茶業研究報告
Online ISSN : 1883-941X
Print ISSN : 0366-6190
ISSN-L : 0366-6190
1958 巻, 12 号
選択された号の論文の28件中1~28を表示しています
  • 原田 重雄, 中山 仰
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 1-4
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    茶のさし穂の側芽および葉の有無がさし木の根の発生ならびに生長に及ぼす影響を知るため,2葉2芽を有する標準のさし穂から側芽0~2個,葉0~1枚の除去を組み合せた7種類の区をつくり,それに3葉3芽区と標準区の2区を加えて試験した。さし木は7月15日,調査は110日,150日目に行つた。
    発根数は3芽,2芽を有する区が多く,0芽区は最も少かつたが,葉の数との関係はみられなかつた。一方,側芽を一つ着けた4区について,茎の着芽側と無着芽側との発根数を比較したところ,着芽側の発根数が明らかに多かつた。
    次に根重について調べた結果は,発根数への側芽の影響があつたため,根重と側芽数との間にも若干の関係がみられたが,概して3葉区,2葉区,1葉区の順に根重が重い傾向が認められ,さらに110日目よりも150日目においてこの傾向は一層顕著であつた。
    以上の結果から,さし穂の側芽は主として根の発生に影響し,着葉数は根の生長に影響が大きいと考えられる。
  • 原田 重雄, 渡辺 明, 加納 照崇
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 5-13
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.採穂用母樹の生育の条件が異なる場合に,茶品種のさし穂の素質およびさし木の発根・生育にいかなる影響を与えるかを知ろうとして,9品種,系統を用い,自然(自然仕立)・更新・普通(慣行法)の3種類の母樹から採穂し,さし木に関する誤験を行った。
    2.さし穂の素質およびさし木の発根・生育に関し,採穂法および品種間に有意差が認められ,さし木成績における採穂法と品種との交互作用については,1年目の新茎葉重のほかは,有意性が認められなかつた。新茎葉の生育には,さし穂の側芽の状態が深い関係をもつように思われる。
    3.品種のさし木成績に関しては,発根の良否と苗の生育の良否とを区別して検討する必要があり,発根の特に悪い品種でなければ,発根の良否よりも苗の生育の良否を特に重視すべきである。
    4.採穂法の間では,発根の遅速および発根歩合ともに,さし穂の茎が大きく茎葉の全窒素含量の少い普通区.が最も良く,茎が小さく全窒素含量の多い自然区が最も悪かつた。またさし木の生育は,さし穂が最も小さく貧弱な自然区が最も悪く,さし穂の葉の大きかった更新区が最も良かつた。
    5.品種間では,発根が遅く発根歩合の小さいY3は葉中の全窒素含量が最も少く,がいして葉中の全窒素含量の多い品種が発根が早い関係が見られた。またさし木の生育については,がいしてさし穂の茎長・茎重・葉重が大きく,また茎の全窒素含量の少い品種が1年目の根重および2年目の生育がよかつた。
    6.茶品種のさし穂の葉の大きいことは,葉の機能と関係してさし木の生育に有利であると思われる。
    7.茎と葉の全窒素含量とさし木の発根・生育との関係については,採穂法と品種の場合とで傾向が異なつたので,、その生理的意義とともになお今後の検討を必要とする。
  • 塘 二郎, 淵之上 康元, 淵之上 弘子
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 14-19
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    重複受精,1果中の種子数差異の発生機溝および落果について調査した。
    (1)重複受精
    第一,二雄核が卵細胞頂部,極核に達するのは,授粉後2~5日後である。雄核が卵核に接触する時,また極核と接触後三重融合し,1個の内乳原核を形成するのは5~8日後である。卵核内に雄性にが入力,小の雄性仁と大の卵仁が並んでみられる時,内乳原核は第1回の分裂を終つているが,この状態は8~13日後である。雄性仁は卵仁と同大に増大し,4個の内乳核がみられるのは13日前後である。20日後になれば,卵核内の両仁は融合し1個となり,内乳細胞も3回以上の分裂がみられる。受精卵の最初の分裂がみられるのは,早いもので35日後である。下位部の胚珠は上位部のに比し,受精および発育遅く,発育を停止するものが多い。受精率は授粉8日目前後で一定となる。発育停止の胚珠は授粉13日後よりみられ,20~35日間に最も多く,翌春まで受精胚珠の半数以上に達する。受精判定のめやすとしては,助細胞の崩壊過程に多くの時間を要し,個体間の変異が大きいため,卵および極核の状態をもつて行うことが好ましい。
    (2)種子数差異の発生機講
