日本化学療法学会雑誌
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44 巻 , Supplement1 号
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  • 副島 林造, 小林 宏行, 入交 昭一郎, 熊澤 淨一, 品川 長夫, 岡田 弘二, 荒田 次郎, 馬場 駿吉, 大石 正夫, 佐々木 次郎 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 1-7
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 吉田 卓史, 三橋 進
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 8-18
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規のプロドラッグ型キノロン系抗菌薬NM441の活性本体NM394に関し, そのin vitro抗菌活性をnorfloxacin (NFLX), ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), tosufloxacin (TFLX) およびsparfloxacin (SPFX) と比較検討し, 次の結果を得た。
    1) NM394はグラム陽性菌からグラム陰性菌にわたる幅広い抗菌スペクトラムを示した。
    2) NM394は臨床分離のグラム陽性菌に対しOFLXおよびCPFXとほぼ同等の抗菌活性を示した。また, グラム陰性菌に対してもCPFXとほぼ同等の活性を示し, 一部の腸内細菌科の菌種およびPseudomonas aeruginosaに対しては比較薬剤中最も優れた抗菌活性を示した。
    3) NM394は多くの臨床分離株に対してMIC濃度で殺菌的に作用した。
    4) NM394の抗菌活性は接種菌量の影響をほとんど受けないが, Mgイオンの存在によりやや低下した。
    5) NM394の抗菌活性および殺菌力はヒト血清添加の影響をほとんど受けなかった。
    6) NM394をsubMIC濃度含有する培地で継代培養すると, 各種細菌の本薬に対する感受性はやや低下した。
    7) NM394はStaphylococcus aureus, Esoherivhia coliおよびP. aeruginosa由来DNA gyraseのスーパーコイリング活性を強く阻害した。
  • 浅田 和美, 桑原 京子, 平松 啓一, 横田 健
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 19-25
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規プロドラッグ型キノロン系合成抗菌薬NM441の活性本体であるNM394のStaphylococcus auaureus, methicillin-resistantS. aureus (MRSA), 高度耐性MRSA, coagulase-negative staphylococci (CNS), Streptococcus pyogenes, Streptococcus pneumontae, Enterococczts faecalis, Enterococczcs faecium, Escherichta coliCS2 (R+), Klebsiella pneumoniae, Proteus mivabilis, Proteus vulgaris, Morganella morganii, Providencia rettgeri, Citrobacter freundii, Servatia marcescens, Enterobactei cloacae, Pseudomonas aerzrginosa (1987年分離), P. aeruginosa (1991年分離), Burkholderia cepacta, Stenotrophomonas maltophilin, Acinetobacter calcoaceticus, ampicillin-resistantHaemophilus influenzaeおよびBacteroides fragilisの21菌種10~66臨床分離株に対するMIC90はそれぞれ25, 1.56, 100, 0.39, 0.39, 1.56, 1.56, 1.56, 0.2, 0.1, 0.1, 0.025, 0.2, 25, 0.39, 1.56, 0.39, 1.56, 1.56, 12.5, 6.25, 3.13, 0.05および25μg/mlであった。NM394は腸内細菌科の菌種を含む多くのグラム陰性菌に対して被検薬剤 (ofloxacin (OFLX), norfloxacin, ciprofloxacin, tosufloxacin, sparfloxacin (SPFX)) 中最も優れた抗菌力を示した。マウス培養マクロファージとの協力的食菌作用は比較的弱く, 1/2 MIC以上のNM394存在下においてのみE. coli細胞はよく食菌消化された。NM394のCHO-K1, HeLa, IMR-32細胞に対する細胞増殖抑制作用はOFLXより強く, SPFXと同程度であった。
  • in vitroおよびin vivo抗菌力について
    菅野 利恵, 宮崎 修一, 辻 明良, 金子 康子, 山口 惠三, 五島 瑳智子
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 26-41
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    プロドラッグ型ニューキノロン系抗菌薬NM441のin vitroおよびin vivoにおける抗菌作用をofloxacin, ciprofloxacin (CPFX), tosufloxacin, sparfloxacin, lomefloxacinならびにnorfloxacinと比較した。
    NM441の活性本体NM394は既存のニューキノロン薬同様, グラム陽性および陰性菌に対して幅広い抗菌活性を有し, Pseudomonas aeruginosaに対する殺菌作用はsub-MICにおいても認められ, 他剤に比べて強かった。
    また, Klebsiella pneumoniaeを用いたマウス呼吸器感染モデルやEscherichia coli, P. aeruginosaを用いたマウス尿路感染モデルに対しNM441は優れた感染治療効果が認められた。これは, マウスにおける本剤の肺および腎への移行性と抗菌力の強さを反映しているものと考えられた。
    さらに, 濃度シミュレーションシステムを用いて, NM441およびCPFXをそれぞれ200mg空腹時経口投与のヒト血漿中濃度に従って推移させた時のP. aeruginosaに対する殺菌作用を比較した。両薬剤とも1時間目で優れた殺菌作用を示したが, 薬剤添加時の菌数に回復するまでの時間はNM441の方がCPFXに比べて長かった。
  • 中塩 哲士, 岩沢 博子, 須佐 千尋, 金光 敬二, 嶋田 甚五郎
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 42-49
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441は新規のチアゼトキノリン骨格を有するプロドラッグ型経口キノロン薬である。その抗菌活性本体NM394のin vitro抗菌力を対照薬 (norfloxacin (NFLX), ofloxacin (OFLX), levofloxacin (LVFX), ciprofloxacin (CPFX), fleroxacin (FLRX), tosufloxacin (TFLX), sparfloxacin (SPFX)) と比較した。使用菌株は当院における臨床分離新鮮株で, グラム陽性球菌270株, 腸内細菌科菌群297株, ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌148株および嫌気性菌54株である。
    NM394はStreptococcus属, Enterococcus属に対して, 対照薬のうちOFLX, CPFXと同等の抗菌力を示した。Enterococcus faeciumに対するNM394のMIC90%は1.56μg/mlで, 検討薬中最も優れていた。しかし, 本薬のStaphylococcus属に対する抗菌力はLVFX, TFLX, SPFXより劣り, メチシリン感受性およびメチシリン耐性Staphylococcus aureusに対するNM394のMICs90%はそれぞれ1.56, 50μg/mlであった。腸内細菌科菌群に対するNM394の抗菌力は良好でEscherichia coli, Citrobacter diverszcs, Klebsiella oxytoca, Enterobacter aerogenes, Proteus mimbilts, Protezcs vulgaris, Morganella morganiiに対しては検討薬中最も良好な抗菌力を示した。同じくPseudomonas aenginosa, Haemophilus influenzaeに対する本薬のMICs90%はそれぞれ0.39,≧0.05μg/mlで, 検討薬中最も良好であった。
    E. coli, Klebsiella pneumontae, P. aeruginosaの各々3株ずつを用いてNM394のpostantibiotic effect (PAE) を測定した結果, それぞれ1.4, 1.8, 1.9hを示し, 対照薬 (NFLX, OFLX, CPFX) とほぼ同程度であった。Teflon sheet表面に形成させたP. aeruginosaのbiofilm形成菌 (sessile cells) に対して, NM394あるいはマクロライド薬 (erythromycin, clarithromycin) のそれぞれ単独では殺菌作用はなかったが, 両系統薬の併用により相乗的殺菌作用がみられた。
  • 加藤 直樹, 加藤 はる, 田中 香お里, 渡辺 邦友, 上野 一恵
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 50-55
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新キノロン系抗菌薬NM441の抗菌活性体であるNM394の嫌気性菌と一部の通性嫌気性菌に対するin vitro抗菌力を検討した。参考菌株を用いた検討では, NM394の抗菌スペクトラムは嫌気性グラム陽性菌からグラム陰性菌まで幅広く, 多くの菌種に対してMICは3.13μg/ml以下であった。しかし, Clostridium属やBacteroides fragilisgroupの一部の菌種には抗菌力がやや弱かった。臨床分離株を用いた検討では, NM394はPeptostroptococcus属やグラム陽性桿菌に対してciprofloxacin (CPFX) やtosufloxacinとほぼ同様で, ofloxacinやfleroxacinよりは優れた抗菌力が認められた。グラム陰性桿菌のうちB. fragilisgroupに対しては, NM394はCPFXと同様に抗菌力はやや弱かった。しかし, Prevotella biviaを除く他の菌種に対して90%の菌株を発育阻止するNM394の濃度は≧0.78μg/mlで, 優れた抗菌力を示した。以上をまとめると, NM394は嫌気性菌全般に対しCPFXと同程度のin vitro抗菌力を有していた。また, マウスを用いた動物実験では, NM441の投与を行っても盲腸内でのClostridium diffcileの異常増殖は極めて少ない成績であった。
  • 西野 武志, 冨井 由文, 芝田 和夫, 川井 真好, 汐月 紀子, 大槻 雅子
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 56-69
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441は新しいプロドラッグ型キノロン系合成抗菌薬で, 本薬は経口投与後, 吸収され代謝を受けて活性本体のNM394となる。今回, NM441のin vitroおよびin vivo抗菌力について, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), enoxacin (ENX) およびtosufloxacin (TFLX) を比較薬として検討し, 以下の結果を得た。
