茶業研究報告
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2009 巻 , 107 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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総説
  • 西條 了康, 加藤 みゆき
    2009 巻 (2009) 107 号 p. 107_1-107_18
    公開日: 2011/12/09
    ジャーナル フリー
    フラボノイド化合物に属するカテキン類が何時,誰によって発見されたかの歴史的経緯について,過去の論文を調査した。
    1.カテキンは初めアカシアカテキュ,ガンビールカテキュから分離され,分子式,構造式が提案された(1902年)。1948年までに天然界から6種のカテキン類が発見され,そのうち3種類は茶から発見された。これら6種類のカテキン類の発見論文,発表年をTable 1に示した。(-)-エピガロカテキン3-ガレートは茶カテキン類の最大成分であるが,これらのカテキン類では最後になって発見された。その理由は,従来の分離法である酢酸エチルなどの溶媒分別や酢酸鉛沈殿法では,純粋に分離でされなかったからで,その発見はシリカゲルカラムクロマトグラフィーの発達によるところが大きい。
    2.茶に存在する6種のカテキン類は加熱によりエピ化し,対応する6種のエピ化カテキン類を形成する。天然のカテキン類と区別するためにエピ化したカテキン類をTable2に示した。2次元ペーパークロマトグラフィーによりエピ化した(-)-カテキンと天然の(+)-カテキン,エピ化した(-)-ガロカテキンと天然の(+)-ガロカテキンを分離するとことにより,茶に存在する天然の(+)-カテキン,(+)-ガロカテキンを確認出来た。
    3 .茶に存在する10種類のカテキン類(Table1のカテキン類を含めて)の構造式,発見論文,発表年をTable3に示した。これらのカテキン類は新鮮茶葉での含有量が定量されている天然に存在するカテキン類である。
    4.Table4に茶葉,ウーロン茶から同定された微量の8種のカテキン類誘導体の構造式,発見論文,発表年を示した。これらのカテキン類は新鮮茶葉での存在について,十分検討されてないことから,一部は人工産物(artifact)の可能性もある。
    5.Table5に8種類のアフゼレキン類誘導体の構造式,発見論文,発表年を示した。
    6.Table6に10種類の(+)-カテキン類誘導体の構造式,発見論文,発表年を示した。
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報文
  • 内野 博司, 本多 勇介, 中島 健太, 佐々木 功二, 小林 明, 田中 江里, 久米 信夫, 酒井 崇, 嶋崎 豊, 石川 巌, 岡野 ...
    2009 巻 (2009) 107 号 p. 107_19-107_30
    公開日: 2011/12/09
    ジャーナル フリー
    茶新品種‘ゆめわかば’が埼玉県農林総合研究センター茶業特産研究所で育成された。‘ゆめわかば’は1968年に‘やぶきた’ב埼玉9号’の交配により得られた個体群より選抜され,1994年から2003年に県単試験を含む栄養系適応性試験,裂傷型凍害抵抗性及びもち病抵抗性検定試験を実施し,更に2004年,2005年には香気の更なる発揚を目的に試験を行った。この結果,優秀と認められ,2006年10月17日に茶農林53号‘ゆめわかば’として命名登録,2008年10月16日に品種登録された。‘ゆめわかば’は摘採期が‘やぶきた’より1日から2日遅い中生品種である。生育,収量とも‘やぶきた’並である。耐寒性は赤枯れ抵抗性が「強」,青枯れ抵抗性が「やや強」,裂傷型凍害抵抗性が「強」でいずれも‘やぶきた’より強い。また,病虫害抵抗性は,炭疽病に「やや強」である。製茶品質は外観が優れ,内質も‘やぶきた’並に優れる。また,摘採葉を重量減15%から20%に軽く萎凋させることによって,香気及び滋味が向上する。耐寒性が強いために,関東やそれに類似した冷涼な茶産地に適する。
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  • 中野 敬之
    2009 巻 (2009) 107 号 p. 107_31-107_49
    公開日: 2011/12/09
    ジャーナル フリー
    二番茶を晩期に摘採した後にせん枝すると,秋季における樹冠のバイオマスは顕著に減少した。二番茶後のせん枝が秋整枝後の樹冠表面の芽数に及ぼす影響は二番茶の摘採時期によって異なり,二番茶を早期に摘採した場合はせん枝位置が低いほど(せん枝強度が大きいほど)芽数を増加させたが,二番茶を晩期に多収で摘採した場合はせん枝位置が低いほど芽数を減少させた。しかし,二番茶を早期に摘採してせん枝した場合でも翌年一番茶の新芽数が増加することはなく,二番茶後のせん枝位置が低いほど,翌年一番茶の新芽数を減少させて,百芽重を増加させる効果があった。二番茶後のせん枝が翌年一番茶の早晩に及ぼす影響については,せん枝位置が低くて,秋整枝位置が高い組み合わせにすると,翌年一番茶の生育が極めて遅れた。一番茶の摘採時期は,せん枝位置が低いほど遅れた。二番茶後のせん枝が翌年一番茶の収量に及ぼす影響は年次によって異なり,増収する場合と減収する場合があり,安定していなかった。ただ,二番茶後にせん枝した区の中で二番茶摘採の早晩が翌年一番茶収量に及ぼす影響を比較すると,晩期摘採は早期摘採よりも一番茶収量が少なかった。二番茶後のせん枝が翌年一番茶の品質に及ぼす影響については,せん枝が全窒素含有率や遊離アミノ酸含有率を低下させ,官能審査点も低下させる傾向がみられたが,一番茶の収量が多かった区の低下が目立った。以上のことから,二番茶を晩期に多収で摘採した後のせん枝は秋季までの新梢の生育を劣らせて翌年一番茶の減収を招くことが明らかになった。
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  • 宮崎 秀雄, 山口 幸蔵, 内野 敏剛
    2009 巻 (2009) 107 号 p. 107_51-107_60
    公開日: 2011/12/09
    ジャーナル フリー
