日本化学療法学会雑誌
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46 巻 , 10 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 佐々木 文彦
    1998 年 46 巻 10 号 p. 375-386
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    健康成人唾液中よりampicillin (ABPC) 1μg/ml含有Mitis-Salivarius寒天平板を用いABPC耐性 streptococciを検索したところ, 被検者74名中56名 (75.7%) より耐性株が検出された. 分離された154株のABPC耐性streptococciを生化学的性状により同定した結果, Streptococcus parasanguisが80株 (51.9%) を占め, Streptococcus oralis 33株 (21.4%), Streptococcus mitis 7株 (4.5%) であった. MIC値の範囲は, ABPC 1-16μg/ml, cefaclor (CCL) 2->128μg/ml. imipenem (IPM) ≦0.06-2μg/mlであり, 各株における3薬剤のMIC値は必ずしも平行していなかった. S.parasanguis, S.mitisの分離株のpenicillin binding Proteins (PBPs) のfluorogramにおけるバンドパターンには菌株ごとにバリエーションがあり, polymerase chain reaction (PCR) 法で検討した16S-rRNA領域の遺伝子的背景が一致した株同上でも異なっていた. これらの株の個々のPBPとABPC, CCL, IPMの親和性には薬剤間で差異がみられたが, 薬剤のMIC値と総PBPsバンド濃度を50%減弱させる薬剤濃度 (IC50値) には3薬剤とも関連性が認められた. S.mitisの耐性分離株でPBP2b, 2x遺伝子保存領域をPCR法により検索した結果では少なくともPBP2bに変異があることが示唆された. 口腔常在菌叢中のβ-lactam薬耐性streptococciは健常人において普遍的に存在する可能性があり, 潜在的病原性とStreptococcus pneumoniaeへの耐性遺伝子の供給の両面で重要であると考える.
  • 大谷津 功
    1998 年 46 巻 10 号 p. 387-395
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    肺癌患者の易感染性, 感染難治化の要因を調べる目的で, 同患者多形核白血球 (PMN) の活性酸素産生能を非オプソニン化zymosanや緑膿菌を刺激物としたルミノール依存性chemiluminescence (CL) 法を用いて測定した. 肺癌患者のzymosan刺激による単位PMNあたりの全血CLや分離PMNのCL活性は, 健常成人と比較して軽度低下傾向を示した. 緑膿菌刺激の全血CLや単位PMNあたりのCL活性では, 健常成人と比較して有意な低下ぐが認められた. 病期別のzymosan刺激の全血CLの比較では.肺癌初期と進行期の患者の問に有意差を認めなかった. また, 扁平上皮癌, 腺癌, 小細胞癌の患者群で比較した場合にも, 組織型別による右意差はみられなかった. Zymosan刺激の全血CLは, 癌化学療法後にはPMN数の減少とともに低下した. Recolnbinant hunlan granulocyte colony-stimulating fhctor (G-CSF) は, in vitroにおいて健常成人と同様に, 癌化学療法の有無にかかわらず肺癌患者のzylnosanや緑膿菌の食作用に付随するPMNのCL反応を増強させた. さらに.癌化学療法を受けた患者に対するG-CSFの投与は. 末梢血のPMN数を増加させ, その活性酸素産生能をex vivo, 仁おいても増強させた. 以上より, G-CSFは肺癌患者の癌化学療法に伴い減少したPMNの数を増加させるだけでなく, その低下した活性酸素産生能を増強する働きをするので細菌感染症に対する免疫補助療法として有川である.
  • 宇野 芳史
    1998 年 46 巻 10 号 p. 396-403
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    1996年9月から1997年8月に検出した小児急性中耳炎由来のペニシリン中等度耐性肺炎球菌 (PISP) あるいはペニシリン耐性肺炎球菌 (PRSP) の臨床的細菌学的検討を行い以下の結果を得た.
    1.40例43株のPISP, PRSPが検出されたが, これは同期間に検出された肺炎球菌全体の61.2%であり, いままでの報告よりも耐性化の頻度が進んでいた.
    2.検出症例の年齢は生後2か月から6歳 (平均1.8歳) と比較的低年齢の症例が多く, また女児よりも男児に多く見られた.
    3.血清型別では19, 23, 6型の順に多く検出されたが, 23型が検出された症例で難治化する傾向が認められた.
    4.第一選択とすべき経口セフェム系抗生物質はcefditoren pivoxil, cefleram pivoxilと考えられたが, 症例によってはclindamycinも優れた感受性を示すものがあった. しかし, CLDMを使用する場合には高度耐性菌も存在するため, 必ずMIC測定をしたのちに使用すべきであると考えられた.
    5.経口抗生物質, 鼓膜切開術等の治療で良好な結果の得られた症例は70%で, 25%の症例では, 耳漏の持続が認められたり, 反復性中耳炎に移行し, 繰り返しPISP, PRSPが検出され治療へ抵抗した.
  • 坂田 宏, 丸山 静男
    1998 年 46 巻 10 号 p. 404-407
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    1997年9月から1998年4月までに旭川厚生病院小児科に入院し, ペニシリン耐性肺炎球菌 (penicillin resistant Streptococcus pneumoniae, PRSP) 感染症と診断された患者の臨床症状や検査成績をretorospectiveにまとめた. 対象期間中に臨床材料から分離された株のうち肺炎球菌は190株で, そのうちの72株 (37.9%) がPRSPであった. 入院した児の中で肺炎球菌感染症と考えられた児は78例で, そのうちの38例 (48.7%) がPRSPによる感染症であった. 38例のうち3例は再入院例であった. 年齢分布は2歳未満が24名 (63.2%) を占めていた. 疾患は肺炎・気管支炎と中耳炎の合併が17例, 肺炎・気管支炎13例, 中耳炎4例, 上顎洞炎2例, 中耳炎と菌血症が1例, 感染巣が不明な菌血症が1例であった. 経過中の最高CRP値が10mg/dlを超えた例は10例みられた. 入院後の初回治療は3例の再入院時の治療を除いて, 30例にcefotaxime (CTX), 5例にflomoxef (FMOX) を投与した. PRSP感染症が判明してからcarbapenem系抗生物質に変更した例が5例あった他は臨床症状は改善された. しかし, CTXを投与した2例とFMOXを投与した1例では抗生物質終了後5日から21日目にPRSP感染が再燃したため, carbapenem系抗生物質で治療を行った. Penicillin Gに対する最小発育阻】上濃度は28株が中等度耐性に属する0.0125から10μg/mlの範囲であったが, 10株が高度耐性の20μg/mlであった. そのうちの6株は再人院した3例の初回入院時と再燃時に分離された株であった.
  • 砂川 慶介, 山口 惠三, 柴 孝也, 小野寺 昭一, 花谷 勇治, 千葉 寛
    1998 年 46 巻 10 号 p. 408-437
    発行日: 1998/10/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 1998 年 46 巻 10 号 p. 442
    発行日: 1998年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 1998 年 46 巻 10 号 p. e1
    発行日: 1998年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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