日本化学療法学会雑誌
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44 巻 , 2 号
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  • 野々山 勝人
    1996 年 44 巻 2 号 p. 77-81
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    黄色ブドウ球菌の産生するコアグラーゼは, プロトロンビンと結合し血漿を凝固させる作用を有する。現在, コアグラーゼ型は抗血清を用いて8種類に分類される。我々はコアグラーゼ産生遺伝子の一部を増幅するprimerを設計 (Primer-1, 5'-TAGGCGCATTAGCAGTTG-3', Primer-2, 3'-CTCTGGTTCTAAGTTGTT-5') した。このPrimerを用いて, PCR法にて増幅したDNAを制限酵素Dra Iで切断した電気泳動パターンより, コアグラーゼ型別ができることを見つけた。今回, この方法を用いて臨床分離Staphylococcus aureus200株について検討を行った。その結果II, V, VII型に泳動パターンの異なる亜型が存在することがわかった。しかし, これらの株も他のものとは泳動パターンが異なり, 型別が可能であった。また, 抗血清法による型別不能株の14株中12株がII型の亜型であった。これらについては今後詳細な検討が必要であるが, 抗血清法による型別不能株もこの方法を用いることにより型別可能であった。
  • 堀 誠治, 佐藤 淳子, 川村 将弘
    1996 年 44 巻 2 号 p. 82-84
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    今日, macrolide (ML) 薬は慢性呼吸器感染症の症状改善に効果を有することが知られているが, その作用機序はいまだ確定していない。ML薬の血清corticoid (Co) levelにおよぼす影響を検討した。Erythromycin (EM) をマウスの腹腔内に投与することにより, 血中Coの上昇が認められた。この上昇は, dexamethasoneの前処理により消失した。また, josamycinではCo上昇作用は弱かった。これらの成績より, EMは間脳-下垂体-副腎皮質系を介してCoを上昇させる可能性がしめされた。この, Co上昇作用は, EMの慢性呼吸器感染症に対する効果の機序の一つであろうと考えられた。
  • ヌードマウス移植ヒト胃癌株を用いた検討
    花谷 勇治, 小平 進, 浅越 辰男, 三吉 博, 長岡 信彦
    1996 年 44 巻 2 号 p. 85-89
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    5-fluorouracil (5-FU) に高感受性のヌードマウス移植ヒト胃癌株 (皮下移植腫瘍) を用い, 5-FU 20mg/kg連日経口投与 (20mg/kg p.o.) と10mg/kg連日腹腔内投与 (10mg/kg i.p.) の抗腫瘍効果を比較検討した。また, 腫瘍内DNAに対する作用の指標としてthymidylate synthase (TS) 結合能を, RNAに対する作用の指標としてRNA中に取込まれた5-FU (F-RNA) 濃度を測定した。治療による体重減少率には両群問に有意差を認めなかったが, 20mg/kg p.o.群は10mg/kg i.p.群に比べ, 実験の全期間を通じて有意に強い腫瘍増殖抑制効果を示した (P<0.05)。相対腫瘍重量におけるT/C比の最小値は20mg/kg p.o.群では9.97%, 10mg/kg i.p.群では48.1%であった。5-FU単回投与によるTSおよびF-RNAに対する作用は一過性であったが, 20mg/kg p.o.群と10mg/kg i.p.群の成績には差を認めなかった。一方, 5-FU連続投与ではTS阻害率およびF-RNA値は治療日数が長くなるほど増大する傾向を認めたが, やはり20mg/kg p.o.群と10mg/kg i.p.群の成績には差を認めなかった。以上より, 5-FUの経口投与は投与量を2倍程度増加することにより, 腹腔内投与に匹敵する効果を期待し得ると考えられた。
  • 健康成人男子でのofloxacinとの比較
    宮崎 茂典, 松井 隆, 荒川 創一, 守殿 貞夫, 前田 幸正, 水山 和之
    1996 年 44 巻 2 号 p. 90-95
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Pazufloxacin (PZFX) およびofloxacin (OFLX) を健康成人男子6名に1回200mg単回経口投与するcross over試験を実施し, 得られた尿検体のStaphylococcus aureus, Enterococcus faecalis, Eschericgia coli, Pseudomonas aeruginosaに対する抗菌力を比較検肘した。最高平均尿中薬剤濃度は, PZFIX投与群で763μg/ml (投与後0~2時間), OFLX投与群で281μg/ml (投与後2~4時間) であった。各菌株に対する尿中抗菌力は, PZFX投与群が, 4時閥後までの検体でOFLX投与群より優れていた。特にキノロン中等度耐性のS.aureus, E.coliおよびP.aeruginosaに対する尿中抗菌力は, OFLX投与群が原尿でも認められない場合があったのに対して, PZFX投与群では4時間後までの検体はすべて4倍以上希釈しても抗菌活性が認められた。このような縞果はPZFXがOFLXより優れた抗菌力と初期の高い尿中薬剤濃度を反映したものと思われた。尿中での最小発育阻止濃度 (MIC) とcation-adjustedMueller-Hintonbroth (CAMHB) でのMICと比較したところ, PZFXおよびOFLXは尿中で抗菌力が低下することが認められた。PZFXは尿中での抗菌力の低下は認められても2管程度であったが, OFLXは5管以上の低下が認められる場合があり, E.coliでは特に顕著な抗菌力の低下が認められた。
  • 花谷 勇治, 小平 進, 三吉 博, 浅越 辰男, 蓮見 直彦, 土井 美幸, 長岡 信彦
    1996 年 44 巻 2 号 p. 96-99
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    60歳の男性で, 両側肺転移と頸部リンパ節転移を有する食道・胃重複癌症例に対し, cisplatin, etoposide, 5-fluorouracil併用 (PEF) 療法を行った。Cisplatin (50mg/m2) とetoposide (100mg/m2) は2週間毎に計8回, 同時に点滴静注投与し, 5-fluorouracilは300mg/m2/dayを計105日間持続点滴静注した。Cisplatin, etoposide2回投与後より, 肺および頸部転移巣だけでなく, 食道と胃の原発巣も著明に縮小し, 7か月間にわたって効果が持続した。酬作用としては, 食欲不振, 脱毛, 白血球減少を認めたが, いずれも軽度で一過性であった。
  • 今後の抗菌薬の臨床試験開発のための (新) 抗菌薬臨床評価ガイドライン (案) 作成の経緯
    砂川 慶介, 山口 恵三, 柴 孝也, 小野寺 昭一, 花谷 勇治, 千葉 寛
    1996 年 44 巻 2 号 p. 100-109
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    我が国の抗菌薬の臨床試験のガイドラインに閲しては, 1987年に発表された「抗菌薬の適応のガイドライン」が (案) のまま現在に至り, 臨床試験の実施にあたって多くの問題を含んでいる。厚生省の研究班では臨床試験実施上, 現在いかなる問題点があるかについて資料を収集し, これらの問題点を解決し, かつすでに発表された欧米の抗菌薬臨床評価のガイドラインとの整合性を考慮に入れたガイドラインを作成することになった。ここでは新しいガイドラインの作成の経緯について, 日本と欧米のガイドラインの違い, 我が国での臨床試験実施上の問題点, 新しいガイドラインはこれらの問題を含めどのような意図で作業が続けられてきたかについて報告する。
  • 1996 年 44 巻 2 号 p. 116
    発行日: 1996年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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