    釜炒り製玉緑茶ならびに蒸し製玉緑茶と普通煎茶について,同じ原料生葉を用いて作り分けを行い,分光測色により色沢(荒茶の分光反射率)および水色(浸出液の分光透過率)の特徴を数値化して比較した。荒茶の分光反射率は,全波長域において普通煎茶が高く,次いで蒸し製玉緑茶,釜炒り製玉緑茶の順となった。釜炒り製玉緑茶は普通煎茶と比較してL*値(明度)およびb*値は小さく,a*値は大きい値を示した。また,蒸し製玉緑茶は普通煎茶と比較して,L*値およびb*値は小さく,a*値には差がなかった。茶期による違いでは,L*値およびb*値で一番茶より二番茶が高くなり,被覆条件の違いではL*値とa*値で茶種(製茶工程)との交互作用が認められた。茶浸出液の分光透過率は,全波長域において釜炒り製玉緑茶が高く,L*値は他2者に比べ有意に大きかったものの,b*値は小さかった。また,蒸し製玉緑茶の浸出液は普通煎茶のそれとL*a*b*表色系の全ての値において有意差は認められなかった。
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  • 渡辺 祐子, 早川 潔, 植野 洋志
    2009 巻 (2009) 107 号 p. 107_61-107_69
    公開日: 2011/12/09
    ジャーナル フリー
    乳酸菌による茶葉中でのγ-アミノ酪酸(GABA)の生産を目的に,新たにGABA生産性の高い菌を検索すると共に,乳酸菌の茶葉中での生育条件とGABA生産及び緑茶カテキンの変化について検討した。
    その結果,GABA生産性の高い乳酸菌L.brevis L12を得ることができた。さらに,L. brevis L12を10%茶懸濁液中で25°C,4日間培養することにより,ギャバロン茶とほぼ同量のGABAを含む新しい茶を作ることが可能になった。しかし,乳酸菌の生育向上の為グルコースを添加した場合,GABAは生成しなかった。
    GABAの豊富な茶葉生産時,茶葉中のグルタミン酸から理論変換量以上のGABAが得られた。原因として,茶葉中のグルタミン酸のアミド誘導体がグルタミン酸を経てGABAとなっている可能性が示唆された。
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短報
  • 山田 憲吾, 吉田 克志, 園田 亮一
    2009 巻 (2009) 107 号 p. 107_71-107_79
    公開日: 2011/12/09
    ジャーナル フリー
    Fluorochrome-labeled lectin, fluorescein conjugated wheat germ agglutinin (F-WGA) was applied to stain tea pathogenic fungi in tea leaf tissue. Infected leaves were fixed and decolorized with a mixture of ethanol and acetic acid, and cleared with 10% KOH for whole mount before staining with F-WGA. Hyphae of Pestalotiopsis longiseta, Pseudocercospora ocellata, Botrytis cinerea and Colletotrichum theae-sinensis fluoresced brightly in whole mount and sectioned samples of infected leaf tissue. In browned tissue, hyphae did not fluoresce frequently in whole mount sample. Autofluorescence of leaf tissue was strong in browned tissue of sections, it was removed by 10% KOH treatment before staining. Penetration hyphae of C. theae-sinensis in cell wall of trichome and hyphae in basal part of trichome did not fluoresced frequently. In whole mount samples of tea leaf infected with Exobasidium vexans and E. reticulatum, hymenia appeared on leaf surface fluoresced, but hyphae in leaf tissue did not fluoresce. In sectioned samples, hyphae fluoresced brightly when sections were treated with 10% KOH before staining.
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  • 水上 裕造, 山口 優一
    2009 巻 (2009) 107 号 p. 107_81-107_84
    公開日: 2011/12/09
    ジャーナル フリー
    This research aims to identify key odorants in withering-flavored green tea. Application of the aroma extract dilution analysis using the volatile fraction of green tea and withering-flavored green tea revealed 25 and 35 odor-active peaks with the flavor dilution factors of≥4, respectively. 4-mercapto-4-methylpentan-2-one, (E)-2-nonenal, linalool, (E,Z)-2,6-nonadienal and 3-methylnonane-2,4-dione were key odorants in green tea with the flavor dilution factor of≥16. As well as these 5 odorants, 1-octen-3-one, β-damascenone, geraniol, β-ionone, (Z)-methyljasmonate, indole and coumarine contributed to the withering flavor of green tea.
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