    NM394は教室保存の標準株であるグラム陽性菌, 陰性菌に対して幅広い抗菌スペクトルを示した。NM394は臨床分離のグラム陽性菌, 陰性菌に対してCPFXと同等ないし1/2の抗菌力を示した。また, OFLXとの比較では, NM394の抗菌力はグラム陽性菌に対してOFLXと同等, Pseudomonas aeruginosaを含むグラム陰性菌に対してOFLXの2~8倍強かった。NM394の抗菌力は培地, 血清添加および接種菌量の影響を受けなかったが, pH5.5におけるNM394のEscherichia coliおよびP. aeruginosaに対するMIC値はpH7.0の場合と比較し4~16倍上昇した。NM394はStaphylococcus aureus, E. coli, Servatia marcescensおよびP. aeraginosaに対して濃度依存的な殺菌作用を示し, 検討した薬物の中で最も優れた殺菌作用を示した。NM394のS. aureus, E. coliおよびP. aeruginosaに対する菌体内蓄積量はOFLXおよびCPFXより高かった。NM394を作用させたE. coliおよびS. marcescensの形態観察では菌体の伸長化および溶菌が認められた。また, P. aenrginosaでは菌体の膨化および溶菌が観察された。NM441はグラム陽性菌およびグラム陰性菌によるマウス全身感染症に対してOFLX, CPFXおよびENXと比較し最も優れた感染防御効果を示した。
  • 戸塚 恭一, 柴田 雄介, 菊池 賢, 長谷川 裕美, 清水 喜八郎
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 70-73
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規キノロン系合成抗菌薬NM441の活性本体であるNM394のin vitro postantibiotic effect (PAE) および白血球減少マウスを用いたin vivo effective regrowth time (ERT) について検討した。
    NM394のPAEはStaphylococcus aureus Smithに2および4MICを2時間作用させた時0.85時間および0.95時間で, ofloxacin (OFLX) のそれぞれ0.15時間および0.65時間よりやや長く, Klebsiella pneumoniae BKに0.25μg/mlを同様に2時間作用させた時のPAEは3.15時間であり, OFLXO.6時間, lomefloxacin 0.1時間, fleroxacin (FLRX) 0.2時間より長かった。
    白血球減少モデルを用いたin vivoでのNM394のERTはK. pneumoniaeBKに対して11.7時間 (OFLXは6.7時間), Pseudomonas aerzeginosa ATCC 27853に対して7.25時間 (ciprofloxacinは4.0時間, OFLX, FLRXは効果を認めず) であり, 比較薬剤中最も長いERTを示した。
  • 冨井 由文, 松田 真人, 炭村 展子, 尾崎 正邦, 黄瀬 正博
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 74-89
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規骨格を有する新しいプロドラッグ型キノロン系合成抗菌薬NM441のin vitro, in vivoの抗菌活性について, norfloxacin, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX) およびtosufloxacin (TFLX) と比較した。
    NM441の活性本体であるNM394はグラム陽性菌とグラム陰性菌に対し幅広い抗菌スペクトルを示し, その臨床分離株に対する抗菌力はグラム陽性菌に対してはTFLXに劣るが, OFLX, CPFXとほぼ同等ないし優れ, グラム陰性菌に対してはCPFX, TFLXと同等ないし優れ, OFLXとの比較では明らかに優れていた。
    NM394の抗菌力は接種菌量, 培地種類, 血清等の諸因子の影響をほとんど受けず, 酸性側のpHおよび2mMのAl3+の存在により抗菌力が減弱したが, その程度は他の比較薬剤と同様であった。
    NM394の作用は殺菌的であり, 比較薬剤と同様にそのMICとMBCはほぼ等しく, 増殖曲線に与える影響では被験菌に対する殺菌効果はOFLX, CPFXより強く, 短時間殺菌効果に優れ, 特にグラム陰性菌に対して1~2時間の短時間処理で著明な菌数の減少が認められた。
    NM394はEscherichia coliおよびPseudomonas aenrginosa由来のDNA gyrase活性を強く阻害した。
    NM441はマウス実験的全身感染モデルにおいて, グラム陽性菌感染ではTFLXより劣ったが, stre-ptococci感染でOFLX, CPFXより優れ, グラム陰性菌感染ではほとんどの菌で比較薬剤中最も低いED50値を示した。
    50mg/kgのNM441をマウスに投与した後の最高血清中濃度は投与後0.25時間後の3.06μg/mlであり, 投与後0.25~4時間の肺および腎臓内濃度比はそれぞれ1.3~2.1および2.7~5.6と血清中濃度より高く推移した。
  • 吉田 卓史, 原 哲郎, 宮田 愛子, 荒明 美奈子, 河原條 勝己
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 90-96
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規キノロン系抗菌薬NM441について, in vitroおよびin vivoにおける緑膿菌に対する有効性を既存ニューキノロン薬と比較検討し, 以下の結果を得た。
    1) 臨床分離緑膿菌に対する活性本体NM394の抗菌力はciprofloxacin (CPFX) とほぼ同等であったが, ニューキノロンに対し感受性の低い菌株においてはNM394の抗菌力がやや優っていた。
    2) NM394は液体培地内において, 対照薬より低濃度, 短時間で緑膿菌に対し殺菌的に作用した。
    3) ヒト血清を添加した液体培地内においても, NM394は対照薬に比較し短時間で殺菌作用を示した。
    4) NM394は強い殺菌力を示したため, 2MIC以上の濃度におけるpostantibiotic effect (PAE) は算出不可能であった。1MIC濃度におけるNM394のPAEはofloxacin (OFLX) およびCPFXよりやや長く, tosufloxacin (TFLX) よりやや短かった。
    5) マウスを用いた実験的緑膿菌尿路感染モデル, 呼吸器感染モデルおよび熱傷感染モデルに対するNM441の治療効果は, 対照として用いたOFLX, CPFX, TFLXあるいはlomefloxacin (LFLX) より優れていた。
    6) Carboxymethyl cellulose (CMC) ポーチ内緑膿菌感染モデルにおけるポーチ内NM394濃度は, OFLXより低く, CPFXおよびTFLXより高かった。また, ポーチ内生菌数はNM441投与群において最も速やかに減少した。
  • 堀 誠治, 嶋田 甚五郎
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 97-101
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    キノロン薬が潜在的に痙攣誘発作用を有する可能性のあることはよく知られている。そこで, 我々は新しいプロドラッグ型のキノロン薬であるNM441の活性本体NM394およびその代謝産物のGABA受容体結合に及ぼす影響を検討した。NM394およびNM441は濃度依存的にGABA受容体結合を阻害した。NM394のGABA受容体阻害作用は非ステロイド系消炎薬の共存により増強された。一方, NM394のオキソ体, エチレンジアミノ体は, 単独では本体であるNM394とほぼ同等の阻害作用を有していたが, biphenylacetic acidの共存ではその阻害効果は増強されにくかった。以上の成績より, NM394はGABA受容体結合を阻害することにより痙攣を誘発する可能性のあることが示唆され, また非ステロイド系消炎薬併用時にはその痙攣誘発作用が増強される可能性が示唆された。
  • 鵜飼 洋司郎, 山崎 晃, 黒坂 智恵美, 石間 強, 吉國 義明, 木村 喜代史
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 102-112
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    プロドラッグ型のキノロン系合成抗菌薬NM441の一般薬理試験の一環として, その痙攣誘発作用について, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), lomefloxacin (LFLX) およびenoxacin (ENX) を比較対照薬として, マウス, ウサギおよびネコを用いて検討を行った。マウスにおいて, NM441, OFLX, CPFX, LFLXおよびENXはいずれも単独経口投与では痙攣を誘発しなかったが, fenbufenとの同時経口投与で用量依存性に間代性および強直性痙攣を誘発し, 動物を死亡させた。痙攣誘発作用の強さはENX>LFLX>NM441>CPFX>OFLXの順であった。また, theophyllineとの同時経口投与でいずれの薬物も用量依存性に間代性および強直性痙攣を誘発し, 動物を死亡させた。致死作用の強さはLFLX≧OFLX≧ENX>NM441>CPFXの順であった。NM441はbicuculline, pentylenetetrazolおよび最大電撃痙攣の増強作用を示さなかった。ウサギ脳波において, NM441の活性本体であるNM394の静脈内投与により視床正中中心核および大脳皮質から棘波や全般性発作発射が出現した。NM394のこのような作用はCPFXおよびENXよりも弱いものであった。NM441の経口投与はウサギ脳波に影響を及ぼさなかった。ネコの脊髄反射活動電位に対して, NM441の経口投与およびNM394の静脈内投与はほとんど影響を及ぼさなかった。NM394のラット脳受容体膜標品における [3H] muscimol結合に対する阻害作用は他のキノロン系抗菌薬と同様, biphenylacetic acidの存在下で著明に増強された。NM441の痙攣誘発作用は一部, 脳内GABAA受容体結合阻害作用によるものと考えられた。
  • 倉 紘平, 福井 久司, 福井 孝子, 岡本 美由紀, 田島 小雪, 黒坂 智恵美, 林 誠治, 藤沢 広, 井上 吉郎, 鵜飼 洋司郎, ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 113-128
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441の中枢神経系, 末梢神経系, 消化器系ならびに平滑筋に対する作用について検討し, 以下の成績を得た。
    中枢神経系: NM441は1,000mg/kgの経口投与でラットの発熱体温を軽度ながら下降させたが, ラットの正常体温, 自発運動量および条件回避反応ならびにマウスの一般症状, 協調運動およびhexobarbital睡眠に対して影響を及ぼさなかった。また, マウスにおいて筋弛緩作用, 鎮痛作用および抗痙攣作用を示さなかった。
    末梢神経系: 活性本体NM394は3mg/kg以上の静脈内投与でネコ上頸交感神経刺激による瞬膜収縮を抑制し, 血圧を下降させた。NM441は1,000mg/kgの経口投与でマウスの瞳孔径に対し影響を及ぼさなかった。NM441 (10-4M) およびNM394 (10-3M) はラットの摘出横隔膜神経・筋標本の神経刺激による収縮に対し影響を及ぼさなかった。また, NM441 (0.3%) およびNM394 (1%) はモルモットにおいて局所麻酔作用を示さなかった。
    消化器系: NM441は1,000mg/kgの経口投与あるいは十二指腸内投与でラットの胃腸管内輸送能ならびに胃液および胃酸分泌に影響を及ぼさず, 胃粘膜障害作用を示さなかった。
    摘出平滑筋: NM441は3×10-5M以上でウサギ回腸の自動運動を軽度ながら抑制したが, NM394 (10-3M) は回腸自動運動に影響を及ぼさなかった。NM441 (10-4M) およびNM394 (10-3M) はラット子宮の自動運動, acetylcholine, histamineおよびBa++によるモルモット回腸の収縮ならびにnoradrenalineによるラット輸精管の収縮に対して影響を及ぼさなかった。NM441 (10-4M) はモルモット気管筋を軽度ながら弛緩させたが, carbacholによる気管筋の収縮に対して影響を及ぼさなかった。NM394 (10-3M) は気管筋のtonusおよびcarbachol収縮に対して影響を及ぼさなかった。
