日本先天異常学会会報
Online ISSN : 2433-1503
Print ISSN : 0037-2285
12 巻, 3 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1972 年 12 巻 3 号 p. Cover1-
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1972 年 12 巻 3 号 p. App1-
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1972 年 12 巻 3 号 p. Toc1-
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 武藤 義信
    原稿種別: 本文
    1972 年 12 巻 3 号 p. 139-146
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    筆者(Muto、1969b、c;1970b、c)はさきにヒキガエル幼生を30±1℃の高温で飼育すると欠損的な趾(指)異常が生ずることを報告した。その後(Muto、1971c)この場合の感受期は筆者の発生段階3-4の問にあること、また30±1℃の高温で飼育した幼生においては、腋芽の前軟骨の分化のはじまる発生段階4において、予定骨格中胚葉の有糸分裂率が、20±1℃の適温で飼育した幼生におけるより著しく低下することがわかった。このようなことから筆者は有糸分裂率の低下が予定骨格中胚葉の量の不足をきたし、これが欠損的な趾(指)異常をおこすのでたいかと推測した。有糸分裂に必要た物質が既に準備されているとみなされる分割期の卵をのぞき、一般に仁は有糸分裂に不可欠の役割をもっていることが知られているので、上記のような有糸分裂率の低下は仁機能の低下に起因するのでないかと想像される。このような見地にたって腋芽の予定骨格中胚葉の仁の大きさをしらべることとした。20±1℃の適温または30±1℃の高温で1-4日飼育した発生段階3-5の幼生につき、その腋芽の予定骨格中胚葉の仁の直径を測ったが、便宜上1核に1仁をもつ核の仁のみを測定し、2仁をもつ核の仁は除外した。仁の形態はほぼ球形であるので、一応仁を球とみなしてその大きさを比較した。30±1℃の高温で飼育した幼生においては、前軟骨分化のはじまる発生段階追において、仁の大きさが、20±1℃の適温で飼育した幼生におけるよりも、特に著しく小さいことがわかった。このことは、この発生段階において仁機能が高温により著しく低下することを示すとともに、これが有糸分裂率の低下をきたしさらに欠損的な趾(指)異常をおこすのでないかと考えられる。
  • 亀山 義郎, 林 靖, 星野 清
    原稿種別: 本文
    1972 年 12 巻 3 号 p. 147-156
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    マウス、ラットの大脳の実験的組織発生異常について、これまで胎生期の一次的発生障害のみ注目され、晩発性におこる脳実質破壊プロセスとその機序の検討が十分なされていない。前報において(Kameyama&Hoshino、1972)、胎児期のX線被曝によるマウス小頭症のうち、大脳外套の組織構築の乱れのつよい胎生13日被曝仔の脳に生後になって血行障害、出血にもとづく脳外套の破壊性病変と非閉塞性水頭症が多発することを報告した。本報ではマウスX線小頭症の大脳外套におこる上述の晩発性血行障害の成立機序を明かにするため胎生13日、15日の胎仔にX線200Rを照射し、出生〜生後2週の被曝仔の墨汁注入による脳血管標本を作製し、大脳外套の血管形成状態、血管網の構築pattemを観察し、皮質構築異常との関連を検討した。無処理の正常マウスの大脳外套には軟膜より脳表面に垂直に貫通し皮質を通過して主として白質に分布する穿通枝と、軟膜より垂直に規則正しい間隔で皮質に入り皮質内で相互に吻合してarcade状の血管網を構成する皮質枝の2種類の血管がみとめられた。X線小頭仔のうち皮質構築異常のつよい胎生13日の被曝仔では、大脳外套の血管発達障害と血管網の構築pattemの異常がつよく、皮質構築の乱れがつよく異所形成の著明な頭頂部では血管網の形成不全、血管の走行・分布の乱れ、穿通静脈の拡大が著明であった。側頭部では血管形成不全は頭頂部と同様であったが、走行・分布の乱れは軽度であった。なお側頭部白質で欝血、出血および組織欠損の好発する脳梁放線の側脳室に近接する部位には、穿通静脈の不規則な拡大とその白質内分枝よりの墨汁の組織内漏出をみる例が多かった。X線小頭仔のうち皮質構築の乱れが軽い胎生15日被曝仔では、頭頂部、側頭部ともに血管網の発育不全はみられたが、血管の分布・走行の乱れはなく、静脈の拡大および墨汁の組織内漏出もほとんどみとめられなかった。これらの所見は大脳外套の血管網構築の乱れが外套神経組織の構築異常にもとづく二次的変化であることを示すとともに、血管網の形成不全の原因として、血管原基自体のX線損傷を示唆する。X線小頭症に晩発性に現われる大脳外套の血行障害性変化は血管網の構築の乱れと血管網の形成不全を基盤として成立するものとみなすことが出来る。
  • 村上 氏廣, 星野 清, 井上 稔
    原稿種別: 本文
    1972 年 12 巻 3 号 p. 157-171
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    実験動物を含む哺乳動物に自然に,または外因によって成立する外脳症はヒトの無脳症の前駆状態と考えられている.無脳症は神経管の閉鎖障害に起因するというのが通説であるが,ヒト胎児,新生児例でも,いったん閉鎖した神経管の再開裂reopening,すなわち,すでに一閉鎖した神経管が二次的に破裂して無脳症ないしその類縁状態を成立させると推定される例もある.かつてわれわれは妊娠8日のWistarラットにvincristineを与え,頭蓋裂で脱出した脳が脳膜で覆われている例をみた.そこで,今回は,前回の所見を確認するとともに,その形態形成機序を観察すべく,前回と同じWistarラットに同じ処理を施し,妊娠11日より20日までの胎生期の個体を観察しなおしたとろ,胎令11〜13日に外部より中脳に雲絮状の翳がみえる例や胎令13日以後の個体で主として中脳頂に小型の噴口状の孔がある例があり,切片として観察したところ主として中脳頂付近に神経上皮の成分によく似た濃染性の核をもつ細胞群の集簇があり,特に神経組織の中から外部に向って破裂状に,また噴出したかのようにみえる所見があり,かような例と中脳風こ噴孔状の孔のある例の問に種々な移行的状態があった.中脳の裂口も大小さまざまで,そのうちには開裂した頭蓋より脳が部分的に反転脱出している例もあった.しかし,そこに神経組織の増殖を証明する像はなかったので,この所見を"神経組織のdisorganization"とよんだ.