茶業研究報告
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1961 巻, 17 号
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  • 原田 重雄, 渡辺 明, 三ツ井 稔
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 1-7
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    “Benifuji ” was developed by the-Breeding Laboratory of the Tea Division, Tokai-Kinki Agricultural Experiment Station, and the registration of this variety was made in 1960.
    Benifuji was selected from the cross Benihomare x C 19. The superior characters of this variety are good growth both in cuttings and in young age, high yield especially when young, good tolerance to cold, and superior qualities of black tea. It is adapted to the northern distrief of black tea production in Japan because of its tolerance to cold.
  • 讃井 元, 安間 舜
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 8-11
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    Himemidori is a new variety for making Gyokuro, selected from japanese indigenous tea plant (Yamatya), originated in Yame district, Fukuoka-Ken.
    The yield of shaded fresh leaf in the spring harvest time is about 300 kg. per 10 are and the qualities of made tea are very refined. This variety is scarcely suffered from disease, pest and cold injuries.
    The cut rooting ability is not so good, but if we applied the etiolation method, the root developing become very easy.
  • 讃井 元, 安間 舜
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 11-15
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    Izumi is a new variety for Kamairitya -(Pan fired tea).
    This is a progeny of Benihomare and was selected from the natural crossing seeds.
    Izumi has fine flavor and nice taste for export to North Africa and especially fertile in yield. The yield of fresh leaf in a year is about 1000 kg. per 10 are.
    This variety is vigrous growing and cold resistant but is susceptible to the Japanese Exohasidium Blight (Exobasidium reticulutum ITn et SAWADA).
  • 泊 純
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 15-18
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 中山 仰, 原田 重雄
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 19-23
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    茶の芽条変異を誘発するため,芽に対しPを処理する方法につき1956~60年に試験した。
    1.滴下処理法:頂芽または側芽に1芽当たり25,50μcの32P水溶液を滴下処理した結果,班葉,奇型葉などが生じたが,翌年新しく発生した葉は正常形に復帰した。
    2.はく皮処理法:枝の途中を小さくはく皮し,その下部にリング状の傷をつけ,その傷口からP水溶液を吸収させ,側芽の生長点に対し内部からβ線を照射する方法を試みた。その結果はやぶきたの秋芽に対し25μcを処理した枝から,葉形,成葉の光沢などの変異した枝条が得られた。一方夏芽に対する処理は枯死枝条が多かった。
    はく皮法について芽に移行したPの量を調査した結果は芽における放射能は処理後7日自まで急速に増加し,以後はそのまま滅衰した。
    この研究の結果から,はく皮法によるPのβ線内部照射は,茶の突然変異誘発にきわめて有効と認められる。
  • 萎凋中の温度と萎凋速度・品質との関係
    桑原 穆夫, 竹尾 忠一, 古畑 哲, 西条 了康
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 23-32
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.関係湿度60%下で萎凋温度が20℃から45℃の間では萎凋による重量減は直線的に進み,20℃:4.2%/hr,25℃:4.6%hr,30℃:6.9%/hr,35℃:7.4%hr,40℃:10.8%/hrおよび45℃:14.5%/hrの萎凋速度を示した。
    萎凋速度が速くなると,水分の多い茎の部分は,他の部位に比較して萎凋しにくくなった。
    2.茶葉温度は萎凋温度の影響を受け,萎凋温度と茶葉温度はそれぞれ20℃:19,3℃,25℃:22,2℃,30℃:25.9℃,35℃:30.5℃,40℃:34.8℃および45℃:40.0℃を示した。なお茶葉温が40℃を越すと,萎凋葉の一部にかっ変現象が認められるようになった。
    3.萎凋温度20℃から45℃の範囲内では,ポリフェ・ノールオキシダーぜ力価に,温度による影響は認められなかった。
    4.萎凋葉のタンニンは,温度の高い区ほど生葉時に比較して減少していた。発酵葉では20℃区のタンニン量は他の温度区に比較して多く,温度が高い45℃区のタンニン量は少なくなっていた。
    茶の水色は20℃,25℃区がうすく,45℃区は量も濃厚で黒みが強く感じられた。