  • 倉 紘平, 越智 誠支, 田中 充士, 岡本 美由紀, 林 誠治, 尾崎 孝幸, 武部 美香, 松尾 典子, 井上 吉郎, 上田 房雄, 吉 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 129-146
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441の呼吸・循環器系, 泌尿器系およびその他の組織に及ぼす影響を検討し, 以下の成績を得た。麻酔非開胸犬においてNM441の活性本体であるNM3941mg/kg以上の静脈内投与 (以下, i. v.) で心電図波形に変化 (P, RおよびT波高の増減, PおよびT波高の逆転等) がみられ, 3mg/kgi.v. 以上で血圧下降, 10mg/kgi.v. で呼吸数の増加, 大腿動脈血流量の減少がみられた。NM441100mg/kgの十二指腸内投与では心拍数の軽度な増加以外に呼吸・循環器系に対する影響はみられなかった。麻酔開胸犬においてNM3943mg/kgi. v. 以上で血圧下降, 左心室内圧および左心室内圧拡張末期圧の減少, 大腿動脈血流量の増加ないし増加傾向, 総末梢血管抵抗の減少傾向がみられ, 10mg/kgi.v. で心拍数, 心拍出量およびdp/dt maxの減少がみられた。麻酔ネコにおいてNM394 10mg/kgi. v. で血圧下降とともに頸動脈閉塞による昇圧反応およびacethylcholineによる降圧反応の抑制, noradrenalineによる昇圧反応の抑制傾向がみられた。麻酔ラットにおいてNM39410mg/kgi. v. による血圧下降はcimetidineあるいはdiphenhydramine 10mg/kgi. v. の前処置によって抑制された。NM39430mg/kg i. v. でモルモットにおける気道収縮作用はみられなかった。NM3943×10-4M以上でモルモット摘出乳頭筋の収縮に軽度な抑制がみられた。ラットの摘出大動脈において, NM39410-4M以上でnoradrenaline収縮の抑制, 10-3MでK+収縮の軽度な抑制がみられた。ラットにおいてNM441 1,000mg/kgの経口投与でcarrageenin浮腫に対する抑制がみられ, 腎機能, 肝機能, 血糖値および血液凝固系に対する影響はみられなかった。NM39410-3Mでウサギ血小板のcollagen凝集に対する抑制がみられたが, ADPおよびarachidonicacid凝集に対する抑制ならびにラット赤血球溶血作用はみられなかった。
  • 松田 真人, 奥山 義男, 森野 昭, 尾崎 正邦
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 147-154
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441の活性本体であるNM394の体液内濃度測定法を, 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) 法および微生物学的定量 (bioassay) 法で検討した。
    HPLC法では, 溶媒抽出法および固相抽出法を用いることにより測定可能であった。Bioassay法では, Escherichia coli Kpを検定菌とし, 定量用培地として感受性ディスク培地を用いるアガーウエル法, カップ法およびペーパーディスク法の3方法いずれにおいても測定可能であった。
    ヒト血漿および尿において, HPLC法とbioassay法による測定値はよく相関した。
    -20℃ の保存条件では, NM394はヒト血漿中, ヒト尿中で少なくとも4週間は安定であった。
  • 奥山 義男, 桃田 一夫, 森野 昭
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 155-159
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441および活性本体NM394をラット, ウサギ, イヌおよびサルに投与し, NM441の吸収性について検討を行った。
    1) 各種動物にNM441を20mg/kg経口投与したのち, NM441は血液中に認められなかった。
    2) NM394を静脈内 (5mg/kg) およびNM441を経口 (20mg/kg) 投与したのち, 血漿中NM394濃度の消失半減期 (T1/2, β) はラット, ウサギ, イヌおよびサルでそれぞれ2.07, 3.16, 4.96および12.0時間であった。
    3) NM441を20mg/kg経口投与したのち, 血漿中NM394濃度はラット, ウサギ, イヌおよびサルでそれぞれ投与後1.0, 0.25, 1.5および4.0時間に最高値に達し, それぞれの値は1.47, 0.78, 2.00および0.97μg/mlであった。
    4) NM441を経口投与したのちのNM394のbioavailabilityは, NM394の静脈内投与およびNM441の経口投与時の血漿中NM394濃度のAUCを比較することによつて算出したところ, ラットで38.9%, ウサギで9.06%, イヌで42.2%およびサルで24.9%であった。
  • 芝崎 茂樹, 栗林 尚志, 程島 直子, 仲由 武實
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 160-164
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    イヌを用いてNM441の活性本体NM394, ciprofloxacin (CPFX) およびtosufloxacin (TFLX) の血漿中濃度推移および脳脊髄液中移行について検討した。
    1) 血漿中半減期 (T1/2β) は, NM394; 5.72h, CPFX; 6.89h, TFLX; 3.90hであった。
    2) 脳脊髄液中濃度は, 各薬物とも1時間以内に最高濃度に達し, その後血漿と同様の半減期で減少した。
    3) 血漿中と脳脊髄液中のAUCの比は, NM394 (13.9%) <CPFX (20.7%)=TFLX (22.6%) であった。
  • 芝崎 茂樹, 栗林 尚志, 程島 直子, 仲由 武實
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 165-172
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441の活性本体NM394の動物における腎排泄機構および腎障害時の体内動態について検討した。
    1) ストップフロー法による検討により, NM394のウサギにおける腎排泄は糸球体濾過および尿細管分泌によることが明らかとなった。
    2) 正常ラットにおいて, NM394の腎クリアランスは糸球体濾過速度より大きな値を示し, 尿細管分泌の存在が示唆された。
    3) HgCl2による腎障害により, NM441投与後の消失相の血漿中濃度は上昇し, T1/2は正常群の約5倍に, AUCは約4倍に増大した。
    4) HgCl2による腎障害により, NM394の尿中排泄率は正常群の14~22%に減少した。
  • 原 哲郎, 宮田 愛子, 荒明 美奈子, 河原條 勝己, 和田 光一
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 173-179
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規プロドラッグ型キノロン系合成抗菌薬NM441を, 活性本体NM394換算量としてイヌに100mg/dogおよび1,000mg/dogとなるように1日1回, 14日間連続経口投与を行い, 投与前後の腸内細菌叢の変化, Clostridium difficile関連抗原の検出, 糞便中の活性本体NM394濃度の測定, および薬剤投与前後の分離菌の感受性の変化を検討した。これらの成績を以下に示す。
    1) 糞便の性状は, 実験期間中を通して正常で, 下痢等の異常は認められなかった。
    2) 総好気性菌数および総嫌気性菌数は, 実験期間中を通してほとんど変動は認められなかった。
    Enterobacteriaceaeについては, 薬剤投与8頭中1例を除いて検出されなかったが, 投与終了後7日目には投与前のレベルに回復した。C. difficileは薬剤投与前に8頭中1例に検出されたが, それ以外は全く検出されなかった。
    3) NM441投与によりC. difficile関連抗原は投与後7, 14日目に検出されたが, 投与終了後28日目には検出されなくなる傾向にあった。
    4) 糞便中のNM394の濃度は投与中3~9μg/mg検出されたが, 投与終了後7日目には検出されなかった。
    5) 投与中耐性上昇が認められたStaphylococcus, StreptococcusおよびBacteroides fragilisにおいても投与終了後28日目では元の状態に回復した。
  • 中島 光好, 植松 俊彦, 小菅 和仁
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 180-206
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    健常成人男子を対象としてNM441の臨床第I相試験を実施し, 安全性および体内動態を検討した。
    単回投与試験は20, 50, 100, 200および400mgを空腹時に投与し, 連続投与試験は1回300mgを1日2回7日間連続投与した。食事の影響は200mg単回投与で, 同一被験者においてクロスオーバー法にて検討した。
    単回投与試験の100mg投与1例に頭痛, 2 00mg空腹時投与1例に頭重感が認められたが, いずれも軽度かつ一過性の症状であった。連続投与試験の1例に血清トランスアミナーゼの軽度上昇が, 別の1例に総 (間接) ビリルビンの上昇が認められたが, それぞれ投与終了7日後, 42日後には投与前値に復した。その他の臨床症状, 理学的所見, 心電図, 臨床検査, 平衡機能検査および脳波には異常は認められなかった。また, 尿中結晶は認められなかった。
    空腹時100, 200および400mg単回投与時の抗菌活性体NM394の血漿中濃度は, 投与後0.5~1時間でそれぞれ最高濃度0.68, 1.09, 1.88μg/mlに達し, 半減期7.7~8.9時間で消失した。血漿中濃度曲線下面積は用量とともに増加した。投与後48時間までのNM394累積尿中排泄率はそれぞれ46.0, 38.3, 30.6%であり, その他の代謝物は約7%認められた。唾液中NM394濃度は血漿中濃度の約20%で推移した。400mg単回投与時の投与後72時間までのNM394累積糞中排泄率は52.9%であり, 未変化体NM441も4.2%認められた。
    食後投与時の血漿中NM394濃度は, 空腹時投与に比しTmaxがやや遅延したが, Cmax, AUC0~∞および尿中排泄率に差は認められなかった。
    300mg1日2回7日間連続投与時の血漿中NM394濃度は, 投与後3~4日目で定常状態に達し, その推移は単回投与から求めた予測値とよく一致した。最終投与後48時間までのNM394累積尿中排泄率は49.0%であった。
    以上, NM441は健常成人において良好な忍容性を示し, プロドラッグ型の新しい抗菌剤として吸収も良好で, また連続投与による異常な蓄積も認められないことより, 臨床応用が可能であると判断した。
  • 本廣 孝, 升永 憲治, 大津 寧, 池沢 滋, 松尾 勇作, 丸岡 隆之, 半田 祥一, 長井 健祐, 山田 秀二, 沖 眞一郎, 山田 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 207-220
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたプロドラッグ型のキノロン系合成抗菌薬であるNM441を健康成人7例に対し, 活性本体NM394換算量として100mgを含有するNM441錠を2錠, すなわち200mgを1日2回, 8日間経口投与し, 糞便内細菌叢への影響をみるとともに, 糞便内薬物濃度および糞便から分離した種々の細菌のNM394およびその他の薬剤に対する感受性を測定した。併せて, 体内動態および副作用と臨床検査値への影響について検討し, 次のような結果を得た。