    1果中の胚珠数は品種による差はなく12程度である。普通の品種で3粒程度しかできないのは,受精率が低く,発育停止の胚珠が多いためである。種子数の差異が品種間でみられるのは,種子数の少い品種ほど異常胚珠が多いことが決定的な要因であるが,さらに不受精胚珠および発育停止胚珠のより高い出現率が,種子数の減少を促している。室内の胚珠の位置により区別し検討すると,正常胚珠の割合は上下位の差はないが,下位のものが受精が劣り,しかも発育停止のものが多い。
    (3)落果
    子房を対象とした受精率はいずれも高く,不受精による落果はきわめて少い。翌年3月までの落果は比較的に少く,その後4~5月の一番茶の伸長期間の落果はかなり多くなる。6月以降の落果状況は品種により著しく異なり,結実性の高いやまとみどりは非常に少い。自然授粉果実と無授粉果実の落果様相はよく一致し,自然果実の結果率が低い原因は,不受精におわるものが多いことによる。
  • 送風法による凍霜害防除について
    高橋 恒二, 青野 英也, 田中 静夫, 簗瀬 好充
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 20-28
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.送風法による茶樹の凍霜害防除をはかるために,1956年送風機を試作し,1957~58年,茶園の接地層にこおける昇温効果,湿度分布の変化,および断続送風が逆転層の再形成に及ぼす影響について調査した。
    2.送風により接地層に生じた気温の逆転層は破壊され,大気の混合により暖冷気が平均化されて昇温効果が認められ,また加熱併用により,より以上の昇温効果が認められた。この昇温効果はその時の気温逆転層の強度にようて異なり,逆転層が強く形成された時ほど昇温効果は大きいが,それを破壊するのに要するエネルギーも大きいので,昇温効果の及ぼす範囲は狭くなつた。
    3.送風によつて接地層附近に集積した水蒸気で飽和された空気は攪拝されて,標準点に比べて関係湿度は低くなり,その結果,結露量が減少している。凍霜害が結霜により助長されるものとすれは,このように送風によつて結露を防ぐことは,昇温効果とともに大きな意義をもつものと考えられる。
    4.断続送風と逆転層の再形成との関係を調査した結果,本送風機による送風を中止した場合,逆転層の温度傾度は9分後には標準点と変らなくなつている。この事実から移動式送風機の利用に当つての防除効果については,この点の検討が十分になされなけれはならない。
  • 木伏 秀夫, 江塚 昭典
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 29-33
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    本報には,1956年および1957年に得られた茶餅病防除試験の結果を記述した。試験方法は前報の場合に準じ,各種の新殺菌剤を供試してその効果を検した。現在までの成績によると,本病には銅剤が卓効を呈し,銅を含まぬ薬剤は多少とも効果が劣るようである。ただし,粉剤についてはなお再検の要がある。
  • 南川 仁博
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 33-37
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.コカクモンハマキの種名Adozophyes prtvatana WALKERはヨーロッパに広く分布するA.orana Ft-SCHER von ROESLERSTAMMの異名となつた。またリンゴの害虫のスモモハマキ(Tortrix TREOTSCH-KE),リンゴヒメハマキ(A.fasciatat WALSlNGHAM),マノンュワリンゴハマ干A.congruana WALKER),などもともにoranaの異名になつた。しかして和名はコカクモンハマキと呼ぶことになった。
    2.従来のコカクモンハマキは東洋にのみに産し,わが国では本州が分布の北限であつたが,種名の整理によつて広くヨーロッパにも分布し,また北海道にも産することになつた。
    3.加害植物は第1報では22科30種であつが,その後の調査によつて31科56種になった。
    4.茶害虫としてのコカクモンハマキは静岡県金谷町では1年4~5回発生し,岐阜市では4回,鹿児島県では5~6回であり,リンゴ害虫では1年4回であるが,岩手県では3回発生するものが多い。
    5.幼虫脱皮は各世代を通じ4~5回であるが,.6回のこともある。また脱皮は雌雄とも同数で,雌雄によつて異なることはない。
    6.ヨーロッパ諸国では野外植物を食し,害虫ではなかつたが,最近になつて果樹園の害虫として急激に繁殖し多大の害を与えるようGrなつた。しかして果樹では果実の果皮を食害するので商品価値を著しく失落させる。またライラックの花にも大害する。
  • 上野 健二, 斎藤 弘, 岩堀 源五郎, 深津 修一
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 38-54
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1950年から1957年にわたり,茶業部で育成された紅茶用品種のうちC系統の5.品種を用い,標準製造法による製品の特質を調査するとともに,品種別製造法を確立するため,萎凋ならびに発酵操作について,一部の実験を行つた。得られた結果を要約すると,次のとおりである。
