1993~1995年の3ヶ年にわたり,'さやまかおり,やぶきた,おくみどり'の一番茶期の新芽中における全窒素,カフェイン,タンニン,ASA,エピカテキン(EC),エピガロカテキン(EGC),エピカテキンガレート(ECg),エピガロカテキンガレート(EGCg),カテキン(C)の含有量を調べた。その結果,
(1)全窒素,カフェイン,タンニン,総カテキン量は各年度とも新芽の生育に伴い減少した。
(2)ASAは生育に伴い徐々に減少するなかで,降雨の後に品種の別なく大きく減少し,その後日射量の多い日が続くと増加・回復することを確認した。降雨後の減少量は,茶芽熟度による差があるような傾向を示した。
(3)ECとEGCは生育に伴い増加する傾向が見られた。ECg,EGCg及びカテキン(C)は顕著に減少した。また,変動パターンとしては,ECとEGC,ECgとEGCgの挙動が類似していることを確認した。
抄録全体を表示