新しいセフェム系薬剤8剤, Cefoxitin (CFX), Cefmetazole (CMZ), Latamoxef (LMOX), Cefotaxime (CTX), Ceftizoxime (CZX), Cefmenoxime (CMX), Cefotiam (CTM) およびCefoperazone (CPZ) の
Klebsiellaspp.および
Bacteroides fragilisに対する
in vitro抗菌作用と両菌種による実験的混合感染症マウスに対する感染防御効果とを測定し, 基礎的評価を行なった。なお, マウスに実験的混合感染症を惹起させる際, β-lactamase産性株を用い, 各薬剤の
in vitroでのβ-lactamase抵抗性についても比較検討した。
1)
K. oxytocaおよび
B. fyagilisの腹腔内単独感染にてはマウスの死亡率は0%であったが, あらかじめ
K. oxytocaを腹腔感染させ, 4時間後に
B.fragilisを接種すると, 臓器内において
B. fragilisの顕著な増殖が起こり,
K.oxytoca接種後約20時間目にて死亡率100%となった。
2)
Klebsiellaspp.に対する
in vitro抗菌作用はCZX, CTX, CMX, LMOX, CTM, CMZ, CFX, CPZの順で, 同様に
B.fragilisに対してはLMOX, CFX=CMZ, CZX, CTX, CMX, CPZ, CTMの順で強いことが認められた。
3)
K.oxytocaおよび
B.fragilisによる混合感染マウスに対する感染防御効果 (ED
50値) は
K.oxytocaおよび
B.fragilisの双方のβ-lactamaseに対し抵抗性を示すLMOX, CFX, CMZ, 次いで
K.oxytocaのβ-lactamaseに対してのみ抵抗性を示すCZX, CMX, CTXそして両菌株のβ-lactamaseに対し抵抗性を示さないCTM, CPZの順であった。
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