Chem-Bio Informatics Journal
Online ISSN : 1347-0442
Print ISSN : 1347-6297
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16 巻
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Original
  • 高乗  仁, 江口  至洋, 牧野  公子, 寺田  弘
    16 巻 (2016) p. 13-24
    公開日: 2016/07/15
    ジャーナル フリー
    ヒト初代培養肝細胞における核内受容体スーパーファミリーの遺伝子発現に及ぼす19種類の肝毒性物質および20種類の抗代謝薬の影響を、トキシコゲノミクスデータベースOpen TG-GATES内の核内受容体に関係するデータを抽出して評価した。多くの薬物が単独で多数の核内受容体の有意な遺伝子発現変動を誘導することが明らかにされた。40%以上の薬物により有意な遺伝子発現変動を示す核内受容体は22種類存在するが、その中で12種類(COUPβ, FXR, HNF4α, LRH1, LXRα, PPARα, PPARδ, PXR, RORα, RXRα および TR4)が肝毒性物質および抗代謝薬に共通であり、3種類(GCNF1, RARβ, および TRβ)が肝毒性物質に特異的、7種類(ERα, GR, RARα, REVERBα, RXRβ、SHP および VDR)が抗代謝薬に特異的であった。また、本核内受容体の中、9種類が生殖、発生、成長に関与するcluster Iに、13種類が栄養吸収、代謝、排出に関与するcluster IIに分類された。更に、8種類の時計遺伝子核内受容体(ROR, Rev-erb, PPAR, FXR, TR およびTR2/TR4)の中、時計振動体遺伝子REVERB α,β およびRORαを入れて6種類が含まれ、また、9種類の薬物代謝酵素の遺伝子発現を調節する核内受容体(CAR, FXR, GR, HNF4α, LXR, PXR, PPAR, RAR およびVDR)の中、8種類が含まれるという特徴を有していた。薬物により動員される核内受容体のクラスター分析では肝毒性物質と抗代謝薬の間でプロフィールに相違が認められた。これらの結果に基づき、核内受容体の薬物に応答する遺伝子発現変動プロフィールは薬物特異的核内受容体群と時計遺伝子および薬物代謝酵素の遺伝子発現調節遺伝子から構成される生体恒常性維持に関わる中核の核内受容体群との協同により決定されるという仮説を提唱した。薬物に関するクラスター分析では、肝毒性物質に関しては、凝固障害作用を有する群とその他の2群に分類された。一方、抗代謝薬は4群に分類され、一般に類似薬理作用を有する薬は同一群に分類されたが、例外も存在した。核内受容体スーパーファミリーの遺伝子発現に対する作用に基づく薬物の分類結果は薬物の毒性作用様式に関して再検証の必要性を示唆する。
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  • 根本 明日香, 松浦 正明, 山岡 和枝
    16 巻 (2016) p. 25-39
    公開日: 2016/11/30
    ジャーナル フリー
    母集団薬物動態(population pharmacokinetic: PPK)解析では,臨床試験実施上の制約から,適切に採血時点が選択されたデータサンプリング計画を実現できないことがある.限定されたサンプリング(limited sampling)に基づくパラメータ推定値の信頼性について検討されることなく公表されることは,臨床薬理学の実践上の課題である.本研究の目的は,母集団平均薬物動態パラメータの推定値の精度と正確度を確率的シミュレーションと推定により評価した後,信頼性の点で改善されたパラメータ推定値を取得する手順を提案することである.アルコール摂取60分後より後の測定値がない血中アルコール代謝データの解析事例では,母集団平均消失速度定数(𝒌𝒆𝒍)の推定精度が低いことが示された.この問題に対処するために,アルコール代謝に関する既存の知識に基づき確率的に生成したデータを実際のデータと合わせ,パラメータ推定を行った.実際のデータのみに基づく𝒌𝒆𝒍の推定値は,低値の方へ偏っていることを示すことができた.
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Communication
  • 長部 誠, 頭金 正博, 平山 令明
    16 巻 (2016) p. 1-4
    公開日: 2016/01/22
    ジャーナル フリー
    アロプリノールは高尿酸血症および痛風の治療に広く用いられているが、重篤な特異体質性薬物毒性(IDT)を示す医薬分子としても知られている。近年アロプリノールのIDTの発症はHLA-B*58:01保有との相関が高いことが報告されている。アロプリノールは血液中で速やかに代謝され、その大部分がオキシプリノールに変換する。また、アロプリノールにはアロプリノール関連化合物として、少なくとも6種の不純物が含まれていることも報告されている。一方、特定のHLAとIDTの発症が相関する医薬分子はそのHLAと直接相互作用することが最近実験的に明らかにされた。アロプリノールのIDTがアロプリノール、オキシプリノールそして6種の不純物のいずれによるものか、またどのようにHLAと相互作用するかは未だに不明であり、それをin silico手法で推定することは興味深い。そこで本研究では、ホモロジー・モデリング法(HLA-Modeler)で予測したHLA-B58:01の3次元構造に基づき、ドッキング法(ASEDock)を用いて、このHLAと上述のアロプリノール関連化合物の結合性および結合様式を求めた。結合親和性の評価にはGBVI/WSA_dGを用い、全ての計算は統合計算化学システムMOEにより行った。各化合物の親和性と予測される血液中の濃度から、代謝物であるオキシプリノールが、IDT発症に最も深く関わることが予想された。一方、不純物の中にはより強くHLA-B58:01と結合する化合物があることも明らかになり、これらの不純物の濃度をモニターすることもIDT回避の上からは必要であることが示唆された。
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  • 宮寺 浩子, 大関 健志, 莚田 泰誠, 平山 令明
    16 巻 (2016) p. 5-8
    公開日: 2016/06/01
    ジャーナル フリー
    カルバマゼピン(CBZ)は広く抗てんかん薬として使われているが、スティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死症などの重篤な皮膚副作用(cADR)を引き起こす主要な医薬分子としても知られている。東アジアやヨーロッパ人種においては、CBZによって引き起こされるcADRの発症とヒト白血球抗原HLA-A*31:01が強く相関することが知られている。CBZは体内に入り、種々の代謝産物を生成するが、どの化合物がcADRの発症に繋がるのかまだ分かっていない。そこで、本研究では、ドッキング・シミュレーションを用いてCBZおよびその主要な代謝産物のHLA-A*31:01への結合性を解析し、cADRの発症に関わる化学種を推定した。
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  • 磯貝 秀夫, 平山 令明
    16 巻 (2016) p. 9-12
    公開日: 2016/07/01
    ジャーナル フリー
    抗HIV-1治療薬であるネビラピン(NVP)は特異体質性薬物毒性(IDT)を発現する。このIDT発症はヒト白血球抗原HLA-B*14:02と強く相関することが知られている。しかし、NVPおよびその代謝産物の内、どの化合物がどのようにHLA-B*14:02と相互作用するかは明らかにされていない。本研究では、ドッキング・シミュレーションにより、HLA-B*14:02との親和性の高いNVP関連化合物の相互作用様式を明らかにした。更に、結合したNVP関連化合物がどのようにT細胞受容体に対して影響を与えるかについてin silico解析を行った。
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