日本化学療法学会雑誌
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43 巻, Supplement5 号
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  • 山田 良成, 斉藤 敏明
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 617-619
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    ニューキノロン系合成抗菌薬balofloxacinの外科領域感染症に対する臨床評価を目的として浅在性化膿性疾患10例, リンパ節炎, 急性化膿性甲状腺炎の各1例, 計12例に投与し, その成績を検討した。
    臨床効果は, 著効2例, 有効8例, やや有効, 無効が各1例であった。細菌学的効果は, 起炎菌を認めた9例中, 消失5例, 減少1例, 不変1例, 菌交代2例であった。自他覚的副作用, 臨床検査値異常はなく, 安全性, 有用性の高い薬剤と思われた。
  • 清水 武昭, 佐藤 攻
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 620-622
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく合成されたニューキノロン系抗菌薬balofloxacinを胆管炎4例および肛門周囲膿瘍2例に使用し以下の成績を得た。すなわち, 臨床効果は胆管炎著効2例, 有効2例, 肛門周囲膿瘍著効1例, 有効1例であった。細菌学的効果は6例から10菌株が分離され (2種複数菌感染2例, 3種複数菌感染1例を含む), 8株が消失し, 複数菌感染の2株が部分消失であった。本剤に起因すると思われる副作用, 臨床検査値の異常変動は1例も認められなかった。
  • 千村 哲朗, 平山 寿雄, 小田 隆晴, 森崎 伸之, 村山 一彦
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 623-626
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    産婦人科領域の各種感染症を対象にbalofloxacin (BLFX) の臨床的検討を行い以下の成績を得た。疾患のうちわけは子宮内感染症 (N=7), 子宮付属器感染症 (N=2), 外性器感染症 (N=3), 乳腺炎 (N=1) の計13例であった。投与方法は, 1回100mgまたは200mgを1日2回食後に経口投与 (4~7日間) した。
    臨床効果は13例全てで有効と評価された。起炎菌は8例より14株が分離され, 3菌種混合感染の1例で1株が残存するのみであった。菌消失率は13/14 (92.9%) であった。
    本剤投与による自他覚的副作用は認められず, また臨床検査値の異常変動も認められなかった。
    以上の結果より, BLFXは産婦人科領域感染症に有効で, 安全性が高い新規経口用キノロン薬であることが示唆された。
  • 斉藤 十一, 深間内 一孝, 桑原 慶紀
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 627-629
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規経口用フルオロキノロン, balofloxacin (BLFX) のクラミジア性子宮頸管炎に対する臨床効果について検討した。クラミジア感染症患者10名に本剤, 1日200mgまたは400mg (b. i. d.) を7~10日間経口投与した結果, 感染症状不明確な2例を除き, 8例全てでChlamydia trachomatis DNAまたは抗原が陰性化した。また, 臨床所見でも症状の改善または消失が全例に認められ, 有効率は100%であった。本剤に起因する副作用や臨床検査値異常変動は全く認められなかった。
  • 保田 仁介, 山元 貴雄, 岡田 弘二
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 630-634
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発された経口キノロン系抗菌薬であるbalofloxacin (BLFX) について産婦人科領域における臨床的検討を行い以下の結果を得た。
    同意の得られた子宮内膜炎3例, 子宮留膿腫1例, 子宮付属器炎5例, バルトリン腺膿瘍3例の計12例の産婦人科性器感染症に対して, 本剤1回200mg, 1日1回の投与を7日間行ったところ, 臨床効果は付属器炎の1例を除いた11例で有効となり, その有効率は91.7%であった。
    細菌学的効果の検討では, 本剤投与前にグラム陽性菌5株, グラム陰性菌13株, 嫌気性菌3株の計21株が検出されたが, 全株が消失し除菌率は100%であった。
    また, 本剤投与による自他覚的副作用および臨床検査値の異常は1例もみられなかった。