    1) 糞便内細菌叢では全例で好気性菌のEscherichia coli, Klebsiella sp., Citrobacter sp., およびEnterobacter sp.等のEnterobacteriaceaeは投与期間中に減少し検出限界以下となった。その他の好気性のグラム陰性桿菌やグラム陽性菌のStaphylococcus sp., Enterococcussp. も投与期間中に減少し, 総好気性菌数は減少した。Yeast like organismでは投与期間中および投与終了後に一時的に増加傾向を示したが, 一定の変化を認めなかった。嫌気性菌のBifidobacteriumおよびBacteroides fragilis groupの菌数に変化はなかったが, Veillonella, Fusobacterium, Lecithinase (+) Clostridiumは投与期間中に減少または検出限界以下となった。Lactobacillusは3例で投与期間中に減少した。しかし, 総嫌気性菌数に変化は認められなかった。これらの変化は投与終了後に投与前の状態まで回復した。
    2) Clostridium diffcileは投与開始後から投与終了30日後までに2例から分離され, 同日にD-1antigenも500ng/g検出され, この2例中1例ではD-1 antigenに対する血清中の中和抗体価が顕著に上昇した。その他の5例中2例では投与終了後にD-1 antigenが検出された。投与期間中は全例でC. difficileおよびD-1 antigenともに検出されなかった。
    3) 投与期間中に全例で糞便内にNM394が検出され, その濃度は320~1,491μg/gで, 7例中5例は投与終了時が最も高い濃度であった。7例中3例は投与終了後NM394は検出限界以下で, 3例は投与終了後3日目まで, 1例は投与終了後5日目まで検出された。
    4) 糞便から分離されたグラム陽性菌中Staphylococcus aureus, α-hemolyticstreptococci, Enterococcusfaecium, Group D streptococciに対するNM394のMICは, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), tosufloxacin (TFLX), sparfloxacin (SPFX) に同じか類似し, Staphylococcus epidermidis, その他のcoagulase-negative staphylococci, Enterococczts avium, Enterococcus faecalisに対するNM394のMICはTFLXより大であり, OFLX, CPFX, SPFXと同じか類似していた。グラム陰性菌中E. coli, Enterobacter cloacaeに対するNM394のMICはCPFX, TFLX, SPFXと同じか類似し, OFLX, fleroxacinより小であった。Klebsiella pneumoniaeに対するNM394のMICはCPFXより大で, 他の4薬剤と同じか類似していた。Citrobacter freundiiに対するNM394のMICはCPFXと類似し, 他の4薬剤より小であった。嫌気性菌のB. fragilisgroup中B. fragilisに対するNM394のMICはTFLXより大で, 他の4薬剤と同じか類似し, やや弱い抗菌力を示した。その他のB. fragilisgroupに対するNM394の抗菌力はTFLXを除く他のキノロン薬と同様に弱かった。
    5) 初回投与時の血漿中NM394濃度の薬物動態パラメータTmax, CmaxおよびAUC0~12は各々2.07h, 0.95μg/mlおよび4.14μg・h/mlであり, 8日間投与終了時のパラメータもこれらの値とほぼ一致し, 蓄積性はないものと考えられた。また, 各パラメータおよび尿中排泄率は臨床第I相試験時の値とほぼ一致した。
    6) 下痢などの副作用は全例に認められず, 臨床検査値では本剤によると考えられる異常は認められなかった。
  • 齋藤 玲, 多羅尾 史明
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 221-228
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規プロドラッグ型キノロン系抗菌剤NM441の吸収に及ぼす牛乳の影響について, 健常成人男性志願者6名を対象に検討した。
    NM441 200mg (活性本体NM394として200mg含有) 空腹単回投与時のNM394血清中濃度は, 水200mlでの服薬時および牛乳200mlでの服薬時で, それぞれCmaxが1.43±0.27μg/mlから1.00±0.26μg/mlに, AUC0~∞が7.60±1.47μg・h/mlから5.19±1.72μg・h/ml (平均値±SD) に, 約30%有意に低下した。24時間までの累積尿中排泄率も43.9±5.8%から30.8±5.4%と約30%低下した。Tmax, T1/2については大きな差は認められなかった。以上の結果より, 牛乳での服薬はNM441の吸収を低下させることが確認された。
  • 唐木田 一成, 山崎 純子, 佐々木 次郎
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 229-232
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規合成抗菌薬NM441の唾液中および抜歯創内への移行について検討した。
    1) 10名の健常成人男性志願者に本剤200mgを空腹時および食後の2条件下で服用させ, 経時的にNM441の抗菌活性体NM394の血清中および唾液中濃度をbioassay法にて測定した。血清中濃度は, 空腹時投与でTmax 0.85h, Cmax 1.02μg/ml, T1/22.73hおよびAUC4.45μg・h/ml, 食後投与でTmax1.52h, Cmax 0.82μg/ml, T1/23.47hおよびAUC4.66μg・h/mlであつた。唾液中濃度は, 空腹時投与でTmax2.23h, Cmax 0.19μg/ml, T1/23.05hおよびAUC 097μg・h/ml, 食後投与でTmax2.38h, Cmax0.19μg/ml, T1/23.24hおよびAUC 1.00μg・h/mlであった。
    2) 40例の抜歯予定患者に本剤200mgを腺用させ, 抜歯時に抜歯創内貯留液をペーパーディスクに採取し, NM394の濃度をbioassay法により測定した。服用後1~5時間の抜歯創内貯留液中の濃度は0.15~0.97μg/mlであった。
  • 中林 美枝子, 橋口 浩二, 宮下 修行, 窪田 好史, 玉田 貞雄, 二木 芳人, 副島 林造
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 233-237
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    プロドラッグ型ニューキノロン系合成抗菌薬NM441のテオフィリン血中濃度に及ぼす影響を5名の健康成人男子ボランティアを用いて検討した。
    予め4日間経口徐放性テオフィリン製剤のみを投与して, その血中濃度の定常状態が得られると思われる4日目にコントロールの採血を行った。その翌日よりNM441を5日間1日400mgを併用し, 併用3日目と5日目のテオフィリン血中濃度を測定し, コントロールのそれと比較した。
    結果は, 併用時の最高血中濃度 (Cmax), 最高血中濃度到達時間 (Tmax) はコントロールに比べ3日目 (Cmax: 1.21倍, Tmax: 1.48倍), 5日目 (Cmax: 1.24倍, Tmax: 1.52倍) でやや高値を示したが, 有意の差はみられなかった。しかし, 血中濃度曲線下面積 (AUC), 全身クリアランス (ClTB) をコントロールと比較した場合, 併用3日目 (AUC: 1.17倍, CITB: 11.8%の減少) では有意差は認められなかったが, 併用5日目 (AUC: 1.21倍, ClTB: 16.1%の減少) に有意差が認められた。
    今回の成績より, NM441はテオフィリンとの併用によりテオフィリンの体内動態に影響を及ぼすものと結論された。しかし, その程度は二木らの分類で第II群に属し, enoxacinなどに比べて極めて軽度であり, ciprofloxacinおよびtosufloxacinとほぼ同程度であった。臨床的副作用はみられなかったが, 1例にGPTの軽度上昇が認められた。
  • 齋藤 玲, 富澤 磨須美, 中山 一朗, 佐藤 清
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 238-242
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441は新しいプロドラッグ型のピリドンカルボン酸系抗菌剤である。
    臨床分離保存株7菌種216株について, 抗菌活性体NM394のMICを測定した。MIC90は, methicillin-susceptibleStaphylococcus aureus (MSSA) 12.5μg/ml, methicillin-resistantS. aureus (MRSA) >100μg/ml, Eschenichta coli0.10μg/ml, Klebsiella pneumoniae0.10μg/ml, Serratia marcescens12.5μg/ml, Morganella morganii0.10μg/ml, Pseudomon asaennginosa3.13μg/mlであった。ほとんどの菌種で同系統の抗菌剤であるnorfloxacin (NFLX), ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), lomefloxacin (LFLX), tosufloxacin (TFLX) とほぼ同等の抗菌力を示した。
    17例の内科領域感染症の患者 (慢性気管支炎9例, 感染を伴った肺線維症および珪肺各2例, 感染を伴った陳旧性肺結核および気管支拡張症各1例, 細菌性肺炎およびマイコプラズマ肺炎各1例) に, NM441を1回100~200mg, 1日2回, 7~14日間投与し, 臨床効果の検討を行った結果, 有効率は88.2%であった。細菌学的効果は菌が検出された9例のうち, 8例が「消失」, 1例が「部分消失」であった。副作用および臨床検査値異常は認められなかった。以上より, 本剤の優れた有効性および安全性が確認された。
  • 大道 光秀, 平賀 洋明
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 243-248
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたプロドラッグ型のキノロン系合成抗菌薬であるNM441の有用性を基礎的, 臨床的に検討した。
    1) 抗菌力: 当科保存の呼吸器感染症分離株に対するNM441の抗菌活性本体であるNM394, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), tosufloxacin (TFLX), sparfloxacin (SPFX) 5薬剤のMICを測定した。
    Streptococcis pneumoniae (20株) に対するNM394の抗菌力はCPFXと同等で, OFLX, TFLX, SPFXよりやや劣っていた。Klebsiella pneumoniae (20株) に対してはCPFX, TFLXと同等で, OFLX, SPFXより優れていた。Haemophilus spp.(21株) に対してはCPFXよりやや劣るものの, OFLX, TFLX, SPFXと同等であった。Pseudomonas aeruginosa (20株) に対してはCPFX, TFLXよりやや劣るものの, SPFXと同等で, OFLXより優れていた。しかしながら, Staphylococcns aureus (20株) に対する抗菌力は他剤同様不十分であった。
    2) 体液中濃度測定: 喀痰への移行は慢性気管支炎1例に対して行い, 1回300mgを1日2回, 5日間投与し, 開始日, 3日目, 5日目の血清中, 喀痰中NM394の濃度を測定した。血清中濃度のピークは開始日, 3日目, 5日目とも投与4時間後にみられ, その値は1.43, 3.45, 2.86μg/mlであった。喀痰中濃度のピークは開始日, 3日目は投与6時間後, 5日目は投与1時間前 (起床後1回目の喀出痰) にみられ, その値は2.64, 7.49, 6.40μg/mlであった。血清より喀痰への移行率は185~224%と良好な値を示した。
    3) 臨床的検討: 呼吸器感染症12例 (急性肺炎1例, マイコプラズマ肺炎1例, 慢性気管支炎4例, 気管支拡張症3例, 気管支喘息の二次感染3例) に対して, 1回100~300mg, 1日2回, 5~14日間経口投与した。臨床効果は「著効」1例 (急性肺炎1例), 「有効」7例 (マイコプラズマ肺炎1例, 慢性気管支炎3例, 気管支喘息の二次感染3例), 「やや有効」1例 (慢性気管支炎1例), 「無効」3例 (気管支拡張症3例) で, 有効率は66.7%であった。副作用は認められず, 臨床検査値の異常変動はGOT・GPTの上昇1例, ALP・γ-GTP・LAPの上昇1例の計2例に認められた。