    5.茶の品質は香味,水色とも平均して25℃から35℃区のものが良好であって,20℃区は発酵が十分に進まず水色がうすく青臭味を感じ,45℃区は芳香,うま味に乏しく,水色も黒み参強くて発酵の過度に進む傾向が認められた。
    以上の結果から萎凋に適する温度としては,25℃から35℃の範囲があげられた。
  • 玉木 佳男
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 32-36
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.Averell-Norris法を茶に適するように若干改良し,茶におけるEPNの残留量の分析を行なった。本法によるEPNの回収率は96%であり誤差は3%であった。
    2.一,二,三番茶の各期についてEPN散布後の経過日数と,生葉および蒸熱乾燥葉中の残留EPNとの関係を調べたところ,その減少速度は各茶期によって異なっていたがいずれも散布3週間後には3ppm以下に減少していた。
    3.EPNの蒸熱乾燥操作による減少率は一定ではなく,生葉中の量の多いときは減少率もかなり大であるが(乾物中166.3ppmに対し29.7%),量が少ないときには減少率も小さい(乾物中3.3ppmに対し6.1%)ことが認められた。
    4.蒸熱乾燥葉から熱湯で浸出されるEPNの量は通常の飲用時の浸出条件では非常に少なく2.0~4.6%程度であった。
    5.これらの結果から,EPNを茶に使用する場合には,散布後3週間以上経過したのちに摘採,製造を行なえば安全であると考えられる。
  • 河合 惣吾, 石垣 幸三, 高柳 博次
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 37-41
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    茶樹に対する苦土の肥効について,ポット試験により黄色土を供試して前報に引き続いて同様の設計で試験した。その結果を要約すると次のとおりである。
    1.いずれも苦土の肥効が認められたが,ことにリン酸増施の場合における苦土の肥効が顕著であった。
    2.葉・茎・根の化学成分についてみると,無苦土区の新葉はいずれも全窒素含量が少ない傾向が認められ,また苦土施用区のカリ含量が少なく,逆にカリ増施区の苦土含量が少なく,カリと苦土とのきっ抗作用が認められた。
    3.茶葉中の苦土および石灰の形態別含量について調べたところ,苦土施用区ではいずれの形態の苦土も多くなるが,その割合は全般的に水溶性と酢酸可溶性のものが多かった。しかし無カリ区のように著しく多い場合はアルコール可溶性のものも増加した。
    4,跡地土壌についてみると,苦土施用区ではわずかにpHが高くなり,置換酸度が低下する傾向が認められた。
  • 河合 惣吾
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 42-45
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    主として牧之原洪積台地の南部の赤黄色土に由来する茶園土壌について,土壌の無機態リン酸をさらにCa型,Al型,'Fe型および難溶型に分けて調べ,さらにこれら土壌に32Pを添加して,施用リン酸の形態転移の状態を調べた。これらの結果を要約すると次のとおりである。
    1.一般に無機態リン酸のうち,Al型が最も多く,次がFe型,難溶型で,Ca型が最も少なかった。
    2.無機態リン酸のうち,Ca型,Al型,Fe型および難溶型の占める割合をみると,粗粒質でpHの比較的高い茶園土壌では,Ca型に対しAl型,Fe型および難溶型の占める割合は小さいが,強酸性の細粒質の茶園土壌では,Ca型に対しその他の型,特に.Al型の占める割合が大きかった。これらの値を一般畑土壌の場合と対比してみると,茶園土壌のほうがAl型,Fe型および難溶型の占める割合が著しく大きい。
    3. 32Pを用いて施用'リン酸の形態転移の状態をみると,添加後,急速にAl型およびFe型に転移するが,Al型への転移が圧倒的に多く,70%前後を占めていた。
    4.これらの現象が茶園土壌において特に著しい原因は,茶園土壌の酸性化に伴って,土壌中のアルミニウムおよび鉄などが活性化して,施用リン酸と結合するためと考察した。
  • 石灰飽和度が新葉・成葉・古葉・若枝の無機成分含量に及ぼす影響
    河合 惣吾, 池ケ谷 賢次郎
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 45-49
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    牧之原洪積台地の黄色土を用いたポット試験で,土壌の石灰飽和度を2.3(原土),25,50,1000,カリと苦土は5-oにして幼茶樹(やぶきた)を栽培し,土壌の石灰飽和度が茶樹め新葉・成葉・古葉・若枝の鯔成分含量に及ぼす影響について試験した。
    その結果を要約すると次のごとくである。
    1.窒素・カリ含量は新葉>成葉>古葉>若枝の順に,リン酸含量は新葉>若枝>成葉>古葉の順に多い傾向があるが,窒素・リン酸・カリ含量に対する石灰飽和度の影響は明らかでなかった。
    2.苦土含量:は土壌の石灰飽和度が2,3~25-0においては古葉>新葉>成葉>若枝の順に多く,石灰飽和度が50%以上では新葉>成葉>古葉>若枝の順に多かった。
    土壌の石灰飽和度増加に伴って各部位とも苦土含量は低下した。
    3.石灰・マンガン・アルミ「ニウム含量は古葉>成葉>新葉>若枝の順に多く,石灰飽和度の増加に伴い古葉。成葉の石灰含量は明らかに増加し,新葉においてはやや増加した。古葉のマンガン・アルミニウム含量は明らかに低下し,新葉においてはやや低下した。
  • 河合 惣吾, 池ケ谷 賢次郎
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 50-55
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    著者らは牧之原洪積台地の東翼にある榛原町坂部の茶園土壌を調査し,その理化学的性質の特徴を考察した。
    その結果を要約すると次のとおりである。
    .土層断面形態上から,これらの茶園土壌は赤黄色土に属するものと思われ,下層に固結した礫層が存在するのが特徴である。
    理学的性質では,第1層は比較的粗しょうであるが,
    第II層以下はきわめてち密で孔隙が少なく,しかもこの孔隙の大部分は水分によって占められていることである。
    化学的諸性質のうち,特に著しいのは,いずれも強酸性を呈することで,これに伴って引き起こされる不良性は理学性の劣悪と相まって茶樹の生育を著しく阻害しているものと考察した。
  • 1961 年 1961 巻 17 号 p. 56-59
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 足立 東平
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 60-70
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 鳥井 秀一
    1961 年 1961 巻 17 号 p. 71-75
    発行日: 1961/06/20
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
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