    以上のことからBLFXは産婦人科性器感染症に対して有用となり得ると考えられた。
  • 藤野 祐司, 今中 基晴, 荻田 幸雄
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 635-638
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    産婦人科領域感染症患者12名に新規経口フルオロキノロン薬balofloxacin 200 mg (分2) を5~11日間投与し, 臨床評価を行った。その結果, 感染症状不明確の1例を除き11例で有効であった。細菌学的効果は消失7例, 不変1例および判定不能2例で菌消失率は87.5%であった。副作用および臨床検査値異常変動は全く認められなかった。
  • 市川 銀一郎, 西谷 全弘, 早川 貴美子, 深本 克彦, 山川 卓也, 斉藤 秀樹
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 639-641
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しい経口用キノロン薬balofloxacin (BLFX) の耳鼻咽喉科領域感染症に対する臨床的有用性について検討した。
    臨床評価対象は外耳炎8例, 中耳炎1例, 扁桃炎1例, 咽喉頭炎1例の計11例であった。投薬量は, 1回100mgを1日1回~2回, 3~11日間経口投与した。
    その結果, 臨床効果は著効4例, 有効5例, やや有効2例で, 全体の有効率は9/11 (81.8%) であった。やや有効の2例は中耳炎および外耳炎各1例であった。
    起炎菌はグラム陽性菌10株およびグラム陰性菌2株の計12株が分離され, 後検査未実施のため消長不明の5株を除き, 残り7株は全て消失した。
    副作用は慢性中耳炎患者に軽度の「頭痛」および「ふらつき感」が発現した。その症状は軽度かつ一過性で, 投与中止翌日には消失した。臨床検査値の異常変動は, 1例も発現しなかった。
    以上の成績より, BLFXは耳鼻咽喉科領域感染症に対し, 有用な新規経口用キノロン薬であると考えられた。
  • 宮本 直哉, 馬場 駿吉, 横田 明, 伊藤 弘美, 加藤 薫, 甕 久人, 森部 一穂, 柘植 勇人, 木村 利男
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 642-647
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規経口用キノロン薬balofloxacinの耳鼻咽喉科領域感染症に対する臨床的検討を行った。評価対象症例数は副鼻腔炎9例, 化膿性唾液腺炎7例, 中耳炎5例, 扁桃炎4例, および咽喉頭炎1例の計26例で, 本剤1回当り100mgまたは200mgを1日2回, 3~14日間経口投与した。
    臨床効果は「著効」20例,「有効」3例,「やや有効」2例および「無効」1例で, 全体の有効率は88.5%であった。感染症状の程度や1日用量による影響は認められなかった。起炎菌分離症例における有効率は12/14例 (85.7%) であった。起炎菌消失率は17/18菌株 (94.4%) で, 3菌種 (Coagulase-negative Staphylocoms, Staphylococcus epidermidis, Achrmobacter xylosoxidans) 複数菌感染症例のうちA. xylosoxidansのみが残存したものであった。
    副作用, および測定した限りにおいての臨床検査値異常変動は1例も発現しなかった。
    以上の成績より, 本剤は耳鼻咽喉科領域感染症に対して安全で, かつ高い臨床効果を期待しうる新しい経口用キノロン薬であることが示唆された。
  • 松永 亨, 久保 武, 尾崎 正義, 北村 健, 梅村 仁, 執行 昭男
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 648-650
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しい経口キノロン薬balofloxacin (BLFX) の耳鼻咽喉科領域における臨床的検討を行った。評価対象症例は中耳炎3例, 副鼻腔炎4例, 扁桃炎1例, 外耳炎1例の計9例で, BLFXを1回100mgあるいは200mg, 1日1回あるいは2回, 7~14日間経口投与し検討した。
    その結果, 臨床効果は著効3例, 有効1例, やや有効3例, 無効2例で, 全体の有効率は4/9であった。細菌学的効果判定例での臨床効果は著効2例, やや有効1例であった。
    臨床分離株はグラム陽性菌3株, グラム陰性菌1株の計4株で, そのうち3株が消失, 1株が不明で, 菌消失率は3/3であった。
    副作用および臨床検査値異常変動は1例も発現しなかった。
  • 平川 勝洋, 森 良樹, 鈴木 衛, 夜陣 紘治, 原田 康夫, 工田 昌矢, 白根 誠, 山下 隆司, 田頭 宣治, 柿 音高, 小林 優 ...