  • 渡辺 彰, 高橋 洋, 菊地 宏明, 徳江 豊, 貫和 敏博, 本宮 雅吉, 中川 潤, 人見 秀昭, 佐藤 和男, 今野 淳, 庄司 聡
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 249-255
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    プロドラッグ型のキノロン薬であるNM441の抗酸菌を含む呼吸器由来10菌種計203株に対する抗菌力をofloxacin (OFLX), ciprofloxacinおよびtosufloxacinと比較検討するとともに, 呼吸器感染症10例に対する臨床効果, 細菌学的効果ならびに安全性を検討した。
    本剤の活性本体であるNM394のmethicillin-susceptible Staphylococcus aureus, methicillin-resistant S. aurens, Eschrichia coli, Klebsiella pneumoniae, Enterobacter cloacae, Serratia mrcescens, Pseudomonas aemginosa, Haemophilus influenzaeに対するMIC90は1, 64, ≦0.06, ≦0.06, 0.25, 2, 1, ≦0.06μg/mlであり, OFLXと同等の抗菌力であるが, K. pneumoniaeP. aeruginosaに対する抗菌力は最も強かった。Mycobacterium tuberculosis, Mycobacterium avium, Mycobacterium intracellulareに対する抗菌力はOFLXとほぼ同等であった。
    びまん性汎細気管支炎1例と肺炎9例の計10例に本剤の100mg (3例), 200mg (6例) および300mg (1例) を1日2回, 10~14日間投与して, 「著効」2例, 「有効」8例であり, 100%の有効率を示した。投与前に分離されたStreptococcus pneumoniaeH. influenzaeの各2株は, 投与後にH. influenzaeの1株が減少に止まったが, 他の3株は消失した。臨床的な副作用は認められなかった。臨床検査値の異常変動として, 投与中にGPTの上昇を1例認めたが, 投与終了後に無処置にて正常化した。各種病原細菌に幅広い抗菌スペクトルと強い抗菌力を有するNM441は種々の呼吸器感染症に対する第一次選択薬剤の一つと考えられる。
  • 大石 明, 坂内 通宏, 青崎 登, 勝 正孝
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 256-262
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    NM441の基礎的および臨床的検討を行い, 以下の知見を得た。
    基礎的検討では, 本薬のグラム陽性菌 (methicillin-susceptible Staphylococcus aureus, methicillinresistant S.aureus, Staphylococcus epidermidds, Enterococcus faecalis, Streptococcus pyogenes, Streptococcus pneumoniae) およびグラム陰性菌 (Escherichla coli, Klebsiella pneumoniae, Proteus mirabilis インドール陽性Proteus spp., Citrobacter freundii, Enterobacter cloacae, Pseudomonas aeruginosa, gentamicin耐性P.aeruginosa, imipenem耐性P.aenrginosa, Haemophilus influenzae, Morexella catarrhalis) に対する抗菌力を, 他のニューキノロン薬 (ofloxacin, ciprofloxacin, tosufloxacin (TFLX)) およびcefdinir, minocycline, amoxicillinと比較検討した。グラム陽性菌に対しては他の薬剤とほぼ同等の抗菌力を示し, グラム陰性菌に対してはTFLXと同等またはそれ以上の抗菌力を示した。
    臨床的検討では, 急性気管支炎13例, 急性咽頭炎9例, 急性扁桃炎3例, 感染を伴う気管支喘息3例, 腎盂腎炎1例 (男性11例, 女性18例, 年齢16-78歳) に対し本薬を200-400mg分2で3-10日間投与し, 全29例中「著効」5例, 「有効」19例, 「やや有効」4例, 「無効」1例で, 有効率82.8%(24/29) であった。副作用は認められず, 臨床検査値の異常変動は軽度の好酸球の増加が2例に認められたのみであった。
    以上により, NM441は上記感染症に対して有用な抗菌薬と思われた。
  • 柴 孝也, 吉田 正樹, 酒井 紀, 斎藤 篤
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 263-278
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたプロドラッグ型キノロン系合成抗菌薬NM441について基礎的ならびに臨床的検討を行い, 以下の成績を得た。
    1) 体内動態
    1群6名の健康成人男子志願者を対象にNM441 200mg空腹時単回服期薬した時の体内動態と各種制酸剤ならびに鉄剤などを同時または時間差をもって併用した時の体内動態とをクロスオーバー法により検討した。
    乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒 (Al) 1g, 重質酸化マグネシウム細粒 (Mg) 500mg, 沈降炭酸カルシウム末 (Ca) 1g, そして硫酸鉄錠 (Fe) 50mgを本剤と同時に, シメチジン200mgは本剤服薬1時間前に服薬した。各種制酸剤および鉄剤のNM394の血清中濃度に及ぼす影響をCmaxおよびAUCで比較すると, A l7%, 15%, Mg 39%, 43%, Ca 40%, 45%, Fe 15%, 25%およびシメチジン33%, 60%に減少した。また, 服薬後24時間までの尿中回収率を同様に比較すると, それぞれ7%, 43%, 51%, 20%および52%に減少した。
    さらに, 本試験でNM441の吸収・排泄に対する影響が最も強かったAlをNM441服薬3時間前, 2時間前およびNM441服薬1時間後, 2時間後に服薬した時のNM394の血清中濃度に及ぼす影響をコントロール群とCmaxおよびAUCで比較すると, コントロール群に対しそれぞれ3時間前服薬60%, 65%, 2時間前服薬64%, 54%, 1時間後服薬106%, 87%, 2時間後服薬90%, 82%に減少した。また, 服薬後24時間までの尿中回収率ではそれぞれ52%, 20%, 87%, および81%に減少した。
    以上のことから, 各種制酸剤および鉄剤の併用によりNM441の吸収に影響があり, その強さはAl>Fe>Mg>Ca>シメチジンの順であった。しかし, NM441服薬後1時間の時間差を考慮して服薬すれば, 制酸剤の影響は少ないものと考えられた。
    2) 臨床的検討
    慢性気管支炎1例, 胸膜炎1例, 尿路感染症2例の計4例に対して, NM441を1日200mgまたは400mg, 5~10日間経口投与した。胸膜炎1例については, 検査の結果, 結核性胸膜炎と診断され対象外疾患として除外した。評価可能な3例の臨床効果は, いずれも「有効」以上の成績であった。副作用は全例に認められなかった。本剤投与前後の臨床検査値の異常変動は, 血小板の増加が1例に, GPTの上昇が1例に認められたが, 服薬終了後速やかに正常に復した。
  • 戸塚 恭一, 菊池 賢, 清水 喜八郎
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 279-288
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規キノロン系抗菌剤NM441の, プロベネシド併用時の体内動態に及ぼす影響について検討した。試験方法は, 健常成人男子志願者6名にNM441200mgを単独投与またはプロベネシド1.5gを併用投与するクロスオーバー法によった。
    NM441の抗菌活性体NM394のAUC0-∞は, プロベネシド併用により6.67μg・h/mlから9.75μg・h/mlと増加し, t1/2βは6.3hから10.1hと延長した。CLtot/Fは33.43L/hが23.25L/hと減少し, 尿中排泄率も57%低下した。
    以上の結果より, NM394の血漿中濃度および尿中排泄の推移にはプロベネシド併用による影響が認められ, NM394の腎排泄機序として腎糸球体濾過に加えて腎尿細管分泌による排泄の可能性が考えられた。
    臨床的検討としては, 肺炎1例にNM441 200mgを1日2回14日間投与した。臨床効果は「有効」で, 投与前分離菌Staphylococcus aureztsおよびPoptostreptococcus microsは消失した。副作用は認められなかった。
  • 松本 文夫, 桜井 磐, 今井 健郎, 石田 裕一郎, 高橋 孝行, 森田 雅之, 佐藤 康信, 嶋田 甚五郎, 中村 徹
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 289-294
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたキノロン系抗菌薬NM441の抗菌活性本体であるNM394の抗菌力および各種呼吸器感染症に対してNM441を経口投与した時の臨床効果を検討したところ, 以下のごとき成績を得た。
    1) 抗菌力
    臨床分離の6菌種, 150株に対するNM394のMIC90値はmethicillin-susceptible Staphylococcus aurezcs (MSSA) 3.13μg/ml, methicillin-resistant S.aureus (MRSA) 6.25μg/ml, Escherichia coli 0.1μg/ml, Klebsiella pneumoniae 0.2μg/ml, Proteus mirabilis 0.39μg/ml, Pseudomonas aemginosa 3.13μg/mlであった。
    2) 臨床成績
    細菌性肺炎5例, 急性気管支炎1例, 慢性気管支炎1例, 急性咽喉頭炎1例, 急性扁桃腺炎1例, 急性膀胱炎1例計10例の臨床効果は, 判定可能であった9例のうち8例で「有効」の結果を得, 1例が「やや有効」であった。細菌性肺炎2例よりS.aurezcs (MRSA), α-Streptococcus, 急性気管支炎1例よりK.pneumonine, 慢性気管支炎1例よりS.aureus (MSSA), 急性扁桃腺炎l例よりStreptococczts pyogenes, 急性膀胱炎1例よりE.coliが分離された。細菌性肺炎例のS.aureusは存続し, 急性扁桃腺炎では使用後細菌培養未実施により「判定不能」であったが, それら以外の症例の分離菌はいずれも除菌された。
    自他覚的副作用としては, 発疹 (1例), 舌炎・水庖 (1例) がみられた。臨床検査値の異常変動は細菌性肺炎の1例で好酸球の増多が認められた。
    以上の成績から, 本剤は幅広い抗菌スペクトルと良好な臨床成績を示し, 内科領域感染症に対して有用な薬剤の一つと考えられた。
  • 青木 信樹, 甲田 豊, 高澤 哲也, 吉川 博子, 若林 伸人, 林 静一, 新田 功, 小浦方 洋一, 本間 康夫, 北村 宣子, 渡辺 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 295-304
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規プロドラッグ型キノロン系合成抗菌薬NM441の体内動態ならびに臨床成績の検討を行い, 以下の結果を得た。
    1) 各種腎機能低下患者および高齢者にNM441 200mgを朝食後30分に経口投与した際のNM394の血中濃度と尿中回収率を測定した。血中濃度のpeakは腎機能障害が高度になるに伴い遅延する傾向を示した。血中濃度の低下も腎機能障害が高度になるに伴い遅延し, 高度障害例で極めて緩徐となった。血中濃度半減期 (T1/2) と血中濃度曲線下面積 (AUC) がそれを裏付けており, T1/2は腎機能軽度障害群9.53時間, 中等度障害群で13.93時間, 高度障害群で33.72時間, 透析患者群で16.96時間で, AUC値はそれぞれ15.00, 18.74, 42.83, 31.94μg・h/mlであった。尿中回収率も腎機能低下に伴い減少し, 高度障害群で顕著であった。Ccr 50ml/min以上の高齢者の血中濃度, 尿中回収率は軽度障害群とほぼ同様であった。
