目的:細胞を用いた水晶体再生の基礎検討として, 不死化ヒト水晶体上皮細胞(iHLEC)による三次元水晶体再構築モデルの作製を試みた.
方法:iHLECを用いて静置培養した細胞凝集体(静置培養モデル)と静置培養後に回転培養を組み合わせて培養した細胞凝集体(静置・回転培養モデル)のセルブロックから切片標本を作製し, ヘマトキシリン・エオジン染色(H.E.染色), αA-crystalline, βB2-crystalline, type-IV collagen, GAPDHの免疫染色を実施した.
結果・結論:静置・回転培養モデルは静置培養モデルに比べて細胞凝集体内部の崩れが軽度で, 細胞密度が高い状態が維持されていた.また, 免疫染色ではαA-crystalline, βB2-crystalline, type-IV collagen, GAPDHも強く発現しており, 回転培養を取り入れることで, より細胞のviabilityが高いモデルを作製することができた.
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