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 651-654
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    耳鼻咽喉科感染症患者81名に新規合成抗菌薬balofloxacinを投与し臨床効果, 安全性及び有用性について検討した。
    有効性評価対象71例中, 疾患別の有効例は, 副鼻腔炎8例中7例, 中耳炎44例中35例, 外耳炎5例中4例, 扁桃炎10例中9例, 咽喉頭炎2例中2例, 化膿性唾液腺炎2例中2例で, 全体の有効率は83.1%であった。
    分離菌別消失率はStaphylococcus aureusなどグラム陽性菌が88.7% (47/53), Klebsiella pneumoniaeなどグラム陰性菌が75% (15/20) であり, 全体で84.9% (62/73) であった。自他覚的副作用は軽度の胃部不快感1例が認められたが, 投与中止により消失した。また, 臨床検査値の異常変動は認められなかった。
    以上の結果より本剤は当科領域細菌感染症に対し安全かつ有用な薬剤であると考えられた。
  • 大野 重昭, 磯部 裕, 磯部 和美, 田中 香純, 村形 敦, 杉浦 奈保美, 岡田 和四郎, 森 博之, 井上 豊乃, 森 冨喜子, 松 ...
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 655-658
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたキノロン系経口抗菌薬balofloxacin (BLFX) について眼科領域細菌感染症26例を対象に臨床的検討を実施した。BLFXは, 1回100mgを1日2回, 4~15日間, 食後に服用させ, 臨床症状, 細菌学的効果, 臨床検査から臨床効果, 安全性を判定した。
    眼瞼炎1例, 麦粒腫7例, 瞼板腺炎4例, 眼瞼膿瘍4例, 結膜炎5例, 角膜炎5例の計26例の臨床効果は, 著効6例, 有効17例, やや有効2例, 無効1例で, 全体の有効率は88.5%であった。起炎菌は, 6菌種16菌株 (Staphylococcus aureus6株, Staphylococcus epidermidis5株およびその他5株) が検出された。そのうち, S. epidermidis+Corynebacteriumの複数菌感染例については, 投与後の菌検査未実施のため判定不能であり, 残る14株中12株が消失し, 消失率は85.7%であった。
    副作用および臨床検査値異常変動は全く認められなかった。以上の結果を総合的に判断し, 本剤は有用な薬剤であると考えられた。
  • 安東 えい子, 岡村 良一, 鎌田 龍二, 大蔵 文子
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. 659-661
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたキノロン系の経口用抗菌薬であるbalofloxacin (BLFX) について, 眼科領域感染症患者7例を対象に臨床的検討を実施した。BLFXは1回当たり100mgを1日2回, 6~9日間食後投与した。その結果, 麦粒腫4例中2例が著効, 2例が有効で, 瞼板腺炎2例は共に著効, 眼瞼炎1例は有効で, 7例全てが有効以上の臨床効果を示した。細菌検査は全例で実施され, そのうち5例より起炎菌と考えられるStaphylococcus epidermidis3株, Staphylococcus aureus1株およびcoagulase-negative staphylococci (CNS) 1株がそれぞれ1株ずつ分離されたが, 本剤投与により全て除菌された。これらの分離菌株のBLFXに対する感受性は0.05~0.2μg/mlに分布した。副作用として軽度の下痢が1例で発現したが, 特別の処置なしで継続投与が可能で, かつ投与終了とともにその症状が消失するものであった。他に副作用は発現しなかった。また, 臨床検査値の異常変動も発現しなかった。
    以上の成績より, 本剤は安全かつ当科領域感染症に有用な新規経口用キノロン薬であると考えられた。
  • 松本 文夫
    1995 年 43 巻 Supplement5 号 p. Plate1-Plate2
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
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