    2) 2例の慢性気道感染症例にNM441を300mg, 朝食後30分に内服させ, 1例は血中濃度と吸引痰中濃度 (症例A) を, 1例は血中濃度と喀出痰中濃度 (症例B) を測定した。血中濃度のpeakはいずれも4時間後に得られ, 症例Aは1.86μg/ml, 症例Bが0.78μg/mlで, 喀痰中濃度のpeakは症例Aで6時間後に1.84μg/ml, 症例Bで8時間後に0.22μg/mlであった。
    3) 内科領域感染症25例に本剤を使用し, 「有効」 22例, 「無効」 3例の成績であり, 有効率は88.0%であった。分離された起炎菌は9菌種14株でそのうち11株が消失し, 消失率は78.6%であった。副作用は認められず, 臨床検査値の異常変動はGOT・GPTの上昇を1例, GOTの上昇を1例, GPTの上昇を2例, BUNの上昇を2例の計6例に認めたが, いずれも軽度なものであった。
  • 佐藤 篤彦, 千田 金吾, 八木 健, 須田 隆文, 田村 亨治, 妹川 史朗, 菅沼 秀基, 谷口 正実, 岩田 政敏, 井田 雅章, 北 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 305-312
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しいキノロン系合成抗菌薬NM441について基礎的ならびに臨床的検討を行い, 以下の結果を得た。
    1) 気管支拡張症の二次感染患者1例に食後本剤200mgを1回経口投与し, 血清および喀痰中濃度を測定した。最高血清中濃度は投与2時間後に0.66μg/ml, 最高喀痰中濃度は投与8~12時間後に0.12μg/mlを認めた。
    2) 総投与症例37例中, 臨床効果判定可能例35例の有効率は94.3%であった。
    3) 疾患別臨床効果は, 肺炎94.1%(16/17), 気管支拡張症の二次感染90.9%(10/11), 陳旧性肺結核の二次感染4/4, 慢性気管支炎1/1, 肺気腫の二次感染1/1, 塵肺の二次感染1/1であった。
    4) 基礎疾患の有無別臨床効果 は, 無し群100%(23/23), 有り群83.3%(10/12) であった。
    5) 重症度別臨床効果は, 軽症100%(15/15), 中等症90.0%(18/20) であった。
    6) 投与量別臨床効果は, 1日投与量100mg×2回1/1, 200mg×2回23/24 (95.8%), 200mg×3回0/1, 300mg×2回9/9であった。
    7) 細菌学的効果 (菌消失率) は78.6%(11/14) であった。
    8) 副作用の発現率は8.1%(3/37) であり, 臨床検査値異常変動の発現率は5.4%(2/37) を認めた。
    以上の成績から, NM441は呼吸器感染症に対して有用性の高い薬剤であると考えられた。
  • 沖本 二郎, 吉田 耕一郎, 中島 正光, 二木 芳人, 副島 林造
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 313-316
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しいキノロンカルボン酸系抗菌薬であるNM441について, 抗菌力ならびに呼吸器感染症に対する臨床的検討を行い, 以下の成績を得た。
    1) Methicillin-sensitive Staphylococcus aureusおよびStreptococcus pneumontaeに対するMICはofloxacin(OFLX), ciprofloxacin(CPFX), tosufloxacin(TFLX) にやや劣る成績であった。Methicillin-resistant S.aureusに対するMICはOFLX, CPFX, TFLXと同様に高値を示した。Klebsiella pneumontae, Haemo Philzcs influenzae, Morexella catarrhalisに対するMICはOFLX, CPFX, TFLXとほぼ同等であった。Pseudomonas aemginosaに対するMIC90は4μg/mlであり, OFLX, CPFX, TFLXより優れた抗菌力を示した。
    2) 呼吸器感染症10例を対象にNM441を使用した結果, 「判定不能」の1例を除く9例中, 「有効」7例, 「やや有効」1例, 「無効」1例であった。随伴症状を認めた症例はなく, 臨床検査値の異常変動としてBUNの上昇を1例に, 好酸球増多・GOTの上昇を1例に認めたが軽度であった。
  • 栗村 統, 平本 雄彦, 中野 喜久雄, 富永 直子, 野崎 公敏, 丸山 泰助, 古居 順, 土井 秀之, 河野 通子, 下中 秋子, 近 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 317-323
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたニューキノロン系抗菌剤NM441の活性型であるNM394の抗菌力と, NM441の呼吸器感染症に対する効果について検討を行った。
    国立呉病院において臨床材料から分離された24菌種, 378株についてNM394, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), fleroxacin (FLRX) のMICを測定し, 比較検討した。Staphylococcus aureusのmethicillin耐性株に対しては4剤とも抗菌力は弱く, methicillin感受性株に対してはNM394の抗菌力は他3剤とほぼ同等で, 全薬剤とも耐性株がみられた。Streptococcus pyogenes, Streptococcus agalactiaeに対してNM394は優れた抗菌力を示した。しかし, Streptococcus pneumontaeに対する抗菌力はNM394が最も劣っていた。腸内細菌科に属する菌種に対してNM394の抗菌力はCPFXとともに他の2剤よりも優れていた。Pseudomonas aeraginosaに対してはNM394の抗菌力が最も優れていた。Stenotrophomonas maltophiliaに対する抗菌力は4剤とも弱かったが, Vibnrio parahaemolyticus, Vibrio alginolyticus, Aeromonas hydrophila, Haemophilus influenzae, Morexella catarrhalisに対してNM394は優れた抗菌力を示した。
    臨床効果は9例の呼吸器感染症について検討した, 症例の内訳は, 急性肺炎2例, 慢性気管支炎の急性増悪2例, 感染を伴う肺気腫2例, 急性気管支炎3例であった。1回投与量は100mgが4例, 200mgが5例で, 1日2回投与した。投与期間は7日から14日であった。NM441投与前に喀痰より, S.pnenmoniaeが1例, Haemophilus parahaemolyticzdsが1例, S.aurezcsとS.pneumontaeが1例から分離された。「著効」2例, 「有効」6例, 「無効」1例であった。分離された菌株はすべて除菌された。副作用としては1例で肝機能異常を伴い発疹が出現した。
  • 松本 行雄, 杉本 勇二, 山崎 整児, 櫃田 豊, 佐々木 孝夫
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 324-328
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しい経口ピリドンカルボン酸系合成抗菌剤NM441の呼吸器病原菌に対する抗菌力と, 呼吸器感染症に対する臨床効果, 安全性ならびに有用性について検討し, 下記の結果を得た。
    呼吸器感染症の臨床分離株に対する本剤のMIC80Staphylococcus aureus 0.78μg/ml, Streptococcus pneumonlae 3.13μg/ml, Moraxella catarrhalts 0.2μg/ml, Haemophilus influenzae 0.05μg/ml, Pseudomonas aeruginosa 3.13μg/mlであった。
    呼吸器感染症6例 (肺炎2例, 慢性気管支炎1例, びまん性汎細気管支炎2例, 感染を合併した間質性肺炎1例) における本剤の臨床効果は「著効」1例, 「有効」3例, 「やや有効」2例であった。起炎菌が判明した症例は5例で, H. influenzae, Haemophilus parainfluenzae, S.pneumontae, Stenetrophomonas maltophilia, P.aenrginosa各々1株であり, P.aeruginosa以外は除菌できた。副作用は軽度の頭痛を1例に認めた0臨床検査値の異常変動は全例に認めなかった。
  • 澤江 義郎, 岡田 薫, 下野 信行, 三角 博康, 江口 克彦, 武田 大輔, 仁保 喜之, 井上 孝利, 隅田 郁男, 二宮 清, 石丸 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 329-334
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたキノロン系抗菌薬であるNM441について基礎的, 臨床的検討を行った。
    NM441の活性本体であるNM394の臨床分離菌 (10菌種, 242株) に対する抗菌力を, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), tosufloxacin (TFLX) を対照として測定した。NM394のMIC90 (μg/ml) は, methicillin-sensitive Staphylococcus aureus (MSSA) 1.56, methicillin-resistant S.aureus (MRSA) >100, Enterococcus faecalis 50, Klebsiella pneumontae, Citrobacler freundiiおよびProteus vulgaris≦0.05, Escherichia coli, Enterobacter cloacaeおよびEnterobacter aerogenes 0.10, Proteus mirabilts 0.20, Pseudomonas aeruginosa 1.56であった。グラム陽性菌に対してTFLXより劣るものの, OFLX, CPFXとほぼ同等で, グラム陰性菌に対してはCPFXとほぼ同等で, OFLX, TFLXより優れていた。特にP.aeruginosaに対して優れた抗菌力を示した。
    呼吸器感染症20例, 尿路感染症2例, 計22例に, NM4411日200-400mgを2-21日間投与し, 著効5例, 有効15例, やや有効2例の臨床効果が得られた。副作用は不眠, 悪心・嘔吐, 発疹が各1例, 計3例 (13.6%), 臨床検査値の異常変動としてS-GOT・S-GPT・γ-GTP, S-GOT, S-GOT, S-GPTの上昇が各1例, 計3例 (13.6%) にみられた。
  • 福田 美穂, 掛屋 弘, 澤井 豊光, 宮本 潤子, 朝野 和典, 古賀 宏延, 河野 茂, 原 耕平, 餅田 親子, 伊折 文秋, 賀来 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 335-341
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    経口ニューキノロン系抗菌薬NM441について, 基礎的ならびに臨床的検討を行い, 以下の結果を得た。
    1) 抗菌活性: 臨床分離株16菌種503株に対する最小発育阻止濃度を測定し, 他4薬剤 [norfloxacin (NFLX), ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), lomefloxacin (LFLX)] と比較検討した。その結果, NM441 の活性本体である NM394 は, グラム陽性菌に対しては他の4薬剤よりも優れた抗菌活性を有し, グラム陰性菌に対しても他の薬剤と同等の優れた抗菌活性を認めた。
    2) 体液内濃度: びまん性汎細気管支炎患者1例と気管支拡張症患者2例に, 本剤200mgあるいは300mgを投与した時の血中および喀痰中濃度を測定した。NM394の最高血中濃度は2時間後にみられ, 0.9~1.3μg/mlであった。また, 最高喀痰中濃度は3-5時間後に0.3~0.5μg/mlを示し, 本剤の速やかな喀痰内移行性が示唆された。しかし, 本剤とS・M散を併用した症例では吸収阻害がみられ, 低い血中および喀痰中濃度を示した。
