コンピュータ支援画像診断学会論文誌
Online ISSN : 1347-9245
ISSN-L : 1347-9245
9 巻, 1 号
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  • 北坂 孝幸, 小川 浩史, 横山 耕一郎, 森 健策, 目加田 慶人, 長谷川 純一, 末永 康仁, 鳥脇 純一郎
    2005 年 9 巻 1 号 p. 1-14
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/06/15
    ジャーナル フリー
    本論文では,解剖学的知識に基づく非造影3次元腹部X線CT像からの臓器領域抽出について述べる.腹部CT像では,CT値が類似した各臓器が近接して存在しているために境界が不鮮明であることが多い.そのため,領域拡張法などのCT値に基づく処理のみでは各臓器を個別に抽出することは難しい.臓器領域抽出精度の向上には,解剖学的知識の積極的利用,複数臓器の協調的抽出機構の構築などのアプローチが考えられる.そこで本文では,各臓器の形状や位置関係の解剖学的知識とCT値の分布情報を領域拡張処理に組み込むことにより複数の腹部臓器を抽出する.具体的には,臓器の位置関係に関する知識を用いて各臓器ごとに処理範囲を限定し,臓器のCT値の分布情報および臓器形状の特徴を領域拡張の拡張条件に反映させる.これにより,各臓器抽出の精度向上および安定化を図る.提案手法を非造影3次元腹部X線CT像14例に適用した結果,ある程度の誤抽出はあるものの安定して腹部臓器を抽出できることを確認した.
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