茶業研究報告
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1969 巻, 31 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 刑部 勝, 高城 親義
    1969 年 1969 巻 31 号 p. 1-4
    発行日: 1969/04/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1) 刑部は1965~'66年の調査結果から,フェンカプトン・エストックス抵抗性のカンザワハダニは東海・近畿と北九州の茶園に広く分布しているが,ケルセン抵抗性のカンザワハダニは少なく京都府の茶園にだけ発生していたと報告している。
    2) 本報では京都府の茶園におけるケルセンならびにエストックス抵抗性カンザワハダニの地理的分布について調査した。
    3) ケルセン抵抗性のカンザワハダニは,1967~'68年に行なったこの調査においても発見された。しかし,その発生地域は局部的で,相楽郡山城町の茶園にだけ発生が認められた。
    4) エストックス抵抗性のカンザワハダニは山城地区の茶園に広く分布していたが,丹波・丹後地区の茶園では認められなかった。
  • 桑原 穆夫, 西条 了康
    1969 年 1969 巻 31 号 p. 5-10
    発行日: 1969/04/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    透気方式による紅茶の発酵法を検討した。透気発酵装置は図1に示したが,この装置を使って発酵葉を管理すると,単位面積当たりの処理量が容易に標準法の10倍になり,しかも製茶品質も劣らなかった。この方法は製茶工場で活用されれば非常に有効な方法であると考えられる。
  • 西条 了康, 桑原 穆夫
    1969 年 1969 巻 31 号 p. 11-18
    発行日: 1969/04/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    紅茶のかおりをガスクロマトグラフで分析する方法として,紅茶に熱湯を注いで出てくるhead space vaporを採集する諸条件を検討した。その結果,200ml三角フラスコに紅茶を309とり100mlの熱湯を注いだ後,直ちにふたをして沸騰湯煎中に入れ,6分経過したところで,そのhead space vapor10mlをPEG-6000のカラムを用いたガスクロマトグラフへ注入することとした。この方法を用いて1年間貯蔵した紅茶を分析したところ,貯蔵により顕著な変化を示すものは,n一カプロンアルデヒドの増加とトランスー2一ヘキセナールの減少であった。また,着香茶の分析で着香成分を検出した。
    終わに臨み,本実験遂行に当たって有益なる助言をいただいたお茶の水女子大学山西貞教授,当場鳥井秀一場長,外国産紅茶を分与いただいた三井農林株式会社松田昌夫氏,紅茶の貯蔵試験に協力していただいた当場原利男技官,佐藤哲哉技官,実験結果の取りまとめに協力していただいた竹尾忠一製茶第1研究室長に厚く感謝の意を表する。
  • 酵素活性とクロロホルムテストおよび紅茶品質との関係
    太田 勇夫, 鳥屋尾 忠之, 中田 典夫, 和田 光正
    1969 年 1969 巻 31 号 p. 19-25
    発行日: 1969/04/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    紅茶用品種・系統のポリフェノールオキシダーゼ活性をワールブルグ検圧法によって測定したところ,その変動は一般化学成分の変動に比べて大きく,系統間で酵素活性の強さに大きな差があることが認められた。また,酵素活性とクロロホルムテストによる葉色の測定値との間には高い相関関係があることが認められ,クロロホルムテストは茶葉酵素活性の強弱の判定に有効であることがわかった。さらに,酵素活性は紅茶の品質を決定する大きな要因であることを確認した。
  • 中川 致之
    1969 年 1969 巻 31 号 p. 26-32
    発行日: 1969/04/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    (1)カテキン水溶液の自動酸化の速度は一般に緩慢であり,また,生成する酸化物の可視部スペクトルは分子内にピロガロールを持つカテキンとカテコールグループのみを持つカテキンの2種のタイプに大別された。
    (2)(-)-エピカテキンに塩基性物質あるいはアミノ酸を添加した場合,初期の段階では430mμ近辺に山を持つスペクトルを呈し,やがて380~390mμ近辺に山を有する形状に変化した。
    (3)カテキン水溶液にアミノ酸類を添加した場合カテキンの自動酸化を促進することが認あられたが,その程度は塩基性の強いものほど大きかった。また,各種緩衝液を加えて,pHによる影響を検討した結果,pH7.0を越えると急激に着色物の生成が促進されることが認められた。
    (4)カテキンに塩基性物質を添加した場合,酸素吸収量が著しく大きくなり酸化を促進することが確認された。なお,(-)-エピガロカテキンと(-)-エピカテキンを比較すると前者は後者に比して酸素吸収量がはるかに多いのに反し,着色の程度は劣っていた。
  • イソビテキシンとサポナリンの確認
    坂本 裕
    1969 年 1969 巻 31 号 p. 33-36
    発行日: 1969/04/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    Infrared spectrum of pigment I, isolated from green tea infusion, was superimposable with an authentic sample of isovitexin.
    Saponarin was newly identified in green, tea infusion as the results of UV-, IR-spectral, elementary, and paperchromatographic analyses. (Yield : about 150 mg from 20 kg of green tea)
  • 1969 年 1969 巻 31 号 p. 55-85
    発行日: 1969/04/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
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