    1.品種別紅茶の品質的特性
    べにほまれ:形状は大形であるが,ふるい下はペコー.目立ち,良好なO.PまたはB.O.Pをつくる。各茶期を通じ水色・滋味は濃厚で,二番茶期の香気は特にすぐれている。ただし二番茶期の形状は締りがわるい。
    C17:一番茶の形状・色沢は良好で,香気も高く,ぶるい下のO.Pは優秀である。しかし水色・滋味がうすく,二,三番茶期は全体的に品質が低下する。
    C18:形状は良好で,=二番茶期のふるい下のO.Pはすぐれている。しかし全茶期を通じて色沢が黒味き帯びる傾向がある。一番茶期には水色・滋味がうすいが,全体的に一番茶の品質が最も劣る欠点がある。
    C19:一番茶期のふるい下はペコーが多く,O.PまたはB.O.Pとして良好である。色沢もよいが,水色・滋味がうすい。二,三番茶期は外観がよく,特に三番茶の殻色はすぐれている。
    C21:形状は悪いが,色沢が良いのが目立つている。一番茶期は水色・滋味がうすいが,二番茶期は良くなり,ご番茶の品質が最もすぐれている。なおこの品種はふるい下よりふるい上のほうが良いという特性を示している。
    2.萎凋ならびに発酵操作における晶種間差異
    a.萎凋:5品種間では葉肉が厚く,茎の太いべにほまれの萎凋速度が最もおそく,他は大差ないが,C17とC19がやや早く,C18とC21はその中間型と思われる。
    b.発酵:C18は調査を欠くが,4品種については,C21とべにほまれ・C19およびC17の三つのタイプに分けられる。発酵速度はC17が早く,C21はおそく,べにほまれ・C19はその中間型という結果を得たが,製品の香気・殻色を主体とするか,水色・滋味を主体とするかによつて発酵速度の判定が異なつてくるの,で,その点に関してはさらに検討を要する。
  • 桑原 穆夫, 竹尾 忠一, 渡辺 広, 古畑 哲
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 55-58
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    通風乾燥機による萎凋の特長を,自然萎凋を対照に調査し,適当な使用法を検討した。その結果をまとめると次のξうになる。
    1.乾燥室に積み上げる茶葉量は,30kg/m2が品質的にみてだいたい適当である。
    2.通風は,30kg/m2の積み上げに対し,静圧水柱で10mm程度が適当であつた。
    3.萎凋速度には大気温湿度の影響が大きく,温度が高くて湿度の低いときに急速に進んだ。しかし,その萎凋速度は自然萎凋の場合と大差がなかつた。
    4.萎凋が適度に達すると,見掛けの茶葉の容積がほぼ半減した。
    5.茶葉温は入口側と出口側,つまり上・下層で1~3℃の差があつた。これは積み上げの増加および空気温湿度によつて変化するが,萎凋速度のむらを示すものでもあり,少くとも数回のかきまぜは必要であつた。
    6,製茶品質は,在来種のはさみ摘を原料にしたものでは,自然萎凋によるものと大差がなかつた。
    7.萎凋速度は特別速くもなかつたが,狭い面積で大量の茶葉を萎凋できる利点があつた。
    なお,本試験の一部は1957年3月の茶技研発表会において発表した。
  • 上野 健二, 杉山 春喜智, 斎藤 弘, 岩堀 源五郎
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 59-73
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.セイロンより輸入したC.C.C型シングルアクション揉ねん機による,ブロークン型の紅茶の製造法につき,はさみ摘原葉を用いて,1955~1957年にわたり試験した。
    2.この機械の基本的な操作方法としては,生葉投入量はインド,セイロン等における手摘原葉の場合に比し約20%減で,生葉換算113kg(萎凋程度3G~35%)が適当と認められた。この投入量に対しては,回転数は43rpm,揉ねん時間は第1回揉ねん40分,第2回揉ねん30分が良好であつた。
    3.回転数と揉ねん時簡との間には密接な関係があるので,特にこの点に関して再調査を行つたが,回転数を43rpmとし第1回揉ねんを40~50分(第2回揉ねん30分)とした時が最も適当で前の成績を確認した結果となつた。
    4.揉ねん機の合理的な使用法を明らかにするため,普通型の揉ねん機と組み合せて比較した結果,第1回揉ねんに従来型の揉ねん機を使用し,第2回揉ねんにおいて,本機により強圧揉ねんすることが効果的であることがわかつた。
    5.揉ねん中の茶温の上昇が製茶品質に影響することが大きいと思われたので,1回の加圧時間を短くし重圧のかけはずしの回数を多くして試験した結果その欠点を防ぐことができた。また第1回揉ねんに普通型揉ねん機を使用するかわりに,本機を無加圧で使用しで試験し,投入量113kg,回転数毎分43回の場合,揉ねん時間を多少長くして,第1回50分,第2回40分とすることによつて目的を達することを認めた。
  • 桑原 穆夫, 竹尾 忠一, 古畑 哲
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 73-75
