日本化学療法学会雑誌
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45 巻 , 5 号
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  • 宮下 修行, 松本 明, 副島 林造, 岸本 寿男
    1997 年 45 巻 5 号 p. 255-264
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Chlamydia pneumoniaeは1989年に新種となったクラミジアであり, 従来その分離培養は困難とされていた。最近我々は, 急性呼吸器感染症患者の咽頭スワブから計18株の分離に成功した (KKpn-1からKKpn-18と命名)。今回これら臨床分離18株を中心に超微構造を, 既存のC. pneumeniaeTW-183, AR-39, AR-388 (以上TWAR株), 10L-207, Kajaani-6, YK-41株, Chlamydia psittaciFrt-Hu/Cal10株, Chlamydia traehomatisL2/434/Bu株ならびにChlamydia pecorum Bo/E58株と比較検討した。TWAR株の基本小体 (elementary body; EB) は, 広いperiplasmic spaceをもつ西洋梨状を呈し, C. pneumoniaeを新種としたクライテリアの1つとして挙げられている。しかし, 今回対象としたKKpn-1~KKpn-18株EBは円形でC. psittaci, C. traehomatis, C.pecorumのEB同様に狭いperiplasmic spaceを有していた。また同様に10L-207, Kajaani-6, YK-41株EBも円形であったことから, EBの広いperiplasmic spaceばC. pneumoniaeの形態学的特徴とはいえないことが判明した。しかし, クラミジア独特の表面突起 (surface projection;SP) およびB構造, 封入体膜上のSP集団が用いたクラミジア全株に認められ, EBの基本形態に差がないことが判明した。したがってC. psittaci, C. trachomatis同様SPを介するhost-Chlamydia interactionのあることが示唆された。EBの剛性は外膜に依存していると考えられており, C.psittaci, C.trachomatisの外膜内面はhexagonalな規則的構造 (hexagonalstructure; HS) で形成され, 脆弱な網様体 (reticulate body; RB) 外膜にはHSがないことから, このHSと剛性の問の相関性が強く示唆されている。TWAR株のEBが西洋梨状を呈していることや, 超音波処理・界面活性剤 (SDS) 処理に対する脆弱性・感受性が異なることからHSに相違がみられると予想されたが, いずれの株においてもHSが認められ, その周期性は種間, 株間で有意差はなかった。
  • 高田 利彦, 田端 麻紀子, 菅野 由美子, 平野 文也, 井上 松久
    1997 年 45 巻 5 号 p. 265-270
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    腸管出血性大腸菌0-157にin vitroで抗菌薬を作用させた場合の殺菌作用とverotoxtnの遊離量を検討した。臨床由来の腸管出血性大腸菌O-157: H7型株に対する抗菌薬の好気条件下における抗菌力は, norfioxacin (NFLX) がもっとも優れ, fosfomyein (FOM), ampicillin (ABPC), chloramphenicol (CP) およびkanamycin (KM) が, ほぼ同等の抗菌力を示した。FOMの抗菌力は, 好気条件下の時に比べ, 嫌気条件下では16倍増強されNFLXのそれとほぼ同等であった。しかし, KMの抗菌力は嫌気条件下では16倍減弱された。一方, 各抗菌薬作用後の培養上清中のverotoxin 1 (VT1) の遊離は, FOMの作用により短時間で一時的な遊離が認められるものの, 作用時間に依存した増加は認められなかった。この遊離現象は, ABPC作用時についてもほぼ同等であった。しかし, NFLX作用時では, 作用時間に依存したVT 1の遊離量の増加が認められた。一方, CPおよびKM作用における遊離は弱いものであった。Verotoxin 2 (VT2) の遊離については, FOMの1 MIC濃度以上の作用によりVT 1の場合と同様に, VT 2の一時的な遊離が認められたが, 作用時間に依存した遊離量の増加は認められなかった。ABPCおよびNFLXの 1 MIC濃度作用では, 作用時閥に依存したVT 2の遊離量の増加が認められ, その遊離はNFLX作用時がもっとも強いものであった。さらに, CPおよびKMの1 MIC濃度以上の作用におけるVT 2の遊離は, 作用時間に依存性がなく弱いものであった。
  • 小林 宏行他
    1997 年 45 巻 5 号 p. 271-293
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規キノロン系抗菌薬pnlinoxacin (PUFx, NM441) の細菌性肺炎に対する有効性, 安全性および有用性を客観的に評価する目的で, ofloxacin (OFFLX) を対照薬として二重盲検群間比較試験を実施した。PUFXは1回300mg1日2回, OFLXは1回200mg1日3回, いずれも14日間連H経口投与を原則とした。得られた成績は以下のとおりであった。
