本研究は、普通ポルトランドセメント(OPC)-高炉スラグ微粉末(BFS)-石灰石微粉末(LSP)-無水石こう(AH)系材料のMgSO
4溶液による劣化機構を明らかにすること、BFS、AH、LSPがMgSO
4抵抗性に与える影響を明らかにし、MgSO
4抵抗性および、MgSO
4とNa
2SO
4とを併せた総合的な耐硫酸塩性を向上させる材料設計を提案することを目的とした。その結果、MgSO
4浸漬によりセメント系材料が初期に収縮し、その後膨張する挙動を示したのは、それぞれ、浸漬初期にCHが消失してそのスペースにMg(OH)
2が生成したこと、二水石こうおよびエトリンガイトが生成・結晶成長したことに起因するものと考察した。またBFS置換率70%とした材料に、AHを5-10%およびLSPを5-20%併用混和することで耐硫酸塩性が向上することを示した。
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