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    紅茶荒乾燥の条件中,空気温度を変えることによつて起る乾燥速度・茶葉温・酵素力価および香気への影響を,べにほまれの発酵葉を用いて試験した。その結果,荒乾燥の目的である発酵止めは,発酵中の酸化酵素抑制の状態よりみて,機内空気温度80℃以上で,茶葉温が44℃~45℃を越える場合,20分でほぼ完全に達成されるようである。揮発性カルボニル化合物は荒乾燥中に大部分が蒸発するが,この場合空気温度の高低がカルボニル化合物の残量に深い関係を示した。
    終りに乾燥試験機の使用に対して,種々御援助をたまわつた加藤部長ならびに,機械研究室の各位に感謝する。
  • 水平ぶるいに関する基礎的調査
    原 利男, 久保田 悦郎
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 75-82
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.製茶再製用水平ぶるいのふるいわけ特性および最適操作条件などを明らかにするため,ふるいわけ時間と分粒率との関係,ふるいわけ中の各時間におけるふるい下粒子の粒度および粒形,投入量の影響,振幅と振動数との関係等を調査した。'
    2.回分式の水平ぶるいにおいては1ふるいわけに及ぼす因子として,ふるいわけ時間の影響が著しいことを明らかにした。また玉線茶のような球形粒子のもののほうが,煎茶のゆな彫粒子のものより,分粒初期に多くの粒子がふるいわけられ,ふるい目の開き寸法の大きいもののほうが,小さいものより分粒初期に多くの粒子がふるいわけられることを明らかに1した。
    3.分粒初期に小粒子が多くふるいわけられ,ふるい,わけ時間がたつにしたがつて,細長い大きな粒子がふるいわけられることを明らかにした。
    4.投入量の少いものほど分粒初期に多くの粒子がふるいわけられ,また.同一粒度分布のものをかなり長時間ふるいわけても,投入量の多いほどふるい下となる粒子が少くなることを明らかにした。
    5.振幅2~106mmの水平ぶるいにおいては,最適操作条件(振幅と振動数との関係)として,次の橋本の実験式が適用できることを明らかにした。
    NB0.585=2,000~2,500
    ただし,Nは振動数(rpm),Bは振幅(mm)である。
    6.振幅27~106mmの低速振動ぶるいにおいては,振動数が最適に近い状態であれば,分粒率に大差はなかつたが,振幅2mmの高速振動ぶるいは前者に比較して,薯しくふるい下粒子が少くなつた。よつて製茶の分粒にはある程度振幅の大きい低速振動ぶるいを用いるのがよいよう1に認められた。
    この研究を行うにあたり,御懇篤な御指導を賜わつた名工試,橋本建次技官,ならびに当茶業部,上野健二技官,本杉朝太郎技官,また実験に協力していただいた家弓実行氏に厚く御礼申し上げるとともに,実験装置を提供され便宜をはかつていただいた寺田産業株式会社に深く感謝する。
  • 久保田 濃, 中野 不二雄
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 83-90
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.紅茶揉ねん葉ふるい下,ふるい上を用いて,透気乾燥を行い,乾燥の機購を追求した。
    2.温度60,80,90℃,風量44,77,108kg/hr,(風速0.3,0.6,0.9m/sec),茶層の厚み20,40,60mmとし,これらの乾燥条件のもとにおける減量曲線,乾燥速度曲線を求めた。
    3.恒率期間および数種の自由含水率の点において,乾燥温度・風速・層厚みが,乾燥速度に及ぼす影響を示した。
    4.乾燥温度60℃,風速0.9m/sec,厚み40mmで乾燥した場合の茶温の変化を,空気入口・空気出口・途中2ヵ所にて測定した。
    5.乾燥の機構は,並行流の場合とは大部異なり,乾燥条件により恒率期間が現われる。これは乾燥開始と同時に層全面より蒸発が始まるのではなく,空気入口の比較的薄い層のみで蒸発を開始し,この蒸発層は時間の経過とともに,空気出口に移動し,これが空気出口に達した時に減率期間に入る。減率期間の乾燥速度曲線は並行流のものと相似である。
  • 鳥井 秀一, 太田 勇夫
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 91-99
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    For establishing the sampling method of foliar analysis by which the tea plant was diagnosed, the variations of inorganic constituents (ash, N, P2O5, K2O, CaO, etc.) of tea leaves in the year, region, variety, and development in the first. season were determined.