    3) 臨床的検討: 呼吸器感染症患者17例および尿路感染症患者3例に対して本剤を投与し, 臨床効果および作用について検討した。総合判定では20例中「著効」6例, 「有効」10例, 「無効」2例, 「判定不能」2例で, 有効率89%の良好な成績が得られた。副作用は全例で認められなかった。臨床検査値異常としてはGOT, GPT上昇が1例に認められたが, いずれも軽度であり, 本剤の安全性が示唆された。
  • 力富 直人, 光嶋 博昭, 田尾 操, 永武 毅, 宍戸 春美, 片山 弘文, 高橋 淳
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 342-349
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しいキノロン薬であるNM394のin vitro抗菌力を他のニューキノロン薬であるofloxacin (OFLX), tosufloxacin, ciprofloxacin, sparfloxacin, fleroxacinと比較した。呼吸器病原菌であるStaphylococcus aurezcs(45株), Streptococcuspneumonlae (43株), Morexella (Branhamella) catanyhalts(43株), Haemophilzts influenzae(44株), Pseudomonas aenginosa(46株) について行った。MIC50とMIC80でみると, S. aurezts(3.13μg/ml, 50μg/ml), S. pneumoniae (1.56μg/ml, 3.13μg/ml), M. catarrhalts (0.1μg/ml, 0.1μg/ml), H. influenzae(0.025μg/ml, 0.025μg/ml), P.aenginosa(0.39μg/ml, 1.56μg/ml) であった。P. aenginosaでは最も優れた抗菌力を示したが, その他の菌種ではOFLXに近い抗菌力を示した。
    NM394のプロドラツグであるNM441を3人の患者にそれぞれ1回100mg, 200mg, 300mg, 1日2回内服させて血清中濃度と喀痰中濃度を経時的に測定したところ, 血清中濃度のピーク値はそれぞれ 0.14μg/ml, 1.25μg/ml, 1.65μg/mlで, 喀痰中の濃度は 0.36μg/ml, 0.27μg/ml, 0.11μg/ml であり, 血清中濃度に依存した喀痰への移行ではなかった。
    細菌性呼吸器感染症に対する実際の臨床効果は87.5%に認められ, 細菌学的効果は in vitre 抗菌力と本剤の体液中濃度を反映して, S. pneumoniae, H. influenzae および M. catarrhalds はすべて消失, S. aurezgsP. aenrginosa ではいずれも2株中1株の消失であった。本剤に起因する副作用や臨床検査値異常は認められず, 細菌性呼吸器感染症に対する本剤の有用性が示唆された。
  • 那須 勝, 山崎 透, 平松 和史, 一宮 朋来, 時松 一成, 河野 宏, 橋本 敦郎, 後藤 陽一郎, 立川 良昭, 中野 忠男, 菅原 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 350-355
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたニューキノロン系抗菌薬NM441について臨床分離株に対する抗菌力の測定, ヒトへ投与した場合の血清中濃度, 喀痰中移行濃度の測定および呼吸器感染症に対する臨床的検討を行い, 以下の結果を得た。
    1) 抗菌力: 臨床材料から分離した18菌種741株について, 日本化学療法学会規定の方法により, NM441の活性本体であるNM394の最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, ofloxacin (OFLX), lomeflo-xacin (LFLX), tosufloxacin (TFLX) の抗菌力と比較した。NM394はTFLXに劣るが, OFLXと同等以上, LFLXよりも優れていた。
    2) 血清中および喀痰中移行濃度: 慢性呼吸器疾患の二次感染例に NM441 1日量400mgを2回に分けて7日間経口投与し, NM394の血清中および喀痰中濃度を測定した。最高濃度は各々1.12, 0.35μg/mlであった。
    3) 臨成績: 呼吸器感染症3例を対象に NM441 1日量400mgを2回に分けて7日間または11日間経口投与した。臨床効果は「有効」2例, 「やや有効」1例であった。本薬投与による自・他覚的副作用および臨床検査値の異常変動は認められなかった。
  • 我謝 道弘, 普久原 浩, 稲留 潤, 久貝 雪野, 新垣 光之, 斎藤 厚, 草野 展周, 健山 正男, 上間 一
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 356-361
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新キノロン系抗菌薬NM441について, 基礎的ならびに臨床的検討を行い, 次の結果を得た。
    1) 抗菌力
    臨床分離株13菌種362株に対するNM394の最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, 他4薬剤 (ofloxacin, ciprofloxacin, tosufloxacin, sparfloxacin) と比較検討した。
    2) 体液内濃度
    肺炎患者1例に本剤200mgを単回投与し, NM394の血清中濃度, 喀痰中濃度をHPLC法にて灘定した。最高血清中濃度は投与後2時間および4時間で0.61μg/ml, 最高喀痰中濃度は投与後4~6時間で1.21μg/mlであり, 本剤の良好な喀痰移行性が示唆された。
    3) 臨床的検討
    呼吸器感染症16例に対し本剤を投与し, 臨床効果, 細菌学的効果および副作用について検討した。臨床効果は「著効」3例, 「有効」12例, 「無効」1例で, 有効率 (「有効」以上) は93.8%と良好な成績が示された。自他覚的な副作用として皮疹よび悪心がそれぞれ1例に, 臨床検査値の異常変動として好酸球の増多が1例に認められたが, 本剤投与終了後速やかに改善し, 本剤の安全性が確認された。
  • 小林 宏行他
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 362-378
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    ニューキノロン系抗菌薬NM441の呼吸器感染症に対する臨床至適用量を検討する目的で, 慢性気道感染症を対象とし, ofloxacin (OFLX) を対照薬として無作為割付けによる群間比較試験を実施した。投与量は1日量でNM441が400mg (分2)(以下L群) および600mg (分2)(以下H群), OFLXが600mg (分3)(以下C群) とし, 投与期間は原則として14日間とした。成績の概略は以下のとおりであった。
    1) 総投与症例91例中臨床効果の解析対象例は82例で, 有効率はL群84.6%(22/26), H群89.3%(25/28), C群96.4%(27/28) であった。
    2) 細菌学的効果 (消失率) はL群81.8%(9/11), H群90.9%(10/11), C群100%(13/13) であった。
    3) 副作用の発現率はL群3.6%(1/28), H群10.3%(3/29), C群0%(0/29) であった。臨床検査値の異常変動の発現率はL群16.7%(4/24), H群0%(0/27), C群14.8%(4/27) であった。
    4) 有用性 (有用率) はL群81.5%(22/27), H群82.8%(24/29), C群96.4%(27/28) であった。以上の検討項目において, 3群間に有意差は認められなかった。NM441は呼吸器感染症に対して1日400mgでも十分な効果が期待されるものの, 難治性要因が比較的強い慢性気道感染症に対する臨床至適用量は1日600mgが妥当と考えられた。
  • 佐藤 嘉一, 広瀬 崇興, 熊本 悦明, 塚本 泰司
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 379-386
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しい経口キノロン薬であるNM441について基礎的・臨床的検討を行った。基礎的検討として教室保存の尿路感染症からの分離菌11菌種 (グラム陽性球菌4菌種とグラム陰性桿菌7菌種) 581株に対するNM441の活性体であるNM394のMIC信を, ofloxacin, ciprofloxacin, tosufloxacinとの間で比較した。グラム陽性球菌であるmethicillin-susceptible Staphylococcus aureus, methicillin-resistant S. aureus (MRSA), Staphylococcus epidermidis, Enterococcus faecalts, Enterococcus faeciumに対するNM394のMIC90値は, E. faeciumの16μg/mlで最も高かった。
    グラム陽性球菌に対するNM394と他剤との比較では, MRSAに対するMIC90抗菌力はほぼ同等であり, E. faeciumに対する抗菌力は優れていた。
    一方, グラム陰性桿菌であるEscherichia coli等に対するMIC90値は, Pseudomonas aemginosaの16μg/ml, Serratia marcescensの4μg/mlを除いては, すべて0.5μg/ml以下であった。
    グラム陰性桿菌に対するNM394の抗菌力は, S. marcescens, P. aenrginosaに対してはいずれの比較薬よりも優れた抗菌力を示した。
    臨床的検討は, 急性単純性膀胱炎20例および複雑性膀胱炎6例の計26例を対象として行った。急性単純性膀胱炎症例のうち, 12例がUTI薬効評価基準により検討され, 臨床効果は単回投与および3日間投与とも有効率100%であった。細菌学的効果は12株全株が消失し, 消失率100%であった。また, 複雑性膀胱炎のうち, 5例がUTI薬効評価基準により検討され, 臨床効果は5日目で「著効」4例, 「無効」1例であった。細菌学的効果は8株・全株が消失したが, 投与後E. faecaltsCandida tropicaltsの出現を1症例に認めた。
    副作用は26例中2例に認められ, 1例は軽度の頭痛, 悪心であり, 1例は皮疹であった。それぞれの症状は投与中止によって消失した。
  • 後藤 博一, 大石 幸彦, 小野寺 昭一, 清田 浩, 川原 元, 五十嵐 宏, 細部 高英, 斑目 旬
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 387-392
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    尿路感染症に対するNM441の有用性を明らかにするため, NM394の尿中抗菌力と白血球殺菌能に及ぼす影響を検討し, さらに慢性複雑性尿路感染症4例にNM441を投与した。
    1) 尿中抗菌力: 健常人から得た尿を用いて, NM394の抗菌力に及ぼす尿のp H, マグネシウム濃度, カルシウム濃度の影響について検討した。その結果, NM394のMBCは尿のp Hが酸性に傾くほど, また尿中マグネシウム濃度が高いほど, 抗菌力は低下した。尿中カルシウム濃度は抗菌力に影響を及ぼさなかった。
    2) 白血球殺菌能に及ぼす影響: 健常人の静脈血から分離した好中球および単球を, NM394存在下と非存在下にてphorbol myristat eacetateで刺激し, 白血球殺菌能の指標である活性酸素産生能をchemiluminescence法により測定した。好中球の活性酸素産生能はNM394の存在下で抑制され, その度合いは低濃度ほど強かった。単球については1μg/mlのNM394存在下では影響されず, 10μg/mlで抑制され, 100μg/mlでは増強された。
    3) 慢性複雑性腎盂腎炎1例と慢性複雑性膀胱炎3例に本剤1回100mgを1日2回, 5~9日間経口投与し, その有効性をUTI薬効評価基準により判定し, 副作用と血液・生化学検査異常の有無をみた。その結果, 「著効」1例, 「無効」3例で, 自他覚的副作用および臨床検査値の異常変動は認められなかった。
