電子物性の揺らぎ, 界面を介した電荷やエネルギーの移動といった超微粒子特有の現象を探るために, 光学的手段かいかに有効に活用されているかを紹介したい.
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