    1) 検討対象症例数は201例でPUFX群106例, OFILX群95例であった。有効性の解析対象症例は, PUPFX群85例, OFLX群71例で, 両薬剤群間の背景因子に偏りはみられなかった。
    2) 臨床効果は, PUFX群96.5%(82/85), OFLX群93.0%(66/71) の有効率であり, 両薬剤群間の有意差はみられなかった。同等性検定 (△=10%) の結果, 両薬剤群の有効率は同等であることが確認された。
    3) 細菌学的効果は, PUFX群90.3%(28/31), OFLX群95.2%(20/21) の菌陰性化率であり, 両薬剤群間に有意差はみられなかった。
    4) 副作用発現率はPUFX群2.1%(2/97), OFLX群3.3%(3/90) で, 両薬剤群閥に有意差はみられなかった。PUFX群でみられた症状は発熱1例, 嘔気・嘔吐1例でいずれも中等度であった。
    5) 臨床検査値異常変動の発現率はPUFX群16.0%(15/94), OFLX群16.1%(14/87) で, 両薬剤群閥に有意差はみられなかった。主なものは好酸球増多とトランスアミナーゼの軽度上昇であった。
    6) 概括安全度で「安全である」と評価された症例の割合はPUFX群82.5%(80/97), OFLX群82.2%(74/90) で, 両薬剤群問に有意差はみられなかった。
    7) 有用性 (「有用」以上の割合) は, PUFX群94.2%(81/86), OFLX群89.0%(65/73) であり, 両薬剤群問に有意差はみられなかった。
    以上の成績より, 細菌性肺炎に対してPUFX1回300mg1日2回投与はOFLX1回200mg1日3回投与と同等の有効率が示され, 副作用および臨床検査値異常変動の発現率にも差はなく, 細菌性肺炎に対して臨床的に高い有用性が期待される薬剤と考えられた。
  • 小林 宏行他
    1997 年 45 巻 5 号 p. 294-317
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規キノロン系合成抗菌薬prulifloxacin (PUFX, NM441) の慢性下気道感染症に対する有効性, 安全性および有用性を客観的に評価する目的で, ofloxacin (OFLX) を対照薬として二重盲検群間比較試験を実施した。PUFXは1回300mg1日2回, OFLXは1回200mg1日3回, いずれも14日間連日経口投与を原則とした。得られた成績は以下のとおりであった。
    1) 検討対象症例数は211例でPUFX群106例, OFLX群105例であった。有効性の解析対象症例は, PUFX群, OFLX群とも88例であった。投与前の略痰性状および胸痛に偏りがみられたが, 統計解析の結果, いずれも統計学的には交絡因子ではないと判断された。
    2) 臨床効果は, PUFX群94.3%(83/88), OFLX群96.6%(85/88) の有効率であり, 両薬剤群間に有意差はみられなかった。同等性検定 (△=10%) の結果, 両薬剤群の有効率は同等であることが確認された。
    3) 細菌学的効果は, PUFX群77.5%(31/40), OFILX群82.5%(33/40) の菌陰性化率であり, 両薬剤群問に有意差はみられなかった。
    4) 副作用発現率はPUFX群1.1%(1/94), OFLX群52%(5/97) で, 両薬剤群間に有意差はみられなかった。主な症状は消化器症状であり, OFLX群での嘔気2例が中等度であったほかは, すべて軽度であった。
    5) 臨床検査値異常変動の発現率はPUFX群7.9%(7/89), OFLX群7.5%(7/93) で, 両薬剤群間に有意差はみられなかった。主なものはトランスアミナーゼの上昇であった。
    6) 概括安全度で「安全である」と評価された症例の割合はPUFX群91.5%(86/94), OFLX群88.7%(86/97) で, 両薬剤群間に有意差はみられなかった。
    7) 有用性 (「有用」以上) は, PUEX群94.3%(83/88), OFLX群94.4%(84/89) であり, 両薬剤群間に有意差はみられなかった。
    以上の成績より, 慢性下気道感染症に対してPUFX1回300mg1日2回投与はOFLX1回200mg1日3回投与と同等の有効率を示し, 副作用および臨床検査値異常変動の発現率にも有意差はみられなかった。また, PUEX群で発現した副作用は軽度の下痢1例のみであり, 安全性も高く, 慢性下気道感染症に対して臨床的に高い有用性が期待される薬剤と考えられた。
  • 1997 年 45 巻 5 号 p. 320-335
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 45 巻 5 号 p. 335-351
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 45 巻 5 号 p. 352-372
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 45 巻 5 号 p. 372-403
    発行日: 1997/05/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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