その後,この所見の再現と検討を目的として,3群のwistarラットの妊娠8日にvincristineの0.2mg/kg,0.225mg/kgおよび0.25mg/kgを腹腔内に注射した.胎生期の個体は胎令11〜20日に観察したところ,胎芽の中脳頂とその付近の部位にはなはだ明瞭な変化があった.変化のもっとも僅少な例では胎令11日に,中脳頂に・小さい粒状の単一の膨出が外部からみることができた.この例では表皮下に球状の細胞塊があった.胎令13日になると外表からみて中脳頂より前方に向ってきわめて明瞭な複雑した繋ができている例があり,それらの例では頭蓋はいまだ破裂にいたってはいないが,その前兆のみられる例から破裂に近い例まで種々の状態があった.それらのうちには脳原基の脳室層(母基細胞層)の成分と思われる濃染した核をもつ組織が頭蓋)の外表にまで移動侵出し,最終的には頭蓋の破裂にいたると思われる例があった.今回の観察では脳室層の構成々分と思われる幼若な神経組織が外表に移動し,頭蓋上に扁平にひろがる傾向があることがみられ,その際しばしばrosette形成を伴ない,時にrosette形成がこの機序の本質であるらしい所見をえた.Rosetteのもつ性格より,この異常組織は増生的な傾向によるものとみられるだろう.今般の所見では脳の異常器質化disorganlzationにrosette形成が伴なわれ,かつ,それがこの異常形態形成機序の重要な役割をしているようである.したがって,無脳症ないし外脳症とよばれる状態にはふたとおりあり,ひとつは従来からいわれている神経管の閉鎖障害に一よる場合と,他のひとつはいったん閉鎖した頭蓋がrosette形成など脳の内部の異常器質化によって二次的に破裂した結果形成される例の存在が推定される.ただし,この場合には頭蓋の開裂状態は神経管の閉鎖障害に.よる例ほどはなはだしくはない.
  • 竹内 稔弘
    原稿種別: 本文
    1972 年 12 巻 3 号 p. 173-189
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    A few population studies on congenital malformations in Japan encouraged the auther to investigate the frequency of and the affecting factors on the occurence of congenital malformations in a birth cohort at the defined area, NAGOYA. The 41, 028 live born babies in 1965 were followed up for 4 years by linking birth and death certificates. The subjects analysed in this study are 96 deaths with congenital malformations of 644 deaths in the follow-up period and 42 malformed babies of 807 late stillbirths in 1965. Cardiovascular system accounts for a half of the malformations among the deaths and central nervous system for nearly two thirds among the stillbirths. Significantly high frequencies of malformations are observed among babies with the following characteristics ; 1) short gestational period (8 or 9 months) 2) low birth weight (less than 2,501 grams) 3) twin birth 4) high birth order (fourth or more) 5) old mother (35 years old or more) 6) long duration of parental wedlock (7 years or more) 7) working mother (sales-, service-women and farmers) 8) illegitimate birth Some of malformations interestingly showed the increasing or decreasing tendency of their frequencies with advancing parental age. These results suggest that the congenital malformations of multifactorial origin may be prevented by better family planning and some sort of modification of socio-economic factors.
  • Hideo NISHIMURA
    原稿種別: Article
    1972 年 12 巻 3 号 p. 191-193
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 中村 和成
    原稿種別: 本文
    1972 年 12 巻 3 号 p. 195-197
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 池田 高良
    原稿種別: 本文
    1972 年 12 巻 3 号 p. 199-201
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 文献目録等
    1972 年 12 巻 3 号 p. 203-215
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1972 年 12 巻 3 号 p. 216-218
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1972 年 12 巻 3 号 p. 219-
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1972 年 12 巻 3 号 p. Cover2-
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1972 年 12 巻 3 号 p. Cover3-
    発行日: 1972/09/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
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