    以上, NM441について主として基礎的検討を行った。NM441は尿路感染症に対して, さらに検討を重ねるに値する薬剤であると考えられた。
  • 押 正也, 朝蔭 裕之, 河邉 香月, 阿曾 佳郎, 仁籐 博
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 393-399
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    キノロン系合成抗菌剤である NM394 (NM441の抗菌活性体) について, 臨床分離保存菌株 Staphylococczts aurezcs 25株, Enterococcus faecalis 24株, Escherichia coli 25株, Klebsiella Pneumoniae 25株, Serratia marcescens 24株, Pseudomonas aemginosa 24株に対する試験管内抗菌力をnorfloxacin, ofloxacin, enoxacin, tosufloxacin (TFLX), fleroxacin と比較検討した。本剤はグラム陽性球菌に対しては TFLX よりやや劣るも, 他剤より1~3管程度優れた抗菌力を示し, グラム陰性桿菌に対しては他剤より1~4管程度優れた抗菌力を示した。
    また, 本剤を1回100~200mg, 1日2回, 3~5日間経口投与した急性単純性膀胱炎9例, 複雑性尿路感染症27例の臨床効果および安全性について検討した。UTI薬効評価基準に準じた総合臨床効果は, 急性単純性膀胱炎の起炎菌はすべて消失し, 7例全例が 「著効」 であった。複雑性尿路感染症25例では「著効」12例, 「有効」9例, 「無効」4例で, 84.0%の有効率であった。起炎菌は36株のうち33株 (91.7%) が消失した。本剤投与による副作用は1例に軽度の皮疹を認めたのみであった。臨床検査値の異常変動は, 検討し得た症例では1例も認められなかった。
  • 斎藤 功, 西古 靖, 宮村 隆三, 浜屋 修
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 400-404
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    男子淋菌性尿道炎に対する NM441 の細菌学的および臨床的効果について検討した。
    1) 臨床分離保存株の penicillinase producing. Neisseria gonrrhoeae (PPNG;β-lactamase産生株) 3株および non-PPNG 31株に対するNM394のMIC分布は≦0.003~0.2μg/mlで, MIC 90は non-PPNG で0.2μg/ml, PPNGで0.1μg/mlであり, 他薬との比較では, norfloxacin, fleroxadn より優れており, sparfloxacin, levofloxacinより劣っていた。
    2) 淋菌性尿道炎の患者18例にNM441 200mgを1日2回, 3日間内服治療した。
    3) 淋菌性尿道炎18例については, 主治医判定では「著効 14例,「有効」2例, 「判定不能」2例であった。UTI薬効評価基準に合致した11例の総合臨床効果は「著効」8例, 「有効」2例,「無効」1例で, 有効率は91%であった。
    4) 副作用および臨床検査値の異常変動は認められなかった。
  • 鈴木 恵三, 堀場 優樹, 石川 清仁, 名出 頼男, 星長 清隆, 柳岡 正範, 加藤 忍, 安藤 慎一, 置塩 則彦, 浅野 晴好
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 405-413
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しいキノロン系合成抗菌薬 NM441ついて以下の成績を得た。
    1. 基礎的検討
    1) ヒト前立腺組織 (PT) への移行
    本剤200mg内服後 1.5, 2, 2.5, 4, 6, 8, 24時間のPT内濃度 (平均値) はそれぞれ 1.72, 1.20, 1.25, 1.29, 1.17, 0.52, 0.38μg/g, 血清中濃度 (平均値) はそれぞれ 1.42, 0.40, 0.28, 0.42, 0.36, 0.19, 0.06μg/mlで, PT内濃度と血清中濃度の比は0.71~13.0であった。
    2) ヒト前立腺液 (PF) への移行
    本剤200mg内服後1時間のPF中濃度は<0.01~0.44μg/mlで, 血清中濃度は平均0.50μg/ml, 内服後1.5, 2, 4時間のPF中濃度 (平均値) はそれぞれ0.05, 0.02, 0.14μg/ml, 血清中濃度 (平均値) はそれぞれ0.73, 0.80, 0.28μg/mlで, PF中濃度と血清中濃度の比は0.02~1.62であった。
    2. 臨床的検討
    慢性細菌性前立腺炎患者22例に本剤1回200mgを1日2回, 10~22日間 (平均14, 3日) 経口投与した。UTI薬効評価基準 (第3版, 追補) に合致した17例の有効率は76.5%であった。
    副作用としては, 胃部不快感・胸やけ1例, 口内違和感1例の計2例に認められたが, いずれも軽度で投与を継続した。臨床検査値の異常変動として好酸球増多が1例に認められたが.投与終了8日後の検査では回復していた。
  • 石原 哲, 宇野 裕巳, 上野 一哉, 岩田 英樹, 多田 晃司, 米田 尚生, 岡野 学, 伊藤 康久, 斉藤 昭弘, 坂 義人, 河田 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 414-419
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しい経口用キノロン系抗菌剤NM441の尿路感染症に対する有用性を検討する目的で, 臨床分離株に対する抗菌力および臨床効果の検討を行い, 以下の結論を得た。
    1) 抗菌力: 教室保存の尿路由来の臨床分離株について, NM441の抗菌活性本体であるNM394と対照薬としてnorfloxacin (NFLX), ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX) のMICを本学会標準法にて測定した。Methicillin-sensitive Staphylococcus auyeus (MSSA), methicillin-resistant S. aureus (MRSA), Staphylococcus epidermidis, Enterococcus faecalisに対するNM394のMIC50は順に0.39, 25, 0.39, 0.78μg/ml, MIC90は12.5, >100, 12.5, 25μg/mlで, MRSAに対してのみOFLXに次ぐ抗菌力であったが, これ以外では対照3薬剤以上の成績であった。Escherichia coli, Citrobaeter freundii, Klebsiella pneumoniae, Enterobacter cloacae, Serratia marcescensに対するNM394のMIC90は順に0.05, 12.5, 6.25, 6.25, 6.25μg/mlで, これらも対照3薬剤以上の成績であった。Pseudomonas aeruginosaに対しては, NM394のMICは全株50μg/ml以下であり, 最も優れた成績であった。
    2) 臨床的検討: 複雑性尿路感染症10例に対してNM4411回200mgを1日2回, 5から7日間, 経口投与し, 臨床効果ならびに副作用の検討を行った。UTI薬効評価基準に従った判定が可能であった9例の効果判定は,「著効」4例,「有効」3例,「無効」2例であった。また, NM441による副作用, 臨床検査値異常は発現しなかった。
    以上より, NM441は複雑性尿路感染症に対し, 有効で安全な薬剤と考えられた。
  • 特に2週間投与の有用性と休薬後の再発について
    宮崎 茂典, 荒川 創一, 守殿 貞夫, 片岡 頒雄, 山下 真寿男, 大部 亨, 竹田 雅, 羽間 稔
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 420-428
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規ニューキノロン系合成抗菌薬NM441の複雑性尿路感染症に対する有用性を2週間の長期投与例を中心に検討した。対象は尿路に基礎疾患を有する複雑性尿路感染症患者のうち, 20歳以上80歳未満のカテーテル非留置症例40例である。このうち14例 (複雑性膀胱炎12例, 複雑性腎孟腎炎2例) に対しては本剤5~7日間投与を, 残り26例 (複雑性膀胱炎24例, 複雑性腎孟腎炎2例) に対しては14日間連続の長期投与を行い, 投与量は1回100または200mgとし, 1日2回食後経口投与を原則とした。
    臨床効果判定は主治医判定およびUTI薬効評価基準 (第3版3以下UTI基準) に準じて行った。特に14日間投与例においてはUTI基準に準じた判定を投与後7日目と14日目, 主治医による判定を投与後14日目に行った。さらに投与終了時の14日目に細菌尿に対する効果が「陰性化」と判定された症例のうち, 休薬後に所定の検査が実施された症例を対象に, 休薬後1~6週目に再発判定を行った。
    5~7日間投与例のうちUTI基準に合致した9例の総合臨床効果は「著効」7例, 「有効」2例で, 全例「有効」以上であった。細菌学的効果は15株中14株が消失し, 菌消失率は93.3%であった。
    14日間投与例で7日目, 14日目ともにUTI基準に準拠した評価が可能であった17例の総合臨床効果は, 7日目, 14日目ともに76.5%(13例/17例) であった。細菌学的効果 (菌消失率) は7日目, 14日目ともに84.0%(21株/25株) の消失率であった。投与後の菌出現率は7日目41.2%(7例/17例), 14日目35.3%(6例/17例) であった。
    休薬後の再発検討は9症例を対象に実施し, 休薬1~2週目は8例中1例に, 休薬3~6週目は5例中2例に再発を認めた。
    副作用は1例 (2.5%) に口角炎が認められただけであった。臨床検査値の異常変動は投与前・(中)・後で臨床検査を実施し得た37例において1例も認められなかった。
  • 櫻本 耕司, 藤田 竜二, 渡辺 豊彦, 竹中 皇, 門田 晃一, 畠 和宏, 小野 憲昭, 那須 良次, 津川 昌也, 公文 裕巳, 大森 ...
    1996 年 44 巻 Supplement1 号 p. 429-437
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規キノロン系合成抗菌薬NM394の抗菌力ならびにそのプロドラッグである経口薬NM441の尿路感染症に対する有用性について検討を行った。
    1) 抗菌力: 尿路感染症由来の教室保存株15菌種200株に対するNM394のMICを測定し, 同系薬剤であるofloxadn (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), norfloxacin (NFLX), sparfloxacin (SPFX), Iomefloxacin (LFLX), tosufloxacin (TFLX) と比較検討した。
    グラム陽性菌に対しては, TFLX, LFLX, SPFXには1~5管程度劣るものの, CPFX, OFLXとほぼ同等の抗菌力を示し, NFLXに比べ1~3管程度強い抗菌力を示した。グラム陰性菌に対しては, ほとんどすべての菌種で比較薬剤中最も強力な抗菌力を示した。
    2) 臨床効果: 単純性尿路感染症11例, 急性前立腺炎2例, 複雑性尿路感染症32例の計45症例を対象に, 本剤を1回100mgないし200mg, 原則として1日2回, 5~7日間投与し, 臨床的有用性を検討した。
    UTI薬効評価基準により評価可能であった症例の総合臨床効果は, 急性単純性尿路感染症9例すべてで「著効」, 急性前立腺炎2例はともに「有効」であった。また, 複雑性尿路感染症27例では「著効」15例, 「有効」9例, 「無効」3例で, 有効率は88.9%であった。細菌学的効果では, 急性単純性尿路感染症で分離菌4菌種11株すべてが消失し, 急性前立腺炎では分離菌3菌種3株すべてが消失した。複雑性尿路感染症では分離菌14菌種29株中25株が消失し, その除菌率は86.2%であった。
    自・他覚的副作用については, 1例のみ嘔気が出現したが, 投与中止により症状は消失した。臨床検査値の異常変動については, 1例で好酸球の増多が認められたのみであった。
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