    The annual variation : At the middle of every month, the mature leaves of two varietics (Benihomare and Tamamitlori) wcre analyzed. These constituents generally reached high levels in autumn, then declined and kept constant, lcvels throughout winter season.
    The regional variation : From ten tea experiment stations in the principal tea-producing prefecturesin Japan, the winter old leaf, spring young leaf, and spring old leaf of Yabukita variety were collected and analyzed. The regional variation of soil constituents was very large, i. e., the max. values of P2O5 and MnO were 60 times and 20 times larger than the min. ones of the respective constituents. On the leaf constituents, the variations of N and ash were small, while those of MnO and CaO were large. It was better to adopt the winter old leaf as. the sample for analyzing N or CaO owing its low regional variation, and for analyzing K2O or MnO any kind of leaves would be adopted. Significant correlations were observed between N, IMO and P2O5 contents of soil and those of leaves. The contents of these three constituents in soil influenced upon those of young spring leaf in the case of the former two, and upon that of winter and spring old leaves in the case of the latter one. The tea plant whose old leaf lost larger N content during the period from winter to spring flushed new shoots which were poor in N in spring. The loss of N above-mentioned seemed to be a factor indicating the nutritional status of the plant. Concerning the content of constituents, N, P2O5 and K2O were most abundantly contained in young leaf, CaO and MnO more in old leaves, and ash least in winter old leaf.
    The varietal variation : The three kinds of leaves as the same as in the investigation of regional variation were sampled from twenty tea varieties cultured in the field of our station. The analytical results showed that the varietal variations of N and ash were small and the coefficients of variation did not exceed 10%, whale those of MnO and CaO were large as in the case of regional variation. So many significant correlations among the constituents did not exist as in the regional variation, as there were some varieties having special composition of constituents.
    The variation in the development of young leaf : The constituents of young leaf of Tamamidori variety were determined every five days in the first season. The result indicated that the inorganic constituents such as P2O5, K2O, and CaO were kept at fairly constant levels during a wide range of maturity of leaf. It is unnecessary to pay so much attention for sampling tea leaf as in the analyses of organic constituents.
  • 河合 惣吾, 森田 昇
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 100-108
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    The classification and characteristics of tea soil on Makinohara Plateau, Shizuoka prefecture were researched.
    The soils of Makinohara plateau were consisted of two categories called "Akatsuchi" and "Kuroboku".
    From the results of morphological, mechanical and chemical analyses, these soils may be classified as follows
    1. "Akatsuchi" was classified as yellow soil.
    2. "Kuroboku" was considered to be deriv-ed from volcanic ash soil and designated as "Ando soil" on the soil survey U.S.A.
    The most conspicuous characteristics of these tea soils were as follows:
    1. From the results of mechanical analysis, the clay leached layers were observed in. the tea soil profile.
    2. The SiO2/Al2O3 of clay fraction of tea soil was generally high in the surface soil and which seemed to show. evidences of the translocation of the free R2O3 from the surface soil.
    3. Reaction of the tea soil was very strongly acidic, owing to heavy leaching of exchangeable calcium.
    4. Aluminium content soluble in neutral salt solutions or mineral acids was larger in the tea soil than in the cultivated soil, but that soluble in acetic acid was much in thecultivated soil.
    5. From these results, the tea soils seemed to have the characteristics of both forest soils and planosols.
  • 安部 卓爾
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 109-114
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • ボクチャーバ エム・アー
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 115-121
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
  • オパーリン アー・イー, シューベルト テー・アー
    1958 年 1958 巻 12 号 p. 122-125
    発行日: 1958/11/30
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1f
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1g
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1h
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1i
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1j
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1k
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1a
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1b
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1c
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1d
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 1958 巻 12 号 p. e